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モーター スポーツ コラム 2022年8月15日

WRC世界ラリー選手権2022第9戦イプルラリー・ベルギー プレビュー “新種のターマック”

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
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昨年はスパ・フランコルシャンがパワーステージに使用された。

フィンランドの熱戦後あまり休むことなくベルギー戦を迎えます。ベルギーはヨーロッパのど真ん中に位置し、フランス、ドイツ、ルクセンブルグ、オランダに囲まれた小国で人口約1,000万人、ECの本部があることで知られています。
歴史上、フランスの統治時代、オランダの統治時代があり現在でも国の北半分はオランダの方言であるフラマン語、南半分はフランス語を話す人々が住んでいます。その他少数ですがドイツ国境の近くに生活言語がドイツ語の地域があります。私はこの不思議な国に10年間家族とともに駐在していました。長女は高校まで、次女はベルギー生まれでまあ第二の故郷みたいな感覚です。
その時期はモータースポーツの仕事をしていなかったので何度かイープル・ラリーを“見物”したことがあります。ベルギーはモータースポーツが盛んな国でスパ・フランコルシャンのサーキットでは多くのレースが行われています。イープル・ラリーは、WRC格での開催は今年で2回目となりますが、1965年に創設された歴史の長いラリーでこれまでにフレディ・ロイクスという選手が11勝しています。ステージは概ね平地で細くて曲がりくねっており可成のテクニカルコースです。狭い農道はベルジャンロードと呼ばれる石畳の部分があり走行不安定やグリップ不足の可能性があります。ちなみにこの石畳の農道は自転車のクラシック・ロードレースの見せ場にもなっています。各SSが短めの距離設定となっており、走行はスプリントでわずかな秒差勝負になるため激しいコーナーカットで撒き散らされた泥の影響も大きくなります。このような路面で天候は大きく影響します。スペインともコルシカとも異なる第3のターマックです。

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優勝の最有力は勿論地元のヌーヴィルです。彼はこのところ若干元気がないようですが地元の応援に応えることでしょう。同じく調子を落としているフォードのブリーンもこの種の路面で速いと見ます。

第8戦のフィンランド終了後のR1ポイント獲得状況は次のとおりです。
(1)ロヴァンペラ:198 pt
(2)タナク:104 pt
(3)ヌーヴィル:103 pt
(4)エヴァンス:94 pt
(5)勝田:81 pt
(6)ブリーン:64 pt
(7)ラッピ:42 pt

メーカーポイントは
(1)トヨタ:339 pt
(2)ヒョンデ:251 pt
(3)フォード:174 ptの順です。

ラリー概要は次のとおりです。

  SS本数   SS km  Liaison km  Total km
Day 1 (8/19) 8 97.02 km 162.84 km 259.86 km
Day 2 (8/20) 8 132.22 km 135.83 km 268.05 km
Day 3 (8/21) 4 51.34 km 106.99 km 158.33 km
Total 20 280.58 km 405.66 km 646.24 km

総距離1000キロ以下は異例の短さ。超コンパクトラリーです。スパのレース場のSSは今回無いようです。

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文:福井敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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