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モーター スポーツ コラム 2022年5月27日

仕切り直しの1戦、GT500は新型Z&ミシュランのコンビネーションに注目

SUPER GT by 吉田 知弘
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鈴鹿4連勝狙うNo.23 MOTUL AUTECH GT-R

今週末は鈴鹿サーキットを舞台に2022SUPER GT第3戦が行われる。前回の富士大会では、途中に大きなアクシデントが発生し、最終的にレースの75%に満たないところで終了。色々と後味の悪い1戦となってしまったのだが、今回は改めて“仕切り直し”ということで、GT500・GT300クラスとも熱戦を期待したい。

富士大会のメインストレートで大クラッシュを喫したCRAFTSPORTS MOTUL Zの高星明誠は、事故後の精密検査でも異常は見られず、先日行われたオートポリスでの全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権では元気な姿を披露。話をする時間はなかったが、笑顔で挨拶してくれた。

今回の鈴鹿大会に関しては、もう一度メディカルチェックを受け、問題がなければ翌日からの走行に参加できる。

またレース後には、再発防止に向けて関係者の間で様々な議論が交わされた。なかでも、印象的だったのが、多くのGT500クラスドライバーが参戦するスーパーフォーミュラの現場でも、この話が出ていた。日本レースプロモーションの上野禎久社長によるとレースディレクターをまじえたドライバーズミーティングで、富士での事故の件が議題となり、様々な意見が飛び交ったという。あのアクシデントを教訓にして、全員が意識を改めて、前に進もうとしている姿が見られた。

そのような中で始まる鈴鹿大会。当初は450kmで争われる予定だった第2戦富士が、あのような形で終わってしまったため、中盤戦に向けた勢力図が読めないところは多いが、関係者らの話を聞いて回っていると、今週末は日産Zが手強そうな雰囲気がありそうだ。

ここ数年の鈴鹿大会を見ると日産勢が強さを見せているのは確か。No.23 MOTUL AUTECH GT-Rが2020年から3連勝を飾っていたほか、昨年に関しては日産GT-Rが表彰台を独占する活躍ぶりをみせた。

昨年の第3戦鈴鹿サーキットでは表彰台をニッサン勢が独占した。

今年はマシンがZに変わったため、鈴鹿でどのようなパフォーマンスを発揮するのか未知数な部分はあるが、「今年のZは鈴鹿でも速そう」という声が、色々なところから聞こえてくる。さらに、日産勢の鈴鹿での強さに大きく関わっているのが、ミシュランタイヤのパフォーマンスが大きく影響しているのではないか?と考えるライバルもいる。

実際に富士大会ではミシュランタイヤを履く3号車が力強い走りをみせ、レース中盤もトップに食らいついていた。最終的に残念な結果にはなってしまったが、もしあのままアクシデントなくレースが続いていれば、トップに浮上してもおかしくないほどの勢いがあった。No.23 MOTUL AUTECH Zは、サクセスウェイトの影響もあってか、第2戦では上位争いには絡んでこなかったが、ライバルから大きく遅れをとっている様子はなかった。

週末の気温と路面温度がどうなるか分からないが、間違いなく鈴鹿大会でも日産Z+ミシュランのコンビネーションが上位を脅かす存在になることは間違いなさそうだ。

これに対し、第2戦では優勝を飾ったものの、ライバルと比べて突出したパフォーマンスを出し切れていない感のあるホンダNSX-GT勢。今年は空力部分を見直し、全体的にダウンフォースが上がっているとのことで、鈴鹿では速さを引き出せそうな印象ではあるが、富士大会を終えた後の各チームそれぞれに課題がありそうな雰囲気だった。

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とはいえ、第2戦がハーフポイントになったことで、サクセスウェイトもそこまで増えているわけではない。前回優勝したNo.8 ARTA NSX-GTをはじめ“チャンスはある”と捉えている様子だ。

トヨタGRスープラ勢は、ライバルメーカーと比べるとポジティブな要素はそれほど多くなさそうだが、サクセスウェイトで見るとNo.37 KeePer TOM’S GR Supraが0kg、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraも6kgと比較的軽いチームもいるため、ここで好結果を残しておきたいところだろう。2台とも富士大会ではトップを争っていたが、ペナルティにより大きく順位を下げるという悔しい結果になった。その雪辱を、鈴鹿で晴らすことができるのか。ここも目が離せない。

2022シーズンのSUPER GTは、6月・7月と開催がないため、ここで実質的に前半戦の一区切りがつくという印象。それをどのチームが、良い形で締めくくることができるのか。まずは無事にレースが終わることを願うと同時に、SUPER GTらしい“アツい戦い”が繰り広げられることを楽しみにしている。

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文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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