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モーター スポーツ コラム 2022年4月28日

【FIA フォーミュラE世界選手権 2022 第6戦 モナコ:プレビュー】ランキング上位3人はまだ未勝利という大混戦

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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FIA フォーミュラE世界選手権 2022 第6戦 モナコ

FIA フォーミュラE世界選手権 2022 第6戦 モナコ

電気自動車レース「フォーミュラE」のシーズン8(2021年〜2022年)のヨーロッパラウンドが始まっています。ローマ市街地に続き2022年4月30日に開催される第6戦の舞台はモナコ公国のモンテカルロ市街地コース。

J SPORTSでは第6戦の模様を放送。今回はそのプレビューをお届けしましょう。

前ラウンドの第4戦・第5戦ローマはフォーミュラEのベテラン、ミッチ・エバンス(ジャガー)がなんと2連勝。今シーズン初の複数回ウイナーが誕生しました。エバンスにとっては2年ぶりの優勝。そしてジャガーにとっては昨シーズンのニューヨークでサム・バード(ジャガー)が勝って以来の優勝です。

今季で6シーズン目の参戦となるジャガーは今やすっかりフォーミュラEでお馴染みの存在になりましたね。ジャガーはランド・ローバーと合併して以来、様々なタイプの市販車を発売していますが、元々はモータースポーツに積極的に参戦をしてきたブランドです。1950年代はル・マン24時間レースで名声を残し、1980年にもグループCカーでル・マンに挑戦。フォード傘下の時代にはF1にも挑戦しました。

現在は電気自動車に力を入れているジャガーにとって「フォーミュラE」はマーケティング面でも非常に重要で、近年は成績も向上してきており、昨シーズンは「メルセデス」とチャンピオンを争い、チーム選手権でも過去最高の2位を獲得しました。

フォーミュラEの経験が豊富なサム・バード(ジャガー)とミッチ・エバンス(ジャガー)のラインナップは今季も変わらずなんですが、常に表彰台の一角を占めることが多かった昨シーズンに比べれば、やや低迷しているという印象でした。

レースのたびに勢力図が入れ替わるフォーミュラEではずっと強豪でいることが難しいのですが、今季もまたイニシアチブを取っているチームがいないシーズンになっています。

ここまで5レースを終えてウイナーとなったのはニック・デ・ブリース(メルセデス)、エドアルド・モルタラ(ヴェンチュリ)、パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)、そして2連勝のミッチ・エバンス(ジャガー)という4人。優勝者も毎ラウンドごとに変わっていますが、ランキング上位3人がなんと今季まだ未勝利という状況になっています。

第5戦を終えてランキング首位に立ったのはジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)=60点。ランキング2位がロビン・フラインス(エンヴィジョン)=58点、そしてランキング3位がストフェル・バンドーン(メルセデス)ということでローマのレース前とはランキング上位の面々が大きく入れ替わっているのです。

ランキング首位のジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)はローマの第5戦で2位表彰台に上がったのが今季の最高位ですが、ここまでの5戦で全てポイントを獲得。接触事故によるノーポイントレースが起こりがちなフォーミュラEではやはり安定してポイントを獲得することが何より大事ですから、さすがはチャンピオン経験者らしい戦い方といった印象ですね。

さて、第6戦の舞台となるモナコはF1モナコGPとほぼ同じレイアウトのコースで開催される、ある意味フォーミュラEらしさが薄い市街地レースとなります。F1コースだけに元F1ドライバーが強いのか、というと決してそうではなく、昨年はアントニオ・フェリックス・ダコスタ(DSテチータ)とミッチ・エバンス(ジャガー)がビッグバトルを繰り広げました。

パワーが大きいF1にはトゥーマッチすぎるモンテカルロ市街地コースも、フォーミュラEになるとこれだけバトルが展開され、スリリングなレースになることを証明した戦いでした。

ローマの連勝で勢いに乗るミッチ・エバンス(ジャガー)、そしてランキング2位につけるロビン・フラインス(エンヴィジョン)、さらにはランキング首位のジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)も昨年はトップ争いを展開していますから、モナコでのリザルトが今後の流れを作るキッカケになっていきそうな印象です。

この3人の中でモナコの優勝経験者はジャン・エリック・ベルニュ(DSテチータ)ですが、彼が優勝した2019年はF1コースの一部だけを使用するレイアウトの時代で、F1とほぼ同じレイアウトになったのは昨年からです。ローズヘアピンでの大渋滞やクラッシュなどタイトなコースならではと言えるお決まりのアクシデントも含めて色々起こるモナコ。ベルニュが手堅くポイントを重ねて流れを作るのか、それとも大波乱で意外なウイナーが誕生することになるのか、
予測不能な戦いになりそうです。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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