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モーター スポーツ コラム 2022年4月6日

【FIM スーパースポーツ世界選手権2022 第1戦 アラゴン(スペイン):プレビュー】大変革のシーズン!岡谷雄太参戦の300クラスも放送

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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岡谷雄太

プレシーズンにテスト走行する岡谷雄太選手

人気バイクレースの「FIMスーパーバイク世界選手権」を放送するJ SPORTSは同じシリーズとして帯同する「スーパースポーツ世界選手権」、そして日本人ライダーの岡谷雄太が参戦する「スーパースポーツ300世界選手権」もダイジェストを放送します。

特に「スーパースポーツ300世界選手権」はこれまで国内での放送がなかっただけに、4月9日、10日にスペインのモーターランド・アラゴンで開催される開幕戦はレース1が生中継されるということで要注目。周回ごとに激しく順位が入れ替わる軽量スポーツバイクの戦いは見逃せません。

「スーパースポーツ300世界選手権」はヤマハYZF−R3(排気量320cc)、カワサキ・ニンジャ400(400cc)、KTM RC390R(単気筒・373cc)が出場するレースで、車種ごとに最低重量や最大回転数を規定してイコールコンディション化をしています。

出場台数は40台以上とかなり多く、未来の「スーパースポーツ世界選手権」「スーパーバイク世界選手権」のスターを発掘するレースとして盛り上がっています。そこに日本から孤軍奮闘で参戦しているのが岡谷雄太。東京都出身の22歳で、2018年に全日本ロードレース選手権J−GP3クラスに参戦し、いきなりデビュー戦で優勝するという快挙を成し遂げたライダーです。

海外志向が強く、2019年から日本では決してメジャーではなかった「スーパースポーツ300世界選手権」に参戦を開始。初年度は予選落ちも経験するなど苦戦しましたが、コロナ禍の中でもヨーロッパに留まり、2020年には優勝とポールポジションを獲得してランキング10位を獲得しました。

昨年は惜しくも優勝を飾れませんでしたが、トップグループに定着してランキング5位。SNSでは彼の活躍が日本でも話題になっていました。フル参戦4年目のシーズンは日本人初のチャンピオン獲得に期待がかかります。日本ではまだ未知のカテゴリーである「スーパースポーツ300世界選手権」と岡谷雄太の活躍を楽しみましょう。

そして、これまで600ccのスポーツバイクで争う、と紹介してきた「スーパースポーツ世界選手権」は今季から大きく変わります。直列4気筒・600ccのスポーツバイクに加え、海外メーカーの排気量大きめのバイクが出場可能になります。

日本では全日本ロードレースのST600が台数も多く盛り上がっている印象ですが、世界の市販オートバイ市場を見ると600ccカテゴリーは日本メーカーが中心。しかも、日本のバイクメーカーも海外マーケットを考えてか、積極的に新型を出そうとはしていません。

「スーパースポーツ世界選手権」も近年はバース車両が比較的新しいモデルであるヤマハYZF−R6の独壇場。24レース中23レースでヤマハが優勝しました。

そこで行われた今年の改革。排気量955ccのドゥカティ・パニガーレV2、ロードレース世界選手権Moto2クラス用エンジンのベースになっているトライアンフ・ストリートトリプルRS(3気筒765cc)、さらにこれまでも参戦していたMVアグスタは800ccのF3 800RRが参戦可能になりました。というわけで今季は昨年までと全く違う勢力図になることが予想されています。

開幕のレースウィーク直前に行われるアラゴンでのテストの結果を見てみないことにはどのバイクが速いのか、誰がチャンピオン争いの主導権を握るのか分からない状況ですが、今季の注目ライダーを何人かご紹介しておきましょう。

まず、昨年のチャンピオン、ドミニク・エガーター(ヤマハ)はスーパーバイク世界選手権への昇格を狙っていましたが、魅力的なシートはなく、今年もディフェンディングチャンピオンとして「Ten Kate Racing Yamaha」から継続参戦します。昨年ランキング4位のベテラン、ジュール・クルーゼル(ヤマハ)も「GMT94 Yamaha」に残留しました。

カワサキで昨年ランキング7位になったラファエル・デローサはドゥカティ・パニガーレV2のチームに移籍。かつてチャンピオン争いを展開したこともあるフェデリコ・カリカスロもドゥカティ・・パニガーレV2を「Althea Racing」で走らせます。

そんな中、ドゥカティはワークス体制「Aruba.it Racing」が「スーパースポーツ世界選手権」にも登場。昨年までMoto2で走っていたニッコロ・ブレガを起用し、初年度のチャンピオンを狙います。

ストリートトリプル765RSを走らせるトライアンフは既に英国スーパースポーツ選手権に参戦しているワークス体制「Dynavolt Triumph」がMoto2ライダーのステファノ・マンジーを起用。

またMVアグスタはワークスチームからニッキー・トゥーリが継続参戦。カワサキは昨年ランキング8位のカン・オンジュとスペイン選手権で実力を見せたヤリ・モンテラが参戦。

新しい「スーパースポーツ世界選手権」はバイクの車種が増え、グランプリレースからスイッチしてきたライダーも多く、今まで以上にハイレベルな戦いになりそうです。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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