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モーター スポーツ コラム 2022年3月24日

2022年は3メーカーが横一線か。ますます目が離せない2度目のSUPER GT公式テスト

SUPER GT by 吉田 知弘
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仕上がりが注目される昨シーズンの覇者No.36 au TOM’S GR Supra

国内で最も人気の高いモータースポーツとして知られるSUPER GT。その2022シーズンが、まもなく幕を開けようとしている。

その中、3月12日~13日にかけて岡山交際サーキットで今季最初の公式テストが開催された。毎年、GT500・GT300の各車両が一堂に介し、開幕前の準備を進めていく。ここでのタイムやテストの様子をみて、今シーズンの展望を占うというファンや関係者も多いだろう。

ただ、ここ数年は天候に恵まれないことが多く、雨や雪に見舞われることがあったり、気温が予想以上に低く、思ったようにテストメニューをこなせないと、頭を抱えるチームをたくさん見かける。しかし、今年は2日間を通して晴天となり、日中は暑さを感じるほどの陽気となった。気温、路面温度共に安定しており、各チームとも積極的に走りこみ、データを集めていたのが印象的だった。

ここで注目が集まるのは、やはりGT500クラス。昨年・一昨年ともに劇的な王座決着劇となり、今シーズンもさらに白熱した戦いになるのではないかと予想されている。

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なかでも開幕前から話題となっているのが、日産勢だ。昨年まで14年間に渡って使用してきた日産GT-Rから、日本でも今年発売予定の新型フェアレディZをベースにした日産Z NISMO GT500に参戦車両が切り替えられた。

この岡山テストではトップタイムを記録することはなかったものの、シーズンオフのメーカーテストでは、かなり速そうだという噂が流れていた。実際にトヨタ勢、ホンダ勢と比べても遜色ないタイムをマークしており、陣営の雰囲気もかなり明るい様子だった。またライバル陣営からは「Zはストレートスピードが速い」という声も聞こえてきており、昨年まで課題としていたストレート部分のパフォーマンス改善に力を入れてきているのではないかと見られる。

今シーズン最も注目を集める日産Z NISMO GT500。

そうなれば、富士スピードウェイのラウンドで強さを発揮することは間違いないだろう。今年はゴールデンウィークの第2戦に加え、8月には第4戦が開催される。ここで優勝するなど大量ポイントを獲得できれば、シーズンを通したチャンピオン争いでも力強く戦えそうだ。

それだけに、今週末開催予定の公式テスト富士で、どのような速さをみせるのか、ぜひともチェックしておきたいところだ。

これに対するライバル陣営だが、Zの登場に合わせて各メーカーとも空力パーツを見直している。なかでも、ホンダは新型タイプS仕様のNSX-GTに変更し、フロントマスクは昨年までのものと大きく印象が変わっている。実際にダウンフォースが増しているなどポジティブな声がドライバーたちから聞こえてきている。岡山テストでは1日目と2日目のそれぞれ午後のセッションでNo.17 Astemo NSX-GTがトップタイムを記録し、その他のチームも軒並み上位につけていた。例年のデータをみても、岡山国際サーキットではホンダ勢が安定して速さをみせており、今年も開幕戦では有力候補となりそうだ。

トップタイムを叩き出したNo.17 Astemo NSX-GT

昨年は逆転タイトルを獲得したトヨタ勢も、開幕に向けて着々と準備を進めている様子だった。チャンピオンマシンであるNo.36 au TOM’S GR Supraが、2日間を通しての総合トップタイムを記録している。このチームは坪井翔に加えて、今年から元F1ドライバーであるジャン・アレジの息子ジュリアーノ・アレジが加入し話題を集めている。

この他にも、トヨタ勢は今年ドライバーの入れ替えが多く、特に若いドライバーが増えたという印象だ。大半のトヨタ系チームが新コンビということで、このテストでもフィーリングの確認などを行なっているようだったが、おそらくコンビネーションが噛み合っていけば、手強い存在になることは間違いなさそう。ある意味で、今年注目の陣営と言えるかもしれない。

そして、一番気になる今季の勢力図なのだが、岡山テストを終えた段階では“3メーカー横一線”という印象だ。「今年はかなり接戦だ」と、毎シーズン前には言われたりするのだが、今年はタイムリザルトを見ても分かる通り、コンマ数秒以内に7台、8台がひしめき合っている。

今週末、富士スピードウェイで2度目の公式テストが行われるが、岡山国際サーキットとはコース特性が異なるため、おそらく1度目の公式テストとは違った上位の顔ぶれになるかもしれない。つまり、コースによって得意不得意というのが、より顕著に表れそうだが、全8戦トータルで考えると、頭ひとつ抜け出ているチームやメーカーが、今のところは見当たらないという状況だった。

その中で、どのメーカー・チームがチャンピオン争いの主導権を握っていくことになるのか。今年も手に汗握るバトルが、いよいよ始まっていく。

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文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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