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モーター スポーツ コラム 2021年7月22日

【スーパースポーツ世界選手権 第5戦 アッセン:プレビュー】1ヶ月ぶり再開、エガーターがランク首位

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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スタート

シーズン再開となるFIMスーパースポーツ世界選手権

600ccのスポーツバイクの戦い「FIMスーパースポーツ世界選手権」。6月中旬にイタリアのミサノでレースを終えてから約1ヶ月ちょっとのサマーブレイクがあり、オランダのTTサーキット・アッセンでシーズン再開となります。

今季は新型コロナウィルス感染拡大の影響によりシーズン開始が5月にズレこみました。スーパーバイク世界選手権はイギリスのドニントンパークで7月にレースを開催したものの、「FIMスーパースポーツ世界選手権」はドニントンは開催なし。ということで、まだ3ラウンド6レースしか消化していない状態です。

そんな中、今季の開幕戦・アラゴンから3連勝でスタートダッシュに成功したのがスティーブン・オデンダール(ヤマハ)。南アフリカのヨハネスブルグ出身の28歳のライダーは第2戦エストリルのレース2でノーポイントのレースを作ってしまいました。

そのレースで優勝してから3連勝をし、オデンダールを逆転してランキング首位に浮上したのがドミニク・エガーター(ヤマハ)=119点。ランキング2位のスティーブン・オデンダール(ヤマハ)=102点とは3勝ずつで勝利数を分け合ってはいますが、現状は17点という差がついています。ただ、今シーズンはこの2人の一騎打ちになっていきそうな気配がしています。

スイス人ライダーのドミニク・エガーター(ヤマハ)は今季「FIMスーパースポーツ世界選手権」に電撃参戦しましたが、2020年まではMoto2やMotoEで活躍したグランプリライダーでした。ダッチTTの愛称で知られるオランダGPでアッセンは走り込んでおり、2013年にはアッセンで3位表彰台を獲得しています。

彼は翌2014年に「Team KAGAYAMA」で鈴鹿8耐に参戦し、日本でもよく知られるライダーになりますが、伸び盛りのライダーとしてエガーターがピックアップされるキッカケとなったレースが2013年のアッセンと言えます。

エガーターはMotoGPクラスこそ経験していないものの、125cc、Moto2、MotoEを合わせるとグランプリ参戦230レースという圧倒的な経験の持ち主です。元グランプリライダーとして表現されることが多いジュール・クルーゼル(ヤマハ)でさえ100レースの経験ですから、ドミニク・エガーター(ヤマハ)の存在感はやはり別格です。

そんなエガーターに迫るのが、前戦ミサノでもエガーターに次ぐ2位表彰台を獲得したルーキーのルカ・ベルナルディ(ヤマハ)=82点。2年目のシーズンを迎えているフィリップ・エッテル(カワサキ)=72点を逆転し、ベルナルディはランキング3位に浮上しました。イタリア・スーパースポーツ選手権の2020年王者でもあるベルノルディはミサノで熱い走りを展開しましたが、アッセンから始まるシーズン中盤でその勢いがどこまで続くか注目です。19歳の若さあふれる走りに期待しましょう。

ここまでの勝者はドミニク・エガーター(ヤマハ)=3勝、スティーブン・オデンダール(ヤマハ)=3勝の2人のみですが、アッセンは天候が変わりやすい気まぐれなダッチウェザーにレースが翻弄されやすいことでもおなじみ。天候が意外な伏兵に味方することもあります。

2020年はアッセンでの開催はありませんでした、2019年はフェデリコ・カリカスロ(ヤマハ)が優勝、2018年はジュール・クルーゼル(ヤマハ)の勝利、2017年はケナン・ソフォーグル(当時カワサキ)が怪我からの復帰戦でポールトゥウイン。2016年はカイル・スミス(当時ホンダ)が優勝しています。以上の直近4年間でアッセンで勝ったライダーがチャンピオンに輝いたか、というと実は答えはノーで、実は上記の4年間、チャンピオンライダー以外がアッセンで優勝しているのです。ということはシリーズランキングを引っ張っているライダーに対し、伏兵が一矢報いるチャンスがあるということでもありますね。

もちろん、アッセンで勝ってそのままチャンピオン獲得へと突き進んだ例もあり、2015年のケナン・ソフォーグル(当時カワサキ)、2014年のウイナー、マイケル・ファンデルマーク(当時ホンダ)も地元オランダで優勝を飾り、その年のチャンピオンに輝きました。

意外なウイナーが誕生するのか、それともアッセンを得意とするドミニク・エガーター(ヤマハ)が格の違いを見せつけて、リードを広げるのか。ライダーにとってチャレンジングなアッセンの戦いから目が離せません。

辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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