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モーター スポーツ コラム 2021年5月31日

2021年WRC第5戦イタリア・サルディニア・ラリー “ラフグラベルは続く”

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
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第4戦で勝田貴元は、自己ベストとなる総合4位。毎戦成長を遂げている。

ここ数年間イベント調整、特にコロナにより従来の常連ラリーの維持が困難になっていますが今年はその混乱の中でポルトガル、サルディニア、久方ぶりのギリシャとサファリの復活で俄かに本格的グラベルの連戦が開催されることになりそうです。路面の悪さからいえばサファリ、ギリシャ、トルコ、サルディニア、ポルトガルの順でしょうか。グループAの時代(相当昔ですが)にはファクトリー・チームはターマックとグラベル3種類、合計4種類のスペックを持っており軽量車と最重量車との差は200キロにも達しました。主として足回りとボデーの補強です。最近のWRカーはイベント自体がスプリント化し、しかもSS合計距離が300キロ程度ですから競技車はそれほど違いません。ラリーの後半にドライバーが競い始めるとコースオフの危険とともに車両トラブルが急に増えて意外な結果になることが多いのです。
第4戦ポルトガルでヒュンダイのトップドライバー2台にトラブルが発生しました。グラベルはスタート順がいつも問題になります。オジェとエヴァンスは初日に再びその悲哀を味わうことになるでしょう。ポイントランキング下位のソルドがポルトガルに続いて漁夫の利を占めそうです。ソルドはサルディニア2連勝中です。
サルディニア島は地中海の保養地、ラリーコースは瓦礫を隠したグラベルでミッキー・ジャンプと呼ばれる周期が短く角度が大きいジャンプが多数あり着地の姿勢や足回りのダメージに要注意です。ウォーター・スプラッシュもあります。昨年はコロナのためSS距離が240キロに短縮されましたが今年は300キロに戻されました。

地中海に浮かぶサルディニア島。美しい海岸線とは裏腹な荒れた路面が特徴。

第4戦までのポイントスタンディングをおさらいしておきます。

■ドライバー
オジェ:79pt、エヴァンス:77pt、ヌーヴィル:57pt、タナク:45pt、ロバンペラ:41pt、勝田:36pt、ソルド:29pt

■メーカー
トヨタ:183pt、ヒュンダイ:146pt、フォード:64pt
となっています。

ラリー概要は下記のとおりです。

  SS本数  SS km Liaison km Total km
L-1(5/21) 8127.4 km438.53 km565.93 km
L-2(5/22)8129.62 km409.16 km538.78 km
L-3(5/23)446.08 km147.16 km193.24 km
Total20303.10 km994.85 km1,297.95 km

フルシーズン初参戦の勝田選手が健闘し、これまで6位完走3回と4位完走です。堅実に走っていれば、ラフロードで上位者の落ちもありうるのでもう少しでポディウム獲得というところまで来ました。まだ勉強の時期ですが確実にフィニッシュして欲しいと思います。

文:福井敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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