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モーター スポーツ コラム 2021年4月23日

【フォーミュラE・第5&6戦(バレンシア):プレビュー】常設サーキットでの開催!ジャガーがランキング首位

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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ニック・キャシディ

ニック・キャシディ

電気自動車レース「フォーミュラE」のシーズン7(2020年〜2021年)はヨーロッパラウンドがスタート。第5戦、第6戦はスペインのバレンシアにある「サーキット・リカルド・トルモ」で開催。J SPORTSでは2021年4月24日(土)、25日(日)の予選、決勝レースの模様を生中継。今回はそのプレビューをお届けします。

さて、長引くコロナ禍の中、4月10日、11日に開催された「ローマePrix」は奇跡的なレースとなりました。やはりロックダウンの最中で市街地コースでの開催という、ちょっと日本では考えられないウルトラCでしたね。無観客の市街地レースという異様な光景の中でいつも以上に激しいバトルが展開されました。

第3戦はシーズン4、シーズン5のチャンピオン、ジャン・エリック・ヴェルニュ(DSテチータ)が優勝。2位にはサム・バード(ジャガー)、3位にミッチ・エヴァンス(ジャガー)とジャガー勢が好調で表彰台を獲得しました。特にフォーミュラEでは大ベテランと言えるサム・バードの巧みな走りが光っていましたね。

そして第4戦は日本でおなじみのニック・キャシディ(ヴァージン)がなんとポールポジションを獲得。しかし、オープニングでいきなり単独スピンがあり後退。首位はメルセデスのパワートレインを使うノルマン・ナト(ヴェンチュリ)に。しかし、パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)やストフェル・ヴァンドーン(メルセデス)らワークス勢が牙を剥く展開に。優勝はヴァンドーン、2位に今季移籍したアレクサンダー・シムス(マヒンドラ)、3位にウェーレインという顔ぶれに。

ただ、第3戦、第4戦ともにクラッシュ続出で、ドライバーズポイントのランキングはかなり接戦になっています。ランキング首位は第3戦を制したサム・バード(ジャガー)=43点、ランキング2位にミッチ・エヴァンス(ジャガー)=39点、ランキング3位にはロビン・フラインス(ヴァージン)=34点、ランキング4位にストフェル・ヴァンドーン(メルセデス)=33点、ランキング5位にニック・デ・ブリース(メルセデス)=32点となっています。

今季もまたウイナーが全て違うという相変わらずの波乱ぶりで、誰一人抜きん出いているドライバーがいないにも特徴です。そうなると流れを変えるのは今回のバレンシアでしょう。

フォーミュラEは通常、市街地コースや特設セクションが作られた非常設コースで行われることがほとんどですが、今回は常設サーキットであるバレンシアの「サーキット・リカルド・トルモ」で「バレンシアePrix」が開催されます。

このサーキットは4輪レースファンにはあまり馴染みがないかもしれませんが、2輪のMotoGPのバレンシアGPの舞台としておなじみです。リカルド・トルモもライダーの名前ですし、コーナーにはミック・ドゥーハンやアンヘル・ニエトなどライダーの名前が付けられています。

4輪レースでは2012年まではDTM(ドイツツーリングカー選手権)が開催されていたためエドワルド・モルタラ(ヴェンチュリ)がレース経験あり。当時併催だったユーロF3でパスカル・ウェーレイン(ポルシェ)が走りました。GTカーのレースなどでも使われるので走行経験があるドライバーは他にいるかもしれません。ただ、コースレイアウトは若干アレンジが加えられた1周3.37kmのコースになっています。

バレンシアは冬のテスト走行でも使われており、ほとんどのドライバーが走り込んでいるコース。慣れ親しんだレイアウトのためか、テストの結果はほとんど差が生まれない状況でした。

そんなコースの最大のオーバーテイクポイントは左ターンの1コーナーとアタックモードの効果が出る最終コーナーのブレーキングになるでしょう。普段のストリートコースの荒れた路面と違い、パーマネントサーキットの安定した舗装路面でどんなバトルが見られるか楽しみですね。

今回のバレンシア戦ではやはりランキング1−2でチーム選手権でもランキング首位につける「ジャガー」にやはり注目です。このまま獲得ポイントを伸ばしていけるのか、それとも「メルセデス」「ポルシェ」といったドイツ勢に飲み込まれていくのか、今季のキーになるレースです。

ちなみに冬のテスト走行の総合トップタイムはマキシミリアン・ギュンター(BMW)、2位がセルジオ・セッテ・カマラ(ドラゴン/ペンスキー)、3位がニコ・ミュラー(ドラゴン/ペンスキー)とあくまでテストの参考タイムながらルーキードライバーや伏兵的なドライバーたちが速さを見せる可能性があり、興味深いレースになりそうです。

特にテストで好タイムをマークしたセルジオ・セッテ・カマラは昨年スーパーフォーミュラの菅生ラウンドに出場し、ポールポジションを獲得。日本のファンに強烈な印象を残していったドライバーだけに、バレンシアで輝くことができるか注目しましょう。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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