人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

モーター スポーツ コラム 2021年4月20日

2021年WRC第3戦クロアチア

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
  • Line

WRカーデビューとなるアドリアン・フルモー(Mスポーツ)。

昨年来のコロナの世界的大流行のためWRCカレンダーが迷走しておりプロモーターとしては何とか所定の回数を確保する必要からいわゆる老舗の有名ラリーから“開催可能な国”を求めてやりくりしています。その結果、従来のファンには馴染みのないラリーが次々と登場します。クロアチアもそのひとつです。現在のクロアチア共和国は歴史的に“分離と合併を繰り返した国家”であり、最新の独立は1991年6月ユーゴスラビア社会主義連邦共和国からの独立です。首都はザグレブ。分離したもう一方はセルビアで首都はベオグラードです。私は海外営業部門時代に駐在地のベルギーから分離する前のユーゴスラビアに商談のため何度も行ったことはあります。その頃はソ連の影響を受けた暗い街でありました。統合・合併の歴史は8世紀頃から始まり民族、宗教、王政などが絡みローマ帝国やオーストリア・ハンガリーのハプスブルグ家が登場する歴史物語となります。

現在のクロアチアは人口約400万人強、国土面積は56,000平方キロの小国です。この地域は第2次大戦後、いわゆる東欧圏と呼ばれていましたが機械工業は盛んでチェコのスコダ、ダチア(現地製ルノー)やロシア製モスクビッチなどの自動車産業もあってそれなりの消費社会はありました。それゆえにモータースポーツにも関心が深い国民です。
1970年代には既にラリー活動が盛んで、このところヨーロッパ選手権を開催していました。
季節的にはもう冬ではないのでモンテやアークティックのような特殊路面でなく今年初めてのフルスロットルのターマックラリーです。距離もレギュラーWRCの300キロを確保しています。コロナを考慮して当初計画にあった木曜日夜の首都ザグレブのSSSは中止となりました。主体は高速ターマック、一部に道幅狭い部分があるようです。SSの合計本数は20本。20キロ超が10本あります。

ポイントリーダーのトヨタはロバンペラ、オジェ、エヴァンスそれに勝田。ヒュンダイはヌーヴィル、タナク、ブリーンに加えルベの4台。フォードはグリーンスミスとフルモーの2台。WRCカテゴリーは合計10台のエントリーです。

プライオリティ2(P2)カテゴリーチームからは7台、同じくスポット参戦P2から14台。
ジュニア(P4)から7台等総計で68台がリストに上がっています。P3で新井大輝選手がフォードフィエスタで参戦予定です。

2018年以来のWRC2参戦となる新井大輝。

第2戦終了からだいぶ日が経っていますので、2戦終了までのポイント状況に触れておきます。
ドライバーポイント:
ロバンペラ 39、ヌーヴィル 35、オジェ 31、エヴァンス31、
タナク 27、ブリーン 16,勝田 16、ソルド 11
メーカーポイント:
トヨタ 88、ヒュンダイ 77、フォード 24
ラリー概要は次のとおりです。

  SS本数  SS km Liaison km Total km
Day 1 (4/23) 899.82 km396.55 km496.37 km
Day 2(4/24)8121.92 km336.45 km458.37 km
Day 3(4/25)478.58 km246.55 km325.13 km
Total20300.32 km979.55 km1279.87 km

文:福井敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ