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モーター スポーツ コラム 2021年3月24日

レースにもバイオエタノールの波

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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小林可夢偉はデイトナ24時間に続き、アリー・キャデラック・レーシングからセブリング12時間レースへ参戦した。

東名高速道路を東京から下り、大井松田のインターチェンジを過ぎて、路は上りになり、都夫良野(つぶたの)トンネルに差し掛かる前に迫ってくる山の斜面を見て春の訪れを実感します。木々の新芽が吹いてきて、淡い緑の中で所々に山桜の花を見ることができる。今年は、このシーンが少し早い。国内のメジャーシリーズ開幕まで秒読み状態となってきましたね。

先週末は、IMSAの第二戦、アメリカのフロリダ・セブリングで行われた12時間レースをJ SPORTSさんで本邦初ライブをお届けしました。スタートパートの3時間を担当させていただいたのですが、如何だったでしょうか?このご時世、状況下で現地へ行って取材もできず、かなり情報が不足していたのですが、特別ゲストでリモート出演をしていただいた中嶋一貴選手のコメントに助けられながら、ボク自身も楽しみながら中継をさせていただきました。
シリーズのトップクラスがスポーツカーの耐久レースとはいえ、世界耐久選手権(WEC)とはかなり様相が異なって、アメリカンなレースを学びつつ知識を絞り出して解説席からコメントさせていただきました。

このレースに開幕戦のデイトナ24時間レースに続いて小林可夢偉選手が参戦。われわれがヤキモキしていたのは、スタートパートの3時間の中で小林選手が乗り込んでくれるかどうか。チームの中心的な活躍をしてくれている小林選手がステアリングを握ってくれたなら見せ場を作ってくれると期待していたのです。しかし、担当パートのエンディングまでそのチャンスはなかった。

さて、番組内で2022年からWECとIMSAが同じ土俵で戦うことになっていることをお知らせしました。WECは、次世代のトップスポーツカーカテゴリーとしてHYPER CARクラスを設定。いち早くトヨタさんが2018年にそのマシンを開発、同クラスの発表と同時にお披露目をした。その直後、ルマン24時間レースの主催者、フランス西部自動車連盟(ACO)とWECがIMSAと近づき、HYPER CARの行く末がどうなるか心配な状況となった、以前この小欄でもその辺のことを書いた。トヨタさんは梯子を外されてしまったのではないかと心配した。その後、ヨーロッパの名だたる自動車メーカーがHYPER CARクラスに参戦する意向を次々に示してくれ、IMSAも同調して事なきを得た。めでたし、めでたし。

ところで、番組出演のオッファーを受けてから予習し、エントリーリストを見ていて、日本では馴染みのない項目を見つけたのです。【FUEL】そう燃料。E20と示されていて、それは、20%エタノールアルコール+80%ガソリンという意味。IMSAのスポーツカークラスとルマンGTクラスに適用されて、その他はE10=10%のエタノールを含んでいる燃料の使用が規定されている。カーボンニュートラルが叫ばれている昨今、近い将来F1でもアルコール燃料、クリーンエネルギーを使うような動きがある。さて、WECもエタノールを使うのか?日本はどうなるかな?

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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