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モーター スポーツ コラム 2021年2月22日

2021年WRC第2戦アークティックラリー・フィンランド

Mr.フクイのものしり長者 de WRC ! by 福井 敏雄
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開幕戦「ラリーモンテカルロ」で通算50勝目を達成したセバスチャン・オジェ。

昨年来のコロナ騒ぎを持ち越して、初戦のモンテを関係者の努力で切り抜け早くも第2戦となりました。恒例のスエーデンは脱落、その代わりにWRC初開催のアークティックラリーが急遽登場です。開催地はフィンランドの北極圏に近いロヴァニエミです。

このところ毎年のように暖冬による雪不足に悩んできたスウェーデンの中部地方に比べ今回はスノー・アイスラリーのイメージが実現するでしょう。有名なラリーでありますが私自身行ったことはありません。トヨタの輸出初期の1960年代後半から70年代にかけてのベルギー駐在中にラリーとは別の仕事で数回ロヴァニエミに行ったことがあります。北極圏のこの町は人口6万人くらいで自動車メーカーの間ではかなり有名な場所です。新車開発の際には超低温及び超高温の確認試験が定番になっていますが、低温はロヴァニエミ、高温はアメリカのソルトレイクで行うメーカーが多いです。安定的にマイナス20度程度が期待できるこの土地に複数のメーカーが試験のため集まることが多く、昼食時に同じレストランで新車テスト隊がしばしば鉢合わせすることがあります。その際は他車を余り注視しないことが暗黙の礼儀になっていました。

開幕戦で自己最高位の総合6位を獲得した勝田貴元。

アークティックラリーの特別規則書の中にはコロナ対策がはっきりと記載されており、無観客行事であること、チーム関係者はその規模に応じて人数を制限することが明示されています。今シーズンからタイヤがピレリに変わりました。ヒュンダイはヌーヴィルのコ・ドライバーがモンテから変わっています。新タイヤとのマッチングにまだ確信の持てない1・2戦ですからトヨタとヒュンダイの本格的一騎打ちは普通の路面となる第3戦を待たなければならないでしょう。トヨタの4台目のドライバー勝田貴元選手は、このラリーにWRC2で出場経験があるため今回は有利です。彼が勝負をかけて来ることを期待しましょう。

2019年ラリーGBにてデビューを果たした息子・オリバー(左)。父・ペター(右)はラリーGBラストランとなった。

ヒュンダイの第2チームからペター・ソルベルグの息子オリバー君が出場です。オリバー君は幼少の時から父親につれられて日本に何度も来ておりスバルファンのアイドルでした。

このラリーのコース設定は極めて簡素で初日は31キロ1本の2度使い、2日目は3本の2度使い、最終日は1本の2度使いとなっています。厳寒の環境に配置するオフィシャルの人数を最小限にとどめる工夫が見られます。ラリー概要は次の通りです。

  SS本数  SS km Liaison km Total km
Day 1 (2/26) 262.1 km187.04 km249.14 km
Day 2(2/27)6144.04 km314.23 km458.27 km
Day 3(2/28)244.94 km103.70 km148.64 km
Total10251.08 km604.97 km856.05 km

文:福井敏雄

福井 敏雄

福井 敏雄

1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。

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