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モーター スポーツ コラム 2020年9月17日

新型コロナウイルスの影響色濃く……。今年のル・マン24時間は何がどうなるか読めない!

モータースポーツコラム by J SPORTS 編集部
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異例づくめのル・マン24時間がやってくる。

TOYOTA GAZOO RACING 7号車

毎年夏至に最も近い6月に開催される、世界三大レースのひとつにして耐久レースの最高峰、ル・マン24時間耐久レース。世界耐久選手権(WEC)のハイライトと言える一戦だが、長い88回の歴史で初めてと言っていい異例の週末になることは間違いない。

それというのも、他レースやスポーツと同様に、世界中で猛威を振るった新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてしまい、2020年は9月に開催されることになったからだ。これだけでも異例で、例年の6月開催ならば15時にスタートし、22時頃までは明るいはずのレースが、いつになく夜が長いレースとなる。

さらに、主催するフランス西部自動車クラブ(ACO)は当初は観客を入れての開催にこだわっていたものの、新型コロナウイルスの影響が根強く、断腸の思いで無観客での開催が決まった。例年、世界中から集まったファンがル・マン市内中を埋め尽くすなか、ドライバーたちがヒーローとして讃えられる光景も、スタンドから巻き起こる歓声のなか迎えるスタートも今年は観られない。いったいどんなル・マンになるのか、今はまったく想像がつかない。

ちなみに異例ついでに言えば、今季はル・マンを報じるメディアも例年の1/10に制限されていると言われている。報道として申請したメディアはことごとく来場を断られており、日本人メディアはほぼ取材できないことになってしまった。筆者も残念ながら日本からJ SPORTSの中継を頼りにせざるを得ない。

TOYOTA GAZOO RACING

とはいえ、やはりル・マンはル・マン……といったレースになるのだろうか。最高峰のLMP1クラスは、今季TOYOTA GAZOO RACINGの三連覇がかかるが、今季のWECでは性能調整によりレベリオン等ライバルがスピードでTOYOTA TS050 HYBRIDに迫っている。ル・マンという舞台では、もちろん6時間レースのように勝てるわけではなく、総合力という面ではこれまでライバルたちと苛烈な戦いを展開してきたTOYOTA GAZOO RACINGに分があると言っていい。

TOYOTA GAZOO RACING 7号車、8号車

また、ドライバーという面もTOYOTA GAZOO RACINGの強みのひとつでもある。7号車を引っ張る小林可夢偉、8号車をまとめる中嶋一貴というふたりの存在は大きい。日本人で唯一ル・マンで2勝を飾っている一貴は3勝目の期待もかかるが、ひと筋縄ではいかないはずだ。

ハイクラス・レーシング 33号車

そしてLMP2は、今季もヨーロッパをはじめ世界各国から集ったプライベーターチームにより、今年も激しい戦いが展開されるはずで、これは毎年と変わらないだろう。台数も24台と最多。そのなかでもハイクラス・レーシングからル・マンに初挑戦する山下健太の走りにも期待したい。まずはスピードをみせつけたいところだが、難攻不落のサルト・サーキットを一年で攻略できるか。

GTEカーによるバトルが延々と続き、ある意味テレビに映る時間は最も長いかもしれないのが、LM-GTE Proクラス。メーカーワークスチームが走らせるマシンを、トップ・オブ・トップのプロドライバーたちが操ることから魅力的な戦いが展開されるクラスだ。

ただBMWが去り、そして今季アメリカの雄であるコルベットが参戦しないのはやや寂しいところで、エントリー台数は8台。AFコルセのフェラーリ488 GTE、ポルシェGTチームのポルシェ911 RSR、そしてアストンマーティン・レーシングのヴァンテージ AMR GTEの戦いとなる。

一方、ジェントルマンドライバーが必ず乗り込まなければならないLM-GTE Amは22台と多くのエントリーを集める。車種としてはフェラーリ、ポルシェ、アストンマーティンと3車種しかないが、最もル・マンのスピリットを体現しているクラスであり、争いは激しい。

そして、今季のWECのこのクラスには、日本からMR RACINGが参戦していたが、チームを率いていた石川資章が医療従事者であったこともあり、この枠を使ってCARGUY RACINGが参戦することになった。チームを主宰する木村武史は、自動車冒険隊隊長として2019年に初挑戦。今季は参戦しないつもりだったが、昨年攻めきれなかったル・マンを攻略するため、そして日本のプライベーターの灯を絶やさないために、再度挑戦を果たす。木村を支えるケイ・コッツォリーノとともに、活躍を期待せずにはいられない。

ル・マン24時間レース

異例づくめという点では、今年はタイムスケジュールも大幅に変わっており、楽しみな面は多々ありながらも、やはりまったく想像がつかない。2021年はふたたび元のル・マンに戻ることを願いつつ、まずは異例づくめの今年のル・マンを見届けたい。

J SPORTS編集部

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