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モーター スポーツ コラム 2020年9月4日

【スーパーバイク世界選手権 第5戦アラゴン:プレビュー】ホンダも表彰台に立ち、期待がかかるアラゴンの連戦

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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スーパーバイク世界選手権

スーパーバイク世界選手権

スペイン3連戦中の「FIMスーパーバイク世界選手権」。中盤戦も王者カワサキとドゥカティが激しく勢力図を争う展開になっています。「J SPORTS」では今年も全戦を放送。第4戦に続き、9月5日〜6日にモーターランド・アラゴンで連戦開催となる第5戦の模様をオンエアします。

スーパーバイク世界選手権史上初となる同一サーキットでの連戦。F1やMotoGPなどでも行われる2週連続同一サーキット開催というコロナ禍ならではのレースですね。

予想では同じサーキットで2戦連続開催というと結果もレース展開も似たようなものになると言われていました。MotoGPではカタロニアの連戦でクアルタラロが連勝しましたが、Moto2、Moto3を含めて、カタロニア、レッドブルリンクの連戦で毎回優勝ライダーが変わっています。

「スーパーバイク世界選手権」もそんな風に第4戦と第5戦の同じアラゴンで、ウイナーやレース展開が変わったりするのでしょうか?

いや、「スーパーバイク世界選手権」に関しては5年連続王者のジョナサン・レイ(カワサキ)がこのシリーズを席巻しており、性能調整によって勢力図に変化はあったりするものの、やはりレイの強さ、取りこぼしなく上位で大量ポイントを奪っていく。連戦になるとより彼の強さが際立つことになると予想できます。

しかしながら、ライバル達にとっては、きっとそうなるだろうという予想を覆すチャンスでもありますね。常にカワサキ、レイをベンチマークにしてバイクを仕上げているライバル達はデータを蓄積しながら、進歩したのか後退したのか、冷静に現状を把握する指針となります。

第5戦で僅かながらでも進歩したのであれば、後半戦以降にポジティブな要素ということになるので、順位結果は同じであってもシーズンを考えれば大きな違いでしょう。そんな中で注目したいのは、レイのチームメイトであるアレックス・ロウズ(カワサキ)です。

昨年まではヤマハのライダーとして活躍し、鈴鹿8耐でも優勝したロウズは今季からカワサキに電撃移籍。トム・サイクス、レオン・ハスラムといったイギリス人の先輩ライダーを凌駕してきたジョナサン・レイのチームメイトになったわけです。これでさらなるカワサキ最強時代が来るかと思いきや、ロウズはコロナショックからの再開後、一度も表彰台に立てていない絶不調に陥っています。

レイがすでに7勝をマークしているのに対して、ロウズは開幕のフィリップアイランドでの1勝のみ。昨年まで所属していたヤマハのライダーにも先行を許している状態。第4戦アラゴンでは第1レースがリタイア、スーパーポールレースは4位スタートから6位、第2レースは6位スタートから9位と順位を落とすレースが続きました。

もしかするとタイヤのマネージメントに順位を落とす原因があるのかもしれません。その辺りを反省し、別のアプローチのトライができるのが連戦の利点。アレックス・ロウズにとっては浮上する大きなチャンスのレースです。

そして、第4戦アラゴンで登り調子になってきたのが、ホンダです。今季から新型ホンダCBR1000RR−Rでワークス参戦しているわけですが、下馬評に反して強烈な速さを見せつけることはできていませんでした。

しかしながら、アルバロ・バウティスタ(ホンダ)がついにアラゴンの第2レースで3位表彰台に。スーパーポールレースでも速さを見せることができるようになってきて、ポジティブな要素がいっぱいです。第5戦でホンダCBR1000RR−Rはさらなるデータを蓄積することができますし、バウティスタの本来の速さがさらに活かされる第5戦になることを祈りましょう。

一方で残念なニュースも。高橋巧(ホンダ)が所属する「MIEレーシング」がパートナーであるアルテアレーシングとの提携を解消するというニュースが入ってきました。第5戦からはアルテアレーシングの名前が消えることになり、高橋巧は1台体制となります。第4戦のレース1で高橋巧が15位フィニッシュし、初ポイントを獲得したばかりでしたが、それだけに衝撃的なニュースでした。この関係解消が不振の要因をあぶり出すことになり、将来的にポジティブな方向に行けば良いのですが、状況の変化を見てみましょう。

シリーズランキング首位のジョナサン・レイ(カワサキ)とスコット・レディング(ドゥカティ)のポイント差は10点。レイの勢いが増している感じですが、ここからいよいよシーズンは折り返し。6年ぶりの新チャンピオン誕生なるか、それとも6年連続の王座防衛なるか、今季の流れを決める重要な第5戦・アラゴンをお見逃しなく。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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