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モーター スポーツ コラム 2019年9月26日

【スーパーバイク世界選手権 第11戦フランス】バウティスタがホンダに移籍を発表!

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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ジョナサン・レイ(カワサキ)

「FIMスーパーバイク世界選手権」の第11戦がフランスのマニクール・サーキットで開催されます。「J SPORTS」では9月27日(金)〜29日(日)に開催される第11戦の模様を9月30日(月)深夜にオンエアします。

残すところ3戦・9レースとなった今季の「スーパーバイク世界選手権」ですが、前戦・ポルトガルではランキング首位のジョナサン・レイ(カワサキ)がレース1、スプリントレースと2連勝。ランキング2位のアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)がレース2で10レースぶりの優勝を果たしました。レース1でバウティスタが表彰台を逃したため、チャンピオンを争う両者のポイント差は91点へと拡大。この差が125点差以上になるとレイが残り2戦を残してフランスでチャンピオンを決定する条件になります。

アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)にとっては転倒などによるノーポイントは即座にレイの5度目の戴冠に繋がってしまうので絶対に避けたいところ。しかし、大きく差をつけられている以上はその差を詰めるべく攻めに攻めて、残りの9レースを全て勝利しなくてはいけません。しかし、すべて勝ったとしてもレイが今季一度もリタイアがないレイが安定してポイントを獲得し続ければ、バウティスタは追いつくことができないという厳しい状況です。

そんな中、ポルトガルでは久しぶりに優勝したバウティスタですが、ポルトガルを前にして「ドゥカティ」陣営からの離脱が確実なものになっていました。その移籍先はなんと「ホンダ」。今季、ホンダCBR1000RR SP2のファクトリーバイクが投入されるも苦戦を続けた「ホンダ」にバウティスタが移籍するというのだから驚きです。開幕から11連勝をマークしたバウティスタが弱小体制の立て直しを自ら行うとは考えにくく、「ホンダ」から戦闘力のあるニューマシン、あるいはカワサキ、ドゥカティに対抗できるワークスチームとしての体制など何らかの移籍したいと思える条件があってのことでしょう。

バウティスタの移籍には「ホンダ」が2015年以来5大会続けて負け続けている「鈴鹿8耐」での戦力に、と考えている節もあるでしょう。今年優勝した「カワサキ」もワークス体制になりスーパーバイク世界選手権の「Kawasaki Racing Team」の息がより強くかかったチームになることは間違いありません。そういう意味では来季、スーパーバイク世界選手権から鈴鹿8耐までより密な関係をバウティスタとホンダが築いてもなんら不思議ではないとも考えられます。まさに電撃移籍の発表で来季からの「ホンダ」の活躍が楽しみになってきました。

さて、そんな移籍発表がシリーズチャンピオン争いにどう影響してくるのか、というところですが、バウティスタは今季はドゥカティのワークスライダーということになりますから、ドゥカティを少なくともマニュファクチャラーズ(=バイクメーカー)のチャンピオン導くことが彼に残されたミッションとなります。メーカー最上位のバイクの獲得ポイントで争うマニュファクチャラーズ選手権はカワサキとドゥカティが僅か2点差。カワサキがリードしていますが、ドゥカティは一つ一つのレースにバウティスタかチャズ・デイビス(ドゥカティ)のどちらかが勝利することによって逆転可能です。

今回のマニクールはジョナサン・レイ(カワサキ)が速さを見せるサーキットの一つでもあります。昨年は2連勝をレイは獲得していますし、過去にはポールポジションも獲っています。一方でドゥカティもチャズ・デイビス(ドゥカティ)が2016年、17年と優勝していますし、デイビスも得意。となると益々、メーカーの威信をかけた争いも面白くなってきます。

その戦いに割って入ってきて欲しいのが「ヤマハ」。アレックス・ロウズ(ヤマハ)、マイケル・ファンデルマーク(ヤマハ)共にポルトガルでは久しぶりの3位表彰台を獲得しました。レースペースではまだまだカワサキ、ドゥカティに及ばないにせよ、特にランキング3位につけるロウズはここで今季初優勝が欲しいところです。

また、マニクールはトム・サイクス(BMW)も得意とするサーキット。ポルトガルでは良い結果が残りませんでしたが、シーズン中盤戦ではポールポジションや2位表彰台を獲得した走りはさすが元チャンピオン。チームメイトのマーカス・レイターベルガー(BMW)との差は明らかで、ここら辺りでBMWのサイクスが光る走りと最高の結果を摑み取るかもしれないという期待も持てます。

残り3戦となった「スーパーバイク世界選手権」のチャンピオン争いに加えて来季に向けた様々な思惑が交錯し合うドッグファイトにぜひ期待したいものですね。

文:辻野ヒロシ

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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