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モーター スポーツ コラム 2019年6月25日

SUPER GT第4戦プレビュー

SUPER GT by 秦 直之
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戦いはとにかくホットで、スパイシー!

SUPER GTのシリーズ第4戦は海を渡ってタイ、チャーン・インターナショナルサーキットで開催される。常夏の国で行われ、しかも季節は雨季。厳しい暑さとの戦いになる上に、時折スコールに見舞われて、そのつどコンディションがリセットされてしまうような難しいレースになるのは、もはや必至と言えよう。

ちなみにGT500では、昨年DENSO SARD LC500のヘイキ・コバライネン/小林可夢偉組が優勝しているだけでなく、圧倒的にレクサス勢との相性がいい。過去5回のうち、4回で優勝が飾られている。

久々に勝利の美酒を味わうか、WAKO’S 4CR LC500が!

舞台となるチャーン・インターナショナルサーキットの特徴として挙げられるのは、富士スピードウェイにも匹敵する高速コースだということだ。ホームストレートの後、ほぼ直角のターン1からヘアピン形状のターン3の間に、ターン2と称するコーナーが存在するが、ここもまた全開区間。ターン3からターン4までも同様で、はっきり言ってしまえば、GT300に関してはストレートパフォーマンスに定評のある、FIA-GT3にしか勝ち目のないコースでもある。
また、コース後半はテクニカルセクションが続くも、高低差のほとんどないフラットレイアウトである上に、最終のターン12を除けばフルブレーキングを要せず、むしろリズミカルな走りを求めることもあり、それほどウエイトハンデに敏感ではないのが、もうひとつの特徴でもある。

実際、昨年のDENSO SARD LC500は30kg、GT300においてもGAINER TANAX GT-Rの平中克幸/安田裕信組は34kg積んで優勝を飾っており、目下そのあたりというチームには、十分狙い目のレースとなりそうだ。また、高速コースということで富士と相性のいい車両は、すなわちチャーンでも……という図式が当てはまるなら、今年もGT500ではレクサス勢が有利であるのは間違いない。

いつもなら、事前に行われたテストを元に予想していくのだが、海外のサーキットということもあり、テストが行われておらず、どのチームもぶっつけ本番で挑むこととなる。前回の勢い、程よいウエイトということで、最も注目すべきはWAKO’S 4CR LC500の山下健太/大嶋和也組ではないか。前回は3位でトップ争いも繰り広げ、何より久しく恵まれていない優勝への渇望感が、そろそろ大爆発しそうだ。前回、季節外れの暑さにもブリヂストンのタイヤは、しっかり対応できていたこともあり、灼熱のタイを苦にしなさそうだ。

ニッサン勢ではまたも……となるが、カルソニックIMPUL GT-Rの佐々木大樹/ジェームス・ロシター組か。ここまでの3戦は本当に不運続き。本来備える速さが結果に結びついていないだけに、もう勝ってもおかしくないところ。また、チャーンではホンダ勢が一度も勝っていないが、来るとすればRAYBRIG NSXの山本尚貴/ジェンソン・バトン組か。前回の鈴鹿では、スーパーフォーミュラで優勝を飾った勢いを、そのまま持ち込んだ関口雄飛が中嶋一貴とともに駆るau TOM’S LC500が勝っており、その流れを山本が受け継ぎたいところ。
いずれにせよ、普段以上に予想困難な戦いであることは、紛れもない事実である。

GT300はGT-Rとチャーンの相性抜群!

チャーンの後半セクションは、いかにも旋回性能に優れるJAF-GTに有利に見えるが、とにもかくにもスタートしてからの3本のストレートでFIA-GT3に離されてしまい、取り返しがつかないというのがGT300におけるチャーンでの通説だ。予選の一発はあっても、よほど長いこと雨に見舞われない限り、決勝は圧倒的にFIA-GT3が有利だろう。
中でも相性がいいのが、ニッサンGT-Rだ。過去5回のうち3回を制しており、なおかつ現在GAINER TANAX triple a GT-Rの星野一樹/石川京侍組は、ウエイト2kgということもあって、十分優勝候補たり得るだろう。また、ストレートパフォーマンスに優れるという点で、注目したいのはホンダNSX。ランキング2位につける、ARTA NSX GT3の高木真一/福住仁嶺組が富士を制したことで実証済だが、さすがに57kgも積んでいたら厳しかろう。
そこで注目すべきは、Modulo KENWOOD NSX GT3の道上龍/大津弘樹組、UPGARAGE NSX GT3の小林崇志/松浦孝亮組だ。片や10kg、片やノーハンデで挑める強みは、かなり大きいのでは?

文:秦 直之

秦 直之

秦 直之

大学在籍時からオートテクニック、スピードマインド編集部でモータースポーツ取材を始め、その後独立して現在に至る。SUPER GTやスーパー耐久を中心に国内レースを担当する一方で、エントリーフォーミュラやワンメイクレースなど、グラスルーツのレースも得意とする。日本モータースポーツ記者会所属、東京都出身。

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