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排気量600ccの市販スポーツバイクの戦い「スーパースポーツ世界選手権」の2019年シーズンはスペインのモーターランド・アラゴンで第3戦を迎えます。4月5日(金)〜7日(日)に開催される第3戦の模様を「J SPORTS」では4月7日(日)に生放送でお楽しみいただきます。
日本人ライダーとしてただ一人参戦する大久保光(カワサキ)が今季はかなり調子が良く、注目が集まっている「スーパーバイク世界選手権」。舞台はフライアウェイの戦いとなったオーストラリア、タイからヨーロッパへ。いよいよこれから本格的な戦いが始まっていきます。
今季もYZF−R6を走らせるヤマハ勢が好調で、2018年ランキングのランディ・クルメナッハー(ヤマハ)が開幕戦・オーストラリアで勝利。そして、チームを「GMT94」に移籍したジュール・クルーゼル(ヤマハ)が第2戦・タイのレースを制しました。序盤2戦の主役となったのはこの2人で、互いに1位と2位を分け合う形で、同ポイントで並んでいます。そういう意味でもまだシーズンは始まったばかりと言え、ヨーロッパラウンドでクルメナッハーとクルーゼルのどちらがリードを築いていけるかが注目です。
ヤマハ好調の中で、4年目のシーズンとなる大久保光(カワサキ)がヤマハ勢とのトップ争いに加わっているのが嬉しいですね。今季はカワサキZX−6Rの電子制御が進化し、ポテンシャルが向上。さらにチームにエースとして迎えられたルーカス・マヒアス(カワサキ/2017年王者)と同等の体制を得ているとのことで、大久保の才能が一気に開花し始めています。
開幕戦・オーストラリアは自己ベストタイ記録の6位完走。そして第2戦・タイではフリープラクティスから好タイムを連発し、予選で4番グリッドを獲得。決勝でも4位をキープしながらレースを進めましたが、終盤にペースダウンを強いられて6位に。ベストリザルト更新とはなりませんでしたが、充分に表彰台を狙える状態にあることが確認できました。
しかも、2017年のチャンピオンでヤマハから新エースとして移籍してきたルーカス・マヒアス(カワサキ)を2戦連続で上回る走りを見せたことが素晴らしい。この流れをキープできれば、チームでの存在感が増して行くことになりますから、ぜひヨーロッパラウンドの早い段階で表彰台を狙いたいところです。
以前にもコラムで書きましたが、大久保光は4年前に自分自身で「スーパースポーツ世界選手権」への道を開拓してきた、ある意味プライベーターと言えるライダー。交渉ごとも自分で進めながら、今のポジションまで這い上がってきました。今後、メーカーに認められるライダーになれるか、他メーカーからも戦力として目をつけられる存在になれるかどうか、ヨーロッパラウンドは大久保にとってもキャリアの中で重要な戦いになるでしょう。彼の攻めの走りが楽しみです。
アラゴンでの大久保のベストリザルトは2017年(ホンダ)の11位ですが、カワサキに移籍した昨年は予選からトップ10に入る走りを見せていましたし、今季はカワサキがヤマハとの差をかなり詰めてきたことを考えても、トップ5の争いに大久保は加わってくるでしょう。是非、大久保には表彰台を勝ち取ってもらいたいですね。
その表彰台の顔ぶれは2戦終えて、全員がヤマハ。2戦連続の3位となったのが、クルメナッハーのチームメイト、フェデリコ・カリカスロ(ヤマハ)です。クルメナッハー、クルーゼル、カリカスロの3人だけが表彰台に上っている状況の中、Moto2から転向のイザック・ヴィニャーレス(ヤマハ)の速さが印象的だったのが前戦・タイでした。気温35度と厳しい暑さの中、まだ慣れないプロダクションバイク、初のサーキットで見せたパフォーマンスは今後に大きな期待が持てます。ヴィニャーレス(ヤマハ)にとって今回は地元スペインのレースですから、初表彰台を狙います。
そして、同じスペイン出身では今季、ヤマハに乗るエクトル・バルベラ(ヤマハ)が2戦連続のシングルフィニッシュでランキング4位につけています。MotoGP時代にも経験が多いコースでの戦いとなりますから、ここはMotoGP経験者としての格の違う走りを見せてくれるとさらにレースが面白くなるでしょう。
また、今回からヨーロッパラウンドが始まるということで、ヨーロッパでのレースのみが対象の「FIMユーロスパースポーツカップ」にエントリーするライダーも加わりますが、その中には「スーパースポーツ世界選手権」の優勝経験もあるカイル・スミス(カワサキ)が参戦。ホンダでずっとレースをしてきたスミスが今回からカワサキにスイッチというのも非常に興味深いですね。
いよいよ激戦度合いを増してくる「スーパースポーツ世界選手権」のヨーロッパの戦い。アラゴン(スペイン)、アッセン(オランダ)と2週連続での開催ですから、大久保には是非波に乗って、熱いレースを見せてもらいましょう!テレビの前で皆さんも応援をよろしくお願いします。
辻野 ヒロシ
1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。
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