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【スーパーバイク世界選手権 第13戦カタール プレビュー】~2018年のフィナーレで勝利する伏兵はいるか?
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ「FIMスーパーバイク世界選手権」の2018年シーズンもいよいよ最終戦です。カタールにあるロサイルインターナショナルサーキットで恒例のないトレースで今シーズンが締めくくられます。J SPORTSでは10月26日(金)~27日(土)に開催されるレースの模様を10月29日(月)にオンエア(詳しくはこちら)。J SPORTSオンデマンドではレース1から生中継で配信します。
今季のチャンピオンはすでにジョナサン・レイ(カワサキ)で決定しています。しかしながら、彼の勢いは留まるところを知りません。アルゼンチンで開催された前戦でもレイは堂々の2連勝。ラグナセカのレース1からなんと10連勝を達成。スーパーバイク史上に残る記録をさらに伸ばしました。今シーズンの勝利数はトータル16勝という驚異的な勝ち星になっています。
しかしながら、年間16勝というのは最多記録ではありません。実は1991年にダグ・ポーレンが年間17勝という記録を持っているのです。カタールの残り2レースでレイが連勝すればまたもや記録更新ということに。当然、レイはこれを狙ってくるでしょう。来年は3レース制になる方向ですので、来年もさらに記録更新のチャンスが生まれる機運がありますが、27年ぶりに年間最多勝記録保持者が変わる可能性があります。
MotoGPは開幕戦として、スーパーバイク世界選手権は最終戦として開催されるカタールでのナイトレース。レイの記録更新を期待したいところですが、実はレイがカタールで優勝したのは昨年が初めてで、昨年は2連勝を飾っています。データ上は彼が得意中の得意というわけではなさそうです。しかし、今の勢いは止められないものがあり、彼を軸にレースは展開していきます。
さて、やはり最終戦ということで、来季以降の動きについても注目してレースを見ていきたいと思います。今季は性能調整がより厳しくなったとはいえ、カワサキの横綱相撲は変わっていない状況。来年、カワサキは新型ZX-10RRをレースに投入し、さらなる戦力アップを図ってくるとなると、カワサキの優位性は大きくは動かないでしょう。そんな中、カワサキは夏に来季のラインナップをジョナサン・レイとレオン・ハスラム(現在は英国スーパーバイク選手権)に決定し、元ワールドチャンピオンのトム・サイクスは放出されることになりました。
今季僅か1勝しかできていないトム・サイクスですが、来季のシートはまだ決定していません。34歳という年齢を考えると有力なファクトリーとの契約を果たすにはラストチャンスの時期ですが、すでにドゥカティもヤマハもラインナップが決定しており、優勝を狙える体制での参戦はかなり厳しくなっています。今季限りの離脱が決定した夏以降は2度ポールポジションを獲得していますが、表彰台はわずかに1回だけ(マニクールのレース1で2位)と精彩を欠いている状態です。カワサキを再びトップの座へと導いた立役者であるサイクスはカワサキワークスでのラストレースに挑みます。
ドゥカティは来季から4気筒マシン、パニガーレV4を投入します。チャズ・デイビスの残留は決定しましたが、マルコ・メランドリは放出が決定。代わってMotoGPからアルバロ・バウティスタの加入が決まりました。プライベーターながらアグレッシブなライディングで追い上げのレースを展開するバウティスタの加入は来季のドゥカティの躍進を期待してしまいます。一方、メランドリも来季のシートが未決定です。今季は開幕戦のフィリップアイランドで開幕2連勝を果たしましたが、それ以降はずっと未勝利。しかしながら、表彰台に上がれる実力のあるライダーですから、なんとか他のメーカーのシートを獲得してほしいものです。
今季中盤に躍進の兆しが見えたヤマハは来季もマイケル・ファンデルマーク とアレックス・ロウズの8耐優勝コンビで決定済み。今シーズン2勝をあげたファンデルマークはランキング3位に付けていて、2位のデイビスとは24点差です。デイビスのリザルト次第ではランキング2位に浮上するチャンスもあり、最終戦カタールは攻めの姿勢で来るでしょう。
また、プライベーターながらドニントンで2位、前戦・アルゼンチンで3位表彰台に上がったトルコ人ルーキーのトプラク・ラズガットリオーグル(カワサキ)はカタールの翌週に鈴鹿サーキットで開催される全日本ロードレース選手権MFJグランプリに参戦が決定。「Team Green」からの参戦ということで将来的には鈴鹿8耐のラインナップに加わることも考えられます。ぜひラズガットリオーグルが主戦場とするスーパーバイク世界選手権での活躍もお見逃しなく。
記録を狙うチャンピオン、来季に向けたアピールを行うライダーたち。最終戦カタールは様々な思いが交錯し、今季のベストバトルが見られることを期待しましょう。
辻野 ヒロシ
1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。
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