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先週末の全日本F3選手権菅生ラウンドでトムスチームの坪井 翔選手が最終ラウンドの富士を待たずして2018年ドライバーチャンピオンに輝きました。おめでとうございます。
今シーズン2回目の菅生、今回は第15、16、17戦にプラスして順延を繰り返していた第9戦が行われ、本邦初の1イベント4レースが挙行されました。土曜日の予選は早朝8時から行われて、同日に決勝2レース、そして翌日に決勝2レースが行われるというスケジュールでした。チャンピオンを獲得し、4戦ともポールtoフィニッシュした坪井選手が全てのスケジュールを終えて、本音をポロリ。「予選もそうですけれど、決勝前に4回集中して緊張するのには精神的にかなり辛かったです」と。
レースに参加するドライバー、そしてチームスタッフの皆さんも4連戦は大変だったと思います。ご苦労様でした。
そして一番大変だったのは、オフィシャルさん、マーシャルさんの皆さんですね。
この小欄で以前タイヤのことを書いたと記憶しています。どれだけ素晴らしく、高性能なマシンであっても、路面と接するタイヤが無かったらモータースポーツの競技車両は無用の長物。
どれだけ素晴らしく、近代的で安全性の高いサーキット施設があったとしても、そこにオフィシャルさんやマーシャルさん、人的なファクターがプラスされなければ、全く機能しない。しかし、現在オフィシャルさん、マーシャルさんのなりてが少なくなってきている。これは、重大な問題です。このままだと競技が行えなくなってしまうかもしれない。
「そんな、何とかなるでしょ」と軽視していると、気がつけばどうしようもなくなっている。そんなことが起きないように、その前に、転ばぬ先の杖を…。
モータースポーツファンの皆さんにとっては、オフィシャルさんやマーシャルさんの存在はそれほど身近ではないけれど、彼女、彼らがいなければ愛すべきモータースポーツが存在しないということも知っていただきたい。朝早くから全てのプログラムが終了するまで、文字どおり黒子、縁の下の力持ちとしてモータースポーツを支えていただいている、その存在を再度認識するとともに感謝しつつ、これからもよろしくお願いしますという次第です。ハイ。
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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