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モーター スポーツ コラム 2018年4月20日

スーパーバイク世界選手権 第4戦アッセン~ヤマハのファンデルマークが地元で初勝利を狙う

モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシ
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2週連続開催となる「FIMスーパーバイク世界選手権」はオランダに舞台を移し、第4戦を迎えます。4月20日(金)~22日(日)に伝統のアッセン・TTサーキットのレースの模様をJ SPORTSでは4月23日(月)にオンエア。またJ SPORTSオンデマンドでも配信されます。

今シーズンは本当に面白いレース展開が続いている「スーパーバイク世界選手権」。第3戦アラゴンではレース1の序盤からアレックス・ロウズ(ヤマハ)が首位に躍り出て激しい走りを披露したり、シャビ・フォーレス(ドゥカティ)が地元スペインでトップ争いを展開したりとスリリングなレースが展開されました。優勝は逆転勝利となったジョナサン・レイ(カワサキ)。

そして、レース2ではマルコ・メランドリ(ドゥカティ)が序盤をリードし、シャビ・フォーレス(ドゥカティ)がトップに立ち、中盤はジョナサン・レイ(カワサキ)が首位を奪い、最後はチャズ・デイビス(ドゥカティ)が勝利。複数ライダーによるトップの奪い合いという「スーパーバイク世界選手権」らしい戦いが戻ってきた大会でした。

タイでの優勝でジョナサン・レイ(カワサキ)が勢いづくかと思われたんですが、ドゥカティ勢との差は少ない状況。というより、むしろポテンシャルとしてはドゥカティ優勢な状況の中、ジョナサン・レイのライダーとしての強さ、巧さが際立っている印象です。ここまで3戦終えて、ドゥカティ4勝、カワサキ2勝。トム・サイクス(カワサキ)がアラゴンではレース1、2ともに最後までトップ争いができずに6位止まりとなっていることを考えても、今まさにドゥカティに風が吹いていると言えるでしょう。

ドゥカティはジュニアチームから22歳の新人、マイケル・ルーベン・リナルディ(ドゥカティ)をデビューさせ、シングルフィニッシュを両レース共に飾っていますから、カワサキに対して良い条件の揃っている今、大量ポイントを得ておこうという策略もありそうです。

苦しい中でも2勝をしっかり飾っているジョナサン・レイ(カワサキ)ですが、今回のアッセン・TTサーキットは彼に有利にはたらくかも知れません。というのもここは彼が得意とするコース。カワサキとしてもずっとポールを取り続けていますし、レイはカワサキで6連勝中。移籍前のホンダ時代から数えて斡旋で7連勝中なのです。やはり、そういった得意とするコースでレイが見せる走りというのは今回の注目どころではないでしょうか。昨年までのようなずっと流れに乗っていける状況では無さそうなので、予選でポールを奪えるかという部分もポイントになってきそうです。

また、今回はオランダでの開催ということで、ヤマハのマイケル・ファンデルマーク(ヤマハ)が注目を集める大会になります。ファンデルマークは今シーズン、タイのレース2でチームメイトのアレックス・ロウズ(ヤマハ)に勝ち、2位表彰台がベスト。ホンダからデビューした2015年に2度の3位表彰台を獲得。これが「スーパーバイク世界選手権」で自身初の表彰台になり、プレミアクラスのライダーとして一躍注目されるキッカケになりました。そして翌2016年も地元アッセンで3位表彰台に立っていますし、ヤマハに移籍した昨年も前半戦のベストである4位を獲得と、常に表彰台を争う状態にあります。

今季はハードに攻めなくてはいけない状況はあるにせよ、ヤマハのポテンシャルアップも著しく、ファンデルマークは地元での優勝を期待しても良い条件は揃ってきています。代役ながら、昨年MotoGPにも出場し評価が高いファンデルマークは毎年、地元アッセンでの好成績を契機に波に乗っている印象です。

600ccの「スーパースポーツ世界選手権」時代には2014年にホンダで初優勝を飾っていますが、これもアッセンでの出来事。それだけに今回は何が何でも優勝したいでしょうね。

性能調整が今後どれだけ影響してくるかはまだ不透明ですが、シーズン中盤は勢力図が変わり混戦模様となる可能性もある「スーパーバイク世界選手権」で、ドゥカティ、カワサキの序盤戦優位組に対し、ヤマハがどれだけ迫れるかというのも興味深く、ファンデルマークはアッセンの結果次第ではチームのエースとしての地位を固めることもできるでしょう。貴公子のようなスマイルが印象的なダッチマンが漢になれるか。注目のアッセンの戦いです。

辻野 ヒロシ

辻野 ヒロシ

1976年 鈴鹿市出身。アメリカ留学後、ラジオDJとして2002年より京都、大阪、名古屋などで活動。並行して2004年から鈴鹿サーキットで場内実況のレースアナウンサーに。
以後、テレビ中継のアナウンサーやリポーターとしても活動し、現在は鈴鹿サーキットの7割以上のレースイベントで実況、MCを行う。ジャーナリストとしてもWEB媒体を中心に執筆。海外のF1グランプリやマカオF3など海外取材も行っている。

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