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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年06月25日

(41)グループF スロヴァキア×イタリア

foot!
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グループF
2010/6/24 16:00 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
スロヴァキア×イタリア

天候:晴れ 気温:17度 観客:53,412人
主審:ハワード・ウェブ(イングランド)

【スロヴァキア】
GK
1 ヤン・ムハ
DF
2 ペテル・ペカリク
3 マルティン・シュクルテル
16 ヤン・ドゥリツァ■
5 ラドスラフ・ザバフニク
MF
19 ユライ・クチュカ
6 ズデノ・シュトルバ■
15 ミロスラフ・ストフ
17 マレク・ハムシク(C)
18 エリック・イェンドリシェク
FW
11 ロベルト・ヴィッテク①
SUB
12 ドゥサン・ペルニス
23 ドゥサン・クチャク
4 マレク・チェフ
21 コルネル・サラタ
22 マルティン・ペトラシュ
7 ウラジミール・ヴァイス■
8 ヤン・コザク
10 マレク・サパラ
20 カミル・コプネク
9 スタニスラフ・シェスターク■
13 フィリップ・ホロシュコ
14 マルティン・ヤクブコ
監督
ウラジミール・ヴァイス(スロヴァキア国籍)

(4-2-3-1)
-------ヴィッテク-------
-------------------
-イェンドリシェク-ハムシク--ストフ-
-----シュトルバ--クチュカ-----
-------------------
-ザバフニク-ドゥリツァ-シュクルテル-ペカリク-
-------------------
---------ムハ---------

【イタリア】
GK
12 フェデリコ・マルケッティ
DF
19 ジャンルカ・ザンブロッタ
5 ファビオ・カンナヴァーロ(C)
4 ジョルジョ・キエッリーニ
3 ドメニコ・クリシート
MF
6 ダニエレ・デ・ロッシ①
22 リッカルド・モントリーヴォ
8 ジェンナーロ・ガットゥーゾ
FW
7 シモーネ・ペペ
9 ヴィンチェンツォ・ヤクインタ①
10 アントニオ・ディ・ナターレ
SUB
1 ジャンルイジ・ブッフォン
14 モルガン・デ・サンクティス
2 クリスティアン・マッジョ
13 サルヴァトーレ・ボッケッティ
23 レオナルド・ボヌッチ
15 クラウディオ・マルキージオ
16 マウロ・カモラネージ■
17 アンジェロ・パロンボ
21 アンドレア・ピルロ
11 アルベルト・ジラルディーノ
18 ファビオ・クアリアレッラ
20 ジャンパオロ・パッツィーニ
監督
マルチェロ・リッピ(イタリア国籍)

(4-3-3)
---------ヤクインタ---------
-ディ・ナターレ------------ペペ-
----ガットゥーゾ---モントリーヴォ----
--------デ・ロッシ--------
--------------------
-クリシート-キエッリーニ-カンナヴァーロ-ザンブロッタ-
-------------------
--------マルケッティ--------

【マッチレポート】
前回王者がここまで非常に苦しんでいる。2試合終わって2分け。
ゴールもヤクインタがPKで奪った1点のみ。
やはりここまでを見ても中盤でゲームを組み立てるピルロ不在がやはり痛い。
スロヴァキアは初戦でニュージーランドに追い付かれてのドローが響く。
パラグアイには敗れ、ここまで挙げた勝ち点はわずかに1。
それでも両チーム、このゲームに勝てばグループ突破は決められる。
ヴァイス監督は、クチュカをシュトルバとボランチに並べ、
右SHは息子のヴァイスからストフへ、
1トップにはヴィッテクを置いて、シェルタークはベンチに控える。
一方のリッピは、ニュージーランド戦の4-4-2から、
パラグアイ戦で用いた4-3-3に回帰。ただ、中盤はデ・ロッシを底に配し、
その前にモントリーヴォと今大会初出場のガットゥーゾが入る逆三角形に。
3トップの左にはディ・ナターレを初めてスタメンで使ってきた。
まずは開始15秒、いきなりそのディ・ナターレがミドルを放つ。
4分にはヤクインタがディ・ナターレのリターンからシュートはヒットせず。
勝ち点3が求められるイタリアがまずは2本フィニッシュを創出する。
一方のスロヴァキアも6分、ドゥリツァのアーリーをヴィッテクが頭で繋いで、
最後はハムシクのボレーはしっかり当たらず、枠の右へ。
ただ、このワンプレーをキッカケにペースはスロヴァキアが握っていく。
13分、ストフの右FK、マルケッティのパンチング、
こぼれをザバフニクがボレーで狙う。
さらに15分、ドゥリツァのフィードからハムシクが裏へフリーで抜け出す。
中央フリーで走り込んだヴィッテクの前でマルケッティがキャッチするが、
勢いはスロヴァキア。要因の1つはハムシクが自由自在に、
前へ横へと出入りしていたこと。イタリアはうまく彼を捕まえられない。
ただ、逆にイタリアが主導権を掴めなかったのは自らに拠る所も大きい。
中盤ではイージーなパスミスが多く、なかなかパス回しのリズムもできず、
焦って相手のアタックにもファウルで対応するシーンも目立つ。
すると25分、やはり先制ゴールはスロヴァキアに記録される。
イタリアは自陣でのパス回し、デ・ロッシのパスは軽率で弱い。
奪ったクチュカのパスに、ヴィッテクは右足を伸ばす。
ボールはマルケッティも及ばず、ゴール左スミへ着地。
両手を広げたリッピ。これが本当に“アズーリ”の失点だろうか。
これで焦ったイタリアはまずまずパス精度が低下し、
思わず目を覆いたくなるようなミスを連発してしまう。
35分にはストフのクイックFK、シュトルバのミドルはマルケッティ何とかセーブ。
不安そうなベンチが映る。ブッフォンは座っていられない。
45+3分、ヴィッテクの粘り強いキープから、
最後はクチュカのボレーがサイドネット外側を襲う。
これが前回王者か。イタリアは失意の45分間を享受してしまった。

業を煮やしたリッピは後半開始から2枚替え。
ガットゥーゾとクリシートが下がり、クアリャレッラとマッジョを投入。
マッジョは右SBに、ザンブロッタは左SBに回り、
中盤はデ・ロッシとモントリーヴォがドイスボランチで、
右がペペ、左にクアリャレッラのボックス、
2トップにディ・ナターレとヤクインタという4-4-2にシフトした。
50分、マッジョが右サイドで粘って縦へ、ペペのアーリークロス、
ヤクインタのヘディングはゴール左に流れる。
55分、マッジョのスルーパス、ディ・ナターレはフリーも腰が回りきらない。
それでも右サイドの活性化はシフトチェンジとマッジョ投入で図られる。
リッピは56分に最後のカードを切る。呼ばれたのはピルロ。
モントリーヴォに替わって、中盤に入る。ようやくイタリアのラストピースが揃ったか。
ピッチイン直後こそ、やや試合勘のなさを窺わせる様なプレーはあったものの、
徐々にボールが集まり始めると、長短の、そして緩急を付けたパスで
リズムを生み出していく。これにクアリャレッラも呼応。
左サイドもこの交替以降はイタリアが主導権を握る。
63分、ディ・ナターレがクアリャレッラからのリターンを受けて惜しいミドル。
勢いそのままに67分にはビッグチャンス。
ペペはショートコーナーをピルロへ、ピルロはリターン、
ペペのクロスをGKがフィスティングすると、ボールはクアリャレッラの下へ。
ワントラップから振り抜いたボレーはGKを破るも、シュクルテルがライン上でクリア。
追い付けないイタリア。ツキもない。これで再び勝負の潮目が変わる。
共に中盤のスペースが空いてきた時間帯で再びスロヴァキアに流れが。
69分、ハムシクのスルーパス、受けたストフはカンナヴァーロと対峙、
抜き切らずにシュートを放つとわずかに枠の右へと外れる。
そして73分、イタリアには悪夢、スロヴァキアには狂喜の時がやってくる。
ハムシクの右CK、キエッリーニがクリア、ハムシクはダイレクトで再び中へ、
キエッリーニが一瞬目を離した隙に前へ入ったのはヴィッテク、
右足でマルケッティの二アサイドを抜く。
このゲーム2度目のゴールもスロヴァキア、そしてまたもヴィッテク。
2-0、あまりに大きなゴール。イタリアサポーターも声を失う。
しかし、イタリアのプライドはこのまま負けることを許さない。
81分、ピルロが左へ展開、ペペが繋いでクアリャレッラはドリブルで進む、進む、
ヤクインタがヒールでリターン、クアリャレッラのシュートはムハが防ぐも、
詰めていたのはディ・ナターレ。世界を4度制した国のDNAは息づいている。
85分、ペペのクロス、中央シュクルテルのクリアを拾ったディ・ナターレは
縦に持ち出し中へ、クアリャレッラのシュートがゴールネットを捕らえるも、
副審は無情のオフサイドと判断。同点ゴールは幻と消える。
89分、イタリアの悪夢、スロヴァキアの狂喜再び。
右サイドからのスローイン、後方からスタートを切ったコプネクを
カンナヴァーロもデ・ロッシも捕まえられない。
マルケッティの飛び出した頭上を抜くループは、緩やかに無人のゴールへ跳ねる。
3分前に投入されたばかり、ピッチで唯一の国内組が大仕事。
再び2点差、スロヴァキアがすべてを手繰り寄せる。
それでもまだスペクタクルは続く。
92分、中央でデ・ロッシが一度はボールを失いながらも
執念のスライディングパス、受けたクアリャレッラは華麗なループで
スロヴァキアゴールを陥れる。思わず飛び出したのはブッフォン。
追加タイムは4分。1点差。まだわからない。
余していた2枚の交替カードを切って、少しでも時間を殺したいヴァイス監督。
95分、おそらくラストプレー、キエッリーニのロングスローはDFに当たって、
ファーサイドのペペまで届く。ペカリクが足を伸ばす。
ペペのシュートは当たり切らず、ゴール左へと逸れていく。
96分26秒、タイムアップ。前回王者、ヨハネスブルグに散る。
最下位からの生還。3試合目にして初めて勝ち点3を挙げたスロヴァキアが
見事に決勝トーナメントへと歴史を繋いだ。

スロヴァキア 3×2 イタリア
【得点者】
スロヴァキア:ヴィッテク①(25分)②(73分)、コプネク①(89分)
イタリア:ディ・ナターレ①(81分)、クアリャレッラ①(90+2分)
【警告/退場】
スロヴァキア:シュトルバ②(16分)、ヴィッテク①(40分)、ペカリク①(50分)
        ムハ①(82分)
イタリア:カンナヴァーロ①(31分)、キエッリーニ①(67分)、ペペ①(76分)
      クアリャレッラ①(83分)
【交替】
スロヴァキア:シュトルバ→コプネク(87分)
         ヴィッテク→シェスターク(90+2分)
         イェンドリシェク→ペトラシュ(90+4分)
イタリア:ガットゥーゾ→クアリャレッラ(46分)
      クリシート→マッジョ(46分)
      モントリーヴォ→ピルロ(56分)
【AD的Man of the Match】
ユライ・クチュカ(スロヴァキア)

《グループF最終順位表》
①パラグアイ 5(1勝2分け・3得点1失点)
②スロヴァキア 4(1勝1分け1敗・4得点5失点)
------------------  
③ニュージーランド 3(3分け・2得点2失点)
④イタリア 2(2分け1敗・4得点5失点)

写真は、イタリアがキャンプを張った思い出の地「仙台」
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AD土屋

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