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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

ワールドカップ 2010年06月19日

(22)グループC スロヴェニア×アメリカ

foot!
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グループD
2010/6/18 16:00 エリス・パーク(ヨハネスブルグ)
スロヴェニア×アメリカ

天候:晴れ 気温:14度 観客:45,573人
主審:コマン・クリバリ(マリ)

【スロヴェニア】
GK
1 サミール・ハンダノヴィッチ
DF
2 ミショ・ブレツコ
4 マルコ・シュレル
5 ボシュティヤン・チェサル
13 ボヤン・ヨキッチ
MF
10 ヴァルテル・ビルサ
18 アレクサンデル・ラドサフリェヴィッチ■
8 ロベルト・コレン(C)①
17 アンドラス・キルム
FW
11 ミリヴォイェ・ノヴァコヴィッチ
9 ズラタン・リュビヤンキッチ
SUB
12 ヤスミン・ハンダノヴィッチ
16 アレクサンデル・セリガ
3 エルヴェディン・ジニッチ
6 ブランコ・イリッチ
19 スアド・フィレコヴィッチ
22 マテイ・マヴリッチ
15 レネ・クーリン
20 アンドレイ・コマッチ■
21 ダリボル・ステヴァノヴィッチ
7 ネイチ・ペツニク
14 ズラトコ・デディッチ
23 ティム・マタフツ
監督
マチャジュ・ケク(スロヴェニア国籍)

(4-4-2)
--リュビヤンキッチ--ノヴァコヴィッチ---
-------------------
--キルム-----------ビルサ--
-----コレン--ラドサフリェヴィッチ---
------------------
-ヨキッチ--チェサル--スレル--ブレツコ-
-------------------
-------ハンダノヴィッチ-------

【アメリカ】
GK
1 ティム・ハワード
DF
6スティーヴ チェルンドロ■
15 ジェイ・デメリット■
5 オグチ・オニェウ
3 カルロス・ボカネグラ(C)
MF
8 クリント・デンプシー①
4 マイケル・ブラッドリー
16 ホセ・フランシスコ・トーレス
10 ランドン・ドノヴァン
FW
17 ジョジー・アルティドール
20 ロビー・フィンドリー■
SUB
18 ブラッド・グザン
23 マーカス・ハーネマン
2 ジョナサン・スペクター
12 ジョナサン・ボーンスティーン
21 クラレンス・グッドソン
7 ダマルカス・ビーズリー
11 スチュアート・ホールデン
13 リカルド・クラーク
19 モーリス・エドゥ
22 ベニー・ファイルハーバー
9 エルクレス・ゴメス
14 エドソン・バドル
監督
ボブ・ブラッドリー(アメリカ国籍)

(4-4-2)
----フィンドリー--アルティドール----
-------------------
--ドノヴァン--------デンプシー--
-----トーレス---ブラッドリー-----
------------------
-ボカネグラ-オニェウ-デメリット-チェルンドロ-
-------------------
-------ハワード-------

【マッチレポート】
初戦で共にやや幸運なゴールを奪ったチーム同士の対決。
スロヴェニアは失点をゼロに抑えたため、勝ち点は既に3を獲得。
一方のアメリカはイングランドにドローと悪くない結果で勝ち点1を奪取。
アルジェリアがこの後、イングランドと当たることを考えれば、
このゲームの勝ち点はグループCの行方を大きく左右することになりそうだ。
立ち上がり、わずか10秒で両チームがヒートアップ。
スローで見るとリュビヤンキッチの顔にデンプシーのヒジがヒット。
審判によっては一発レッドもやむを得ないようなシーンで幕を開けたゲームは、
それ以降打って変わって静かな展開となる。
スロヴェニアは初戦同様、基本的には8枚が2ラインをしっかり守った
ブロックを築いて、2トップのパワーに攻撃を委ねるようなスタイル。
FWにはデディッチではなく、今日はリュビヤンキッチが起用されたが
そこまで違うタイプだという印象は受けない。
アメリカはアルティドールとフィンドリー、明らかにスピードタイプの2トップが
スペースを消されたことで、縦への推進力を発揮できるシーンが少なく、
頼みのドノヴァンもなかなかボールに絡めない。
すると13分に白い10番の左足が突如として火を吹いた。
ラドサフリェヴィッチの縦パス、バイタルで受けたビルサに対して
アメリカ守備陣はまったくのノーケア。簡単に前を向いて
狙いすましたミドルは、名手ハワード一歩も動けず。
初戦はその実力を示すことのできなかったレフティが一仕事。
スロヴェニアが2試合続けての先制ゴールを早い時間で奪ってみせた。
この後は、うまくゲームを膠着させたスロヴェニアに対して、
アメリカは流れの中から崩すシーンをほとんど創れず、
セットプレーのチャンスは15分のドノヴァンが蹴ったFKも、
36分のトーレスが右サイドから直接狙ったFKも、
共にスロヴェニアの守護神S・ハンダノヴィッチの的確なセーブに阻まれ、
焦れるような時間が続いてしまう。
ようやく40分に流れの中からアメリカ、前半最大のチャンス。
ショートカウンター、トーレス、ドノヴァン、アルティドールは1人かわして、
フィンドリーは右へ、デンプシーのグラウンダークロスはGK出られず、
ファーにはドノヴァンが走りこむも、一瞬早く絞ったブレツコが搔き出す。
顔を覆って倒れるドノヴァン。同点ゴールを奪えない。
ピンチの後にはチャンスあり。42分、逆にスロヴェニアのショートカウンター、
ブレツコが中央から流したパスをノヴァコヴィッチはダイレクトで左へ、
ラインをギリギリで破ったリュビヤンキッチは
飛び出したハワードの脇の下を確実に射抜く。今日2回目となる“質の高い阿波踊り”。
スロヴェニアは狙い通り、むしろ出来過ぎといった感も否めない
2点のリードを得て、45分間を終えることとなった。

ここでの負けは、すなわちほとんど敗退と同義になるアメリカ。
ブラッドリー監督は後半開始から、フィンドリーとトーレスに替えて
ファイルハーバーとエドゥを投入し、中盤の並びをブラッドリー、エドゥのドイスボランチ、
右にドノヴァン、左にファイルハーバー、トップ下気味にデンプシーを置いて、
最前線にアルティドールという4-2-3-1に組み替えてきた。
その効果が現われるかどうかを、どちらも見定めているような48分、
アメリカは最終ラインでのボール回しからチェルンドロが縦に蹴ると、
グルノーブルでは松井大輔のチームメイトでもあるチェサルが
安易に飛び込み、触れない。抜け出したドノヴァン、角度はない。
中を見る。中を見る。しかし刹那、凄まじい威力のシュートを天井に叩き込む。
思わずS・ハンダノヴィッチも反射でよけてしまう程に、豪快な一撃。
これがドノヴァン。アメリカの炎は俺が消させないという意思表示に見えた。
さて、勢いは完全にアメリカへと移ったものの、
そもそも押されていたのは前半からだと言わんばかりのスロヴェニア。
連携の鎖は緩み始めても、ほどけはしない。
58分には縦へのクサビをターンしたアルティドールが抜け出しかけるが、
CBのシュレルがしっかり足を出し、フィニッシュは許さず。
70分、ドノヴァンのFK、カベに当たったこぼれ球、アルティドールの
フルパワーシュートは正面を突き、S・ハンダノヴィッチがガッチリとキャッチ。
だいぶ中盤もスペースを空け始め、疲れが見えても何とか凌ぐスロヴェニア。
ケク監督も74分にはリュビヤンキッチをペツニクと入れ替え、
4-2-3-1にして、再びスペースの引き締めに掛かる。
残り10分、追い込まれたブラッドリー監督最後の決断は
CBのオニエウOUTで、09/10メキシコ後期リーグの得点王ゴメスIN。
後ろを3枚にして最後の勝負を懸ける。その姿勢が実ったのは82分。
ドノヴァンが右サイドから蹴ったフィード、アルティドールが頭で落とすと、
40mあまりの距離を駆け上がってきたブラッドリーがつま先で押し込む。
諦めなかったアメリカがゲームを振り出しに引き戻す。
そんな中でも冷静なブラッドリー監督。デメリットを呼び寄せ、
すぐに指を4本立てて、4バックへ戻す指示を出す姿が印象に残った。
85分、ドノヴァンのFKは精度が高い。
中央、同点後はCBに入っていたエドゥが押し込み、
大逆転完遂かと思われたが、クリバリ主審はオフェンスファウルの判定。
スローで見ると、まるで格闘技のような1対1がそこかしこで展開されていたが、
審判は絶対。このゲームでは、ノーゴールという判定が下された。
前半はスロヴェニアが、後半はアメリカがそれぞれ2点ずつを取り合って2-2。
今大会2度目の逆転劇までは持ち込めなかったものの、
アメリカからすれば2点のビハインドを跳ね返して掴んだ勝ち点1は
果たして今後にどういう影響をもたらすことになるのか。
スロヴェニアは勝ち点4を抱いて、最終戦はイングランドに挑むことになる。

スロヴェニア 2×2 アメリカ
【得点者】
スロヴェニア:ビルサ①(13分)、リュビヤンキッチ①(42分)
アメリカ:ドノヴァン①(48分)、ブラッドリー①(82分)
【警告/退場】
スロヴェニア:チェサル①(35分)、シュレル①(69分)、キルム①(72分)
         ヨキッチ①(75分)
アメリカ:フィンドリー②(40分)
【交替】
スロヴェニア:リュビヤンキッチ→ペツニク(74分)
        ビルサ→デディッチ(87分)
        ペツニク→コマッチ(90+4分)
アメリカ:フィンドリー→ファイルハーバー(46分)
     トーレス→エドゥ(46分)
オニェウ→ゴメス(80分)
【AD的Man of the Match】
マイケル・ブラッドリー(アメリカ)

写真は、ブラッドリー息子の欧州初上陸地「ヘーレンフェン」
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AD土屋

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