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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年05月16日

JFL前期第11節 町田ゼルビア×流通経済大学FC@町田

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Yahoo!のトップページでも好調が伝えられ、その知名度もうなぎ登りに上昇している町田ゼルビア。しかし、6573人とJ2並の観衆を集めたゴールデンウィークのFC琉球戦で今シーズン初黒星を喫すると、先週も“JFLの門番”ことHonda FCに屈し、まさかの2連敗。今日のゲームは嫌な流れを「ホームで是非止めたい」(町田ゼルビア・太田康介)一戦です。対する流通経済大学FCはここまでわずか1勝。17位と苦しい戦いが続いていますが、スタメンを見れば前橋育英で選手権ベスト4を経験している中美慶哉や、高円宮杯ベスト4に入った広島ユースで中盤のキーマンとして活躍した中山雄登といった1年生に加え、流通経済大柏の選手権優勝メンバー名雪遼平など、楽しみな選手がズラリ。行きに乗車した無料(!)のシャトルバスも満員と、大きな期待と熱気の中で開始されたゲームは、わずか2分で動きます。町田は左サイドから太田がシュート気味のクロスを中へ蹴り込むと、ファーに抜けてきたボールを勝又慶典がシュート、流経GK高宮大輔が弾いたこぼれをJFL得点ランクトップの木島良輔が確実に流し込み、早くも町田がリードを奪いました。その後は序盤ということや、やや荒れたピッチ状態を勘案してか、割と長いボールでシンプルに2トップの木島と勝又を走らせる形が多くなった町田同様、「立ち上がりのバタバタした中での失点」(流通経済大学FC・柴田峡監督)で混乱気味の流経も縦へのフィードが増えていったことで、ボールが行き来する落ち着かない展開に。そんな中、16分に大きなゲームのターニングポイントが到来します。流経の左SB出原弘毅がドリブルでペナルティエリア内へ侵入、後はシュートか折り返しかを選択するだけ、という場面で出原はDFに後ろから倒されます。少なくとも私には完全なPKに見え、「力の差があることは最初からわかっていた」(柴田監督)流経からすれば千載一遇の同点機でしたが、和角敏之主審の笛は鳴らず。試合はそのまま流れてしまいました。さて、18分に町田は勝又、20分に流経は久保武大と、双方GKと1対1になる決定機を逃した辺りから、ある程度繋いでサイドへ、という形が見え始めた町田がペースを掌握。26分には星大輔、太田と続けざまに、29分にも星と決定機を連発すると、ここは高宮のファインセーブにことごとく阻まれたものの、40分に追加点。星がクイックで蹴ったFKを半田武嗣がうまく体を入れて縦に持ち出し、クロスを上げると太田がドンピシャヘッド。「自分は守備的なので得点を取る機会は少ないが、“あわよくば”という所は狙っている」という、ここまで全試合フル出場のボランチが攻撃で一仕事。さらに5分後にも星のFKから、こちらも全試合フル出場のCB川邊裕紀がフリーでヘディングを突き刺し、3点目。町田がセーフティリードと言ってもよさそうな点差を付けて、前半は終了しました。内容、スコア共に厳しい状況を突き付けられた流経。ただ、そんな中でも中山は得意の左足を振るい、チームにアクセントを加えます。いわゆるメッシやレジェス的な左利きの右SH起用に柴田監督は「中山は中盤ならどこでもできるが、中美を左で使った方が生きるので」と説明。後半もこのSHを務める2人のルーキーは、劣勢を覆すべく奮闘すると58分、その中山のFK、出原のヘディングは左ポストに跳ね返りましたが、早稲田昴平が押し込み、一矢を報います。加えて、62分には再び中山のCKが、武相のストライカーとして昨年度の選手権神奈川県予選で大活躍した柿崎弘樹の頭を捉え、町田GK吉田宗弘の正面を突いたとはいえ、スタジアムもザワついた雰囲気に。これには相馬監督も「ゲームを終わらせなければならなかったのに、足踏みしてしまったのは修正できていない今後の課題」と渋い顔でこの時間帯を振り返っています。それでも、やはり地力に勝る町田は65分過ぎから、再び流経を圧倒。70分には木島の横パスを星がゴールまで距離のある位置からダイレクトで叩くと、ボールはサイドネットを一直線に捕えて4点目。さらに88分、途中から投入された北井佑季のミドルを高宮が何とか弾きましたが、ここに詰めていたのは同じく途中出場の山腰泰博。昨シーズンのチーム得点王ながら、今年はなかなか出場機会を得られず、「今年1点も決めてなかったので、どんなゴールでも決めてやろうと」ピッチに入った“9番”が待望の今シーズン初ゴール。苦しい時間帯もありましたが、「勝ちにこだわってやったので結果が出てよかった」(太田)「連敗を止められたことがすべて。非常に大きな1勝」(相馬監督)と2人も口を揃えたように、負の流れを断ち切る勝ち点3を、5-1というスコアで町田が獲得する結果になりました。敗れた流経の柴田監督は「点差がそのまま力の差」と一言。後半はいい流れの時間帯もありましたが、やはりチームとしても個人としても差はあった印象です。ただ、中山や中美、高宮など光る個を持つ選手もおり、もう少しチームとしてまとまってくれば、結果も付いてくるのではないでしょうか。勝った町田は、「木島が点を取ってくれたのは大きかった」と相馬監督が言及した通り、開始早々の先制点が“連敗中”というイメージを払拭させたと思います。吉田、木島、星、太田など、新加入の面々もしっかり融合していて、チームとしてやることの意識は、しっかり時間時間で統一されていたように感じました。次節はとりスタに乗り込み、現在2ポイント差で首位を走るガイナーレ鳥取との頂上対決。「戦う姿勢をもう一度取り戻せた」(相馬監督)チームが、準加盟のライバルとどういうゲームを見せるのか。楽しみな一戦になりそうですね。最後に、町田、盛り上がってます。メインスタンドもあらかた埋まり、芝生でのんびり見ていた人も含めて、観衆は3526人。フードコートも充実しており、写真のマスコット・ゼルビーも子供に大人気。他にも選手が痛んでいる素振りを見せるや否やダッシュを90分間繰り返すトレーナーや、まさに15分くらい前までプレーしていた選手が、試合後に同じピッチで子供たちとボールを蹴り合う“ふれあいサッカー”など、“野津田”には見所が満載。この一体感は必見です。Jのないワールドカップ期間中は近場のJFLって選択肢、悪くないですよ。    AD土屋


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