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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年04月30日

J2第9節 草津×富山@正田スタ

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日曜日、開幕から8試合目にして“待望”という言葉では表現しきれないくらいに待ち望まれた今シーズン初勝利を挙げた草津。遅蒔きながらこれは反攻の狼煙となるか。今日はホームでサポーターに勝ち点3を贈り届けるための一戦です。対する富山は対照的に前節2点を先制しながら、まさかの3失点を喫しての大逆転負け。失点数でワースト2位の草津を7も上回る19失点を許している守備面は課題山積。GW初戦に群馬まで駆け付けた50人あまりのサポーターに歓喜をもたらさなくてはいけません。さて、ゲームが始まって真っ先に目に付いたのは富山の布陣。「草津の両ワイドが高い位置に上がっているので、4バックだとリスクが大きい」と楚輪博監督が選択したのは、この12月まで富山のヘッドコーチを務めていた、今は草津を率いる副島博志監督も「昨シーズンはスタートから1回もなかった。想定外」と語る、右からキン・ミョンヒ、濱野勇気、堤健吾を並べた3バック。ワイドにはWBとして右に西野誠、左に中田洋平を配置して、「相手のSBの佐田(聡太郎)と佐藤(将也)と対面同士でやりあう」(楚輪監督)形を敷きます。しかし、いきなり問答無用のゴラッソは草津。4分、前節でもPKで貴重な決勝点を挙げたキャプテン松下裕樹は、中央30m強はある距離も迷わず直接狙うと、完璧な無回転ボールが激しく揺さ振るゴールネット。スタンドも歓喜とざわめきが交差するスーパーな一撃で、草津が先制しました。その後も、ゲームの主導権はリードした草津が掌握。「3バックからのフィードが多過ぎてコンパクトにできなかった」(楚輪監督)ために、2トップ下に入った朝日大輔が完全に消えてしまい、攻撃の糸口を掴めない富山に対して、前節から帰ってきた廣山望、松下、櫻田和樹、熊林親吾で構成する中盤、J2版“ファンタスティック4”の距離感が絶妙の草津はショートパスで繋いでいく意識が復活。植木繁晴GMがお会いするたびに話していた、「蹴る部分と繋ぐ部分のメリハリ」がここに来て体現されてきました。これは守備面にも波及し、松下と櫻田も中で捌くシーンが多かったために、攻から守への切り替え時に中央でのフィルターを掛けやすく、カウンターを受けるシーンも皆無。安定したゲーム運びを披露します。しかし、そんな好ペースに暗雲が立ちこめたのは35分。「開始10分くらいからおかしくて肉離れしかけてた」という熊林が負傷退場。ドリブラーの山田晃平が投入されると、タイプが違うため、「中盤の構成にも響いた」と副島監督も認めたように、ボール支配の優位性はなくなり、37分にラフィーニャが決定機を逃すと、45分には富山が黒部光昭、朝日と繋いで、裏に抜け出した苔口卓也がフィニッシュまで。草津ペースはフィフティに近い状態まで戻されて、ハーフタイムに入りました。迎えた後半、コイントスで後半風上を選択したにもかかわらず「風上に立った優位性がなくなってしまった」(副島監督)草津に富山が反撃。53分、この日初めて得たCKのキッカーは意外にも苔口。しかし蹴られたボールは、ニアへ走り込んだ堤の頭にドンピシャ。あっさり同点に追い付きました。ここからはどちらかと言えば富山のペースで推移。64分には堤のFKを黒部が頭で繋ぎ、中田のワントラップボレーはわずかにクロスバーの上へ。66分にも、後半はボールに関与し始めた朝日のスルーパスから中田が抜け出すも、シュートは枠外へ。サイドの攻防も富山に勢いが出てきます。苦しい草津は66分、廣山に替えて「縦への推進力とゴールへ向かう姿勢がある」(副島監督)菊池大介を投入。すると74分にはその菊池が右サイドからスルスルとドリブルでカットインして、強烈な左足ミドル。富山GK中川雄二がなんとか弾き出したものの、こちらも再びサイドが活性化。どちらにも勝つチャンスがある中で、ゲームは最終盤に突入していきます。富山1枚目の交替は80分、「崩れてはいないし、集中力も続いていた」(楚輪監督)中、「10分間様子を見ていたが打撲のために」(同)苔口を下げて、石田英之を送り込むと、石田はいきなり左サイドを切り裂きチャンスを創出。流れは富山に傾きつつありましたが、試合を決めたのは「松下のキック力を生かせた」と副島監督も評したプレースキックでした。84分、左サイドで得たFKのキッカーはその松下。風にも乗って勢いを増したボールは、それまで好守を続けていた中川も弾き切れず、こぼれたボールの落下点にいたのはラフィーニャ。後半は完全に消されていたブラジル人ストライカーが、最後に幸運も味方に付けて大仕事。「風をうまく利用できた」(副島監督)「風に流された不安材料はあった」(楚輪監督)と、両指揮官が言及した“風”が1つの重要なファクターになったゲームは草津に軍配。「本当に長い間待たせた」(副島監督)ホーム初勝利と共に、当然ながら今シーズン初の連勝をサポーターと共に喜び、富山を勝ち点で上回って最下位脱出に成功しました。公式記録の13.4度という数字以上に体感温度は寒かった今日のゲームは、昨年まで監督とヘッドコーチという間柄だった楚輪、副島、両監督の我慢比べでもありました。副島監督が「相手がシステム変更したことで抑えられ、効果的なサイドアタックができなかった」と振り返った通り、富山のWBが草津SBにほとんど仕事をさせなかったのは確かです。また、アクシデントで熊林が交替するまでは中盤での優位性で、富山の攻撃におけるキーマンだった朝日を草津が消し去ったことも確か。お互いにストロングを潰し合った中で、結果として生まれた3つのゴールがすべてセットプレーだったのは興味深い所です。今日はやはり松下のキックが勝敗を分けたと言えるのではないでしょうか。    AD土屋




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