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このブログについて
2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
前節の浦和戦に0-3と完敗を喫した川崎。連敗して上位との差を離されるわけにはいかないホームゲームに、満を持して絶対的な中心の中村をリーグ戦では今シーズン初となるスタメン起用。その結果、不動だった中盤の3枚から弾き出されたのは谷口。「対神戸を考えた上で」(高畠勉監督)田坂がチョイスされ、中村、稲本とミドルゾーンを構成します。一方、神戸のスタメンで目を引いたのは17歳の小川慶治朗。都倉と2トップを組ませるパートナーとして、大久保と茂木も考えられた中、前者は負傷の影響で、後者は「相手の攻撃の鍵はスピードなので、DFラインにスピードのある選手が欲しい」(三浦俊也監督)という判断から左SBに入ったため、小川が前線を任されます。するといきなりその17歳に見せ場が。4分、川崎DFラインの連携ミスを見逃さなかった小川が裏へ抜け出すチャンス到来。焦ったDFが手を出し、小川は転倒したもののホイッスルは鳴らず。一転、川崎のカウンター、エリア内に入った黒津を神戸のCB小林が倒すと、飯田淳平主審はPKを宣告。一瞬で入れ替わった形勢。なんなくレナチーニョが沈め、先制点は川崎が奪いました。さて、いきなりの失点を食らった神戸は「DFの裏をうまく突いていければ」(三浦監督)「タメを作って裏へ抜けるのは練習していた」(小川)と2人が口を揃えたように、攻撃はまず古巣対決に燃える都倉へのロングボールを選択し、そこからの展開が狙い。実際、都倉は7、8割の確率で競り勝ち、11分には収めた都倉、パク・カンジョと繋いで、ポポが裏へ走るといった惜しいシーンも創出します。ただ、川崎サイドもそこは当然分析済み。「前線にロングボールを上げてくるので、そこのセカンドボールを拾って攻撃に繋げていく」(高畠監督)という意志統一の下で、効いていたのが田坂。谷口に優る部分の、おそらくスタメン起用の要因となった“機動力”を遺憾なく発揮し、セカンドの確保に貢献。アンカーの稲本や両CBもやはりセカンドへの意識が高く、前述の11分以外には神戸にチャンスすらなかなか創らせません。逆に川崎は「単純に強い、速い、高い。彼の所が結果的にはポイントだった」と三浦監督も評したチョン・テセに幾度となく決定機が訪れましたが、34分に中村からのスルーパスを受けて放ったシュートはDFのブロックに阻まれ、36分に中村が蹴ったCKを頭で合わせるも、GK榎本が正面でキャッチ。44分にも中村のクイックFKを受けながら、シュートはヒットせずに榎本がキャッチ、など再三の好機も生かせず。ゲーム自体は川崎が圧倒するような展開の中、スコアは1-0で45分間を終えました。後半開始から動いたのは三浦監督。「前半の最初で相手のヒザが肋骨に入ってドクターからストップがかかった」という都倉を諦め、フェイスガードも痛々しい大久保を投入します。しかし、次にゴールを記録したのも川崎。49分、中村からパスを受けたチョン・テセは3人に囲まれながらラストパス。黒津はうまく足先を伸ばして左スミへプッシュ。後半早々に点差は2点に広がりました。極めて苦しい状況に追い込まれた三浦監督は「後半開始からの交替も考えたが、もう少し引っ張りたかった」という小川を61分に諦め、吉田を投入。何とか反撃に転じようとする意志は見せますが、都倉の負傷退場で「高さが前になくなってしまった」(茂木)代償はあまりにも大きく、シュートすらも遠い状態。信じられないようなパスミスも連発されるなど、完全に集中が切れてしまいます。襲われたさらなる不幸は77分。パク・カンジョからボールを奪ったチョン・テセがエリア内へ侵入、ドリブルしながら自ら体勢を崩していたように見えましたが、そこへチェックに行った河本との接触で結果的に転倒すると、飯田主審はPKを与えた上で、河本にレッドカードを提示。踏んだり蹴ったりとはまさにこのこと。PKはレナチーニョと一悶着ありながらも、「流れ的には俺が蹴りたかった」と自らキッカーを志願したチョン・テセが右ポストに当たる「ヒヤッとした所じゃない」キックながらゴールにねじ込み、まさにダメ押し。結果、前節と得失点差を相殺する3ゴールを奪った川崎が、完勝と言っていい内容で勝ち点3を積み上げました。敗れた神戸からすれば、三浦監督が語った「先制点を与えると彼らのペースになってしまう」という言葉がすべて。大久保、吉田、ボッティ、石櫃と攻撃的なカードをベンチに抱え、ある程度後半に勝負を懸けるようなプランがあったはずですが、5分で瓦解。攻撃面最大のストロングである都倉が負傷で退き、後半も開始から5分以内に失点と、すべての歯車が噛み合わなかった印象です。ただ、小川はもう少し慣れてくれば面白い存在になるかもしれません。「左サイドで使うとまたいいんだよ」と三浦監督。やや停滞感の漂うチーム状況に、フレッシュな風を吹き込めるでしょうか。勝った川崎にとって最大の収穫は、言うまでもなく中村の復帰。指揮官も「前線の選手をパスで動かしてくれた。彼本来のパフォーマンスが出ていた」と称賛。セットプレーやスルーパスでチャンスをほぼ90分演出し続けた姿を見ると、完全復活に限りなく近いと言って良さそうです。いい意味で激化するポジション争いも含めて、チームとしてうまく回っている印象を受けました。 AD土屋
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