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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年03月13日

J2第2節 草津×愛媛@正田スタ

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副島博志新監督の下、開幕戦は徳島に1-0で敗れ、黒星スタートとなった草津。今日の相手は同じくホームで迎えた岡山との開幕戦を0-1で落とした愛媛。まだ2試合目とはいえ、浮上のキッカケを掴みたい両チームの対戦は正田醤油スタジアム群馬より。4-4-2の草津に対して、4-3-3を敷いた愛媛の狙いはサイドのスペース。草津からすれば相手の中盤3枚は中央に寄っているため、3トップのワイドとSBの間は一見突き所のように見えましたが、「草津のSHは流動的に中へと動くので、ボールを奪った瞬間にはそのスペースが空くのはわかっていた」とは愛媛の右SBに入った関根永悟。事実、序盤から目立ったのは関根と左SB松下幸平の積極的なオーバーラップ。10分には、小原章吾から素晴らしいサイドチェンジを受けた関根が縦のスペースへ運び、マイナスに折り返して赤井秀一のシュートチャンスを演出。これには草津の右SH廣山望も「中でプレーしてくれって言われていたが、もうちょっとサイドを突いていきたかった」と振り返っています。そしてやはりその姿勢は23分に結実。田森大己のフィードに走り込んだのは松下。エリア内へ侵入すると、草津CBの柴田慎吾はたまらずファウル。愛媛がPKを獲得しました。迎えた絶好の先制機にキッカーとして登場したのは、昨日急遽出場が可能になったキャプテンの福田健二。「今週はずっとサブ組でやっていたのでぶっつけ本番」と言いながら、敵将の副島監督も「福田に収められ過ぎた」と認めた通り、確実なポストプレーや空中戦の強さで圧倒的な存在感を見せていたエースがこのチャンスを逃すはずもなく、GKのタイミングを外して冷静に右スミへ。実に2002年11月24日以来となる福田のJリーグ復帰弾で、愛媛がリードを奪いました。さて、先制を許した草津は「ボールが動いているようで実は全然前に進んでいないし、前線に収まらなかった」と指揮官が語ったように、2トップを組んだ後藤涼と高田保則の動き出しが少なく、中盤の選手が出し所に窮して後ろに下げてしまうシーンもしばしば。前半のシュート3本はすべてセットプレーから枠外に飛んだものと、まったくと言っていい程に攻撃の形を創れないまま、45分を消費してしまいました。何とか流れを変えたい副島監督は、後半開始からダブルチェンジ。廣山と後藤に替えて、山田晃平とラフィーニャを投入します。すると2人が共に自ら仕掛けていくタイプということもあってか、一本調子だった草津の攻撃にアクセントが加えられ、48分にはラフィーニャがミドルを放つなど、少しずつチャンスの萌芽も。また、2人に対処しようと愛媛のDFラインもやや下がったことで、空いたスペースをうまく使えた草津が中盤でも優位に。「流れで押し込む形はできた」と副島監督も言及しています。それでもバルバリッチ監督の処方も的確。58分に杉浦恭平を下げて、「ボールに対するディフェンスが強く、中盤を“掃除”してくれる選手」(バルバリッチ監督)という渡邊一仁を投入。渡邊も「役割はハッキリしていた」と、バイタルを引き締め、傾きかけた流れを引き戻すことに貢献します。追い詰められた草津も85分、松下裕樹のショートコーナーから、佐藤将也がクロスを上げると、ボールはフリーになっていた柴田へ。しかし、直後の選択はシュートではなくトラップ。あえなく潰され、万事休す。0-1。試合終了直後には「決めてた訳ではないが、みんな集まれ集まれって言って」という福田を中心にピッチ上でスタッフも交え、大きな歓喜の輪を咲かせた愛媛が、アウェイで見事に勝ち点3を奪取してみせました。愛媛はシステムのミスマッチを結果としてはうまく突く形でゴールを導き出しましたが、3トップのワイドに入った石井謙伍と杉浦も献身的な守備を見せるなど、状況に応じての自己判断がしっかりできていたように感じます。対する草津は、「クリエイティブなプレーをしなきゃいけないのに、うまく出せなくて歯痒い」(廣山)「自主性をもっと出していく必要もある」(松下)というコメントにもあるように、ややチーム戦術に縛られている印象。「アタッキングゾーンでの工夫がまだまだ出せなかった」(副島監督)という状況の改善はそう簡単なものではないだけに、少し序盤戦は苦しい戦いを強いられるかもしれません。今日に関しては「試合の内容は勝利に値するものだった」というバルバリッチ監督の総括通りのゲームだったと思います。さて、決勝ゴールを挙げ、上々の愛媛FCデビューを飾った福田に、久々にピッチで再会した高校の同級生・廣山について聞いてみました。すると「彼は自分が今日出られるということをものすごく喜んでくれたんです。僕に出場許可が降りたことを喜んでくれるなんて、本当にいい友達を持ったなって思いました」とピッカピカの笑顔。なんか羨ましい関係ですね。フットボールが繋ぐ絆の素晴らしさを、改めて実感させてもらいました。   AD土屋




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