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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

Jリーグ 2010年03月14日

J1第2節 浦和×FC東京@埼スタ

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2004年のナビスコカップ決勝でPK戦の末に勝利を収めて以来、なんと公式戦12試合に渡って浦和から勝ち点3を奪うことができていないFC東京。リーグ屈指の好相性を今日も浦和が証明するのか、はたまた東京が忌まわしい呪縛から解き放たれるのか。春らしい陽気に誘われて、スタジアムを埋め尽くした観衆は実に50096人。ホームゴール裏にはハートの中に“12”が浮かび上がり、それを取り囲むのは等間隔の菱形、つまりダイヤモンドのコレオグラフィー。埼玉スタジアムにもとうとうJリーグが帰ってきました。さて、共にボールをポゼッションしていきたいチーム同士の対戦とあって、確かにボール回しにはお互いの意図が色濃く反映されているものの、実際は前への怖さに欠ける展開に。シュートまでなかなか持ち込めない時間が続きます。そんな序盤で東京側が比較的有効に使えたのは右サイド。4-2-3-1の浦和で3の左サイドに入っていた田中は、やはり中央に入っていくケースが多く、柏木や左ボランチの細貝もケアする意識はありましたが、どうしても攻守の切り替え時に東京の右SH中村が空くシーンが頻発。5分には徳永からパスを受けた中村がミドル。6分には山田暢のミスパスを奪った羽生が、素早くフリーの中村へ。鈴木へのスルーパスは長くなりましたが、1つポイントを作っていきます。しかし、結果的に浦和が切り裂いたのも東京の右サイド。19分、「最初からどんどん行こうと決めていた」という左SBの宇賀神友弥が左サイドからエリア内へ侵入すると、対応した森重が倒した形になり、扇谷健司主審はPKの判定。城福浩監督は「ゴールラインを割りそうな状況でPKというのは、僕がこれから勉強して選手に教えなくてはいけない」と皮肉混じりに振り返りましたが、これをポンテが確実に沈め、ホームチームが先手を取りました。すると、ここからは一方的な浦和ペースに。34分には阿部の縦パス1本で抜け出した田中が惜しいシュート。35分には阿部、田中、宇賀神と繋いで、エジミウソンのシュートは権田がファインセーブ。そして38分には右サイドのFK、少し位置をずらして柏木が狙ったキックは左ポストを直撃し、こぼれに反応した田中のシュートは右ポストを直撃。これにはフィンケ監督も「なかなか見ることのできない魅力あるシーン」と称賛するなど、果敢にゴールへ迫ります。さらに東京は39分に森重が早くも2枚目のイエローカードをもらって退場。「前半は優れたプレーをお見せすることができた」(フィンケ監督)「前半は凄くよくて2点目3点目を入れるチャンスがあった」(ポンテ)と2人が話したように、浦和から見れば上々の45分間になりました。前半の終了間際に石川を投入し、平山を最前線に残した4-4-1へシフトした東京。後半も開始早々にエジミウソンのクロスバー直撃ミドルを食らうなど、どうしても苦しい展開を余儀なくされる中、城福監督は59分に椋原を下げて赤嶺を、62分に羽生を下げて梶山を投入。布陣も4-3-2に変えて、松下は右SBに。中盤を右から鈴木、梶山、石川と並べて、2トップで勝負に出ます。すると、ここからはその東京が試合のペースを奪還。特に中盤センターの梶山はさすがの存在感ですぐにゲームへ入り込み、73分にはオフサイドでゴールは取り消されたものの、赤嶺へ絶妙のスルーパスを送るなど、中盤を掌握。「ちょっと守備的になってしまい、相手の攻撃を待ってしまった」とポンテが言えば、「あれだけボールを回されるとは」と細貝も言及。ゲームの流れは東京に傾いていきました。ただ、前半11人だった時から変わらなかったのは、フィニッシュまで持ち込む積極性の欠如。78分に平山の頭を絡めて、石川、赤嶺と相次いで放った2本のシュートが、後半の45分間で記録されたすべてのシュート。最後は鈴木を投入してゲームをクローズさせた浦和が逃げ切るような格好で、今シーズンの初勝利をサポーターに届ける結果となりました。浦和は先制してから前半終了くらいまでの時間帯はシュートの意識が全体的に高かったんですけど、トータルではどうしても回し過ぎる傾向が否めないと思います。その中で、田中の積極性はチームにとって貴重なパーツ。ポジション的に守備も求められるのは仕方ないですが、どれだけ彼を攻撃に向かせられるかが、ともすればボール回しに終始しがちな浦和の鍵になりそうな印象を受けました。またもや浦和に敗れてしまった東京は、ボランチでスタートし、森重退場後はCBに入った徳永が「FWのプレスに行くタイミングと、中盤の行って欲しいタイミングがハッキリしない」と話せば、長友も「SHも守備の意識が高いので下がってきてしまうから、もっと連携取って高い位置に押し出せれば」と語るなど、特に守備時の決まりごとを整理している段階のようです。ただ、個人的には今日の羽生、徳永のドイスボランチだと、展開力に物足りなさが。梶山の完全復帰にもう少し時間がかかるのであれば、森重か今野を1列前に出すオプションがあってもいいのかなと感じました。指向しているスタイルは両チーム共に十分魅力的なモノになりうる可能性を秘めているので、これからの化学反応に期待したいですね   AD土屋




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