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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年01月06日

インカレ決勝 明治大×福岡大@国立

foot!
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関東を3位で突破したものの、どちらかと言うと、この大会でというよりも天皇杯での躍進で注目を集めた明治大。夏の総理大臣杯王者でもあり、九州王者でもあり、また日本代表に選出された永井謙佑(3年・九州国際大付)の存在で、一躍冬の主役として脚光を浴びている福岡大。大学日本一を決めるファイナルは面白い組み合わせとなりました。共にしっかりとパスを繋ぐスタイルを志向する中、序盤からポゼッションで上回ったのは明治ながら、先に形を創ったのは福岡。13分、市川稔(3年・東福岡)とのパス交換から、イエメンへと旅立った永井に替わって1トップに入る清武功暉(1年・U-18日本代表・大分U-18)がフィニッシュまで。これで得た藤田直之(4年・鳥栖内定・東海第五)のCKを、「4年間ずっと意識してトレーニングしてきた」というキャプテンの宮路洋輔(4年・福岡内定・鵬翔)がドンピシャヘッド。しかし、ゴールに入っていた明治DFが頭で反応、クロスバーの下に当たってピッチへ。明治は失点の淵から何とか生還します。そこからは膠着した時間が続く中で、目立ったのは明治の守備意識。永井ばかりが注目されがちですが、福岡が持つストロングとして今大会機能していたのは、明治の神川明彦監督も警戒ポイントとして挙げた両SH、市川と岸田翔平(1年・大分U-18)のスピードと裏への飛び出し。対する明治は、リーグ戦終了からインカレまでの3週間で「SBがどうしても後ろのスペースを空ける習慣があったので、SHを上手に使いながら常に4人のDFがスペースを埋める」(神川監督)意識を徹底。SHの山田大記(3年・藤枝東)も「SBと確認しながらポジショニングを取って、縦を切っていった」と言及。「向こうも自信を持っているサイド」(山田)で、市川と岸田を一定以上抑え込むことに成功します。さらに山田とキャプテンの田中政勝(4年・国見)が声を揃えたのは「割り切って守る」というフレーズ。非常に攻撃的な特徴を前面に押し出すスタイルに、“割り切って守る”部分がプラスされたチームは、攻撃が思うようにいかない中でも「守備でリズムを創ることができた」と田中が口にするまでに、大会期間を経て成長していったようです。すると43分、明治に決定機。福岡のクイックリスタートを奪った吉田啓祐(2年・東京Vユース)が一気に縦へ。「裏のスペースが空いていたので突きたいと」狙っていた山本絋之(3年・柏U-18)は「想像以上にうまくいった」トラップから、追走するDFを振り切って、飛び出したGKの上を冷静に浮かせるゴール。最小限の手数で、最高の成果を手にしました。しかし、そこは今大会に夏冬連覇を懸ける福岡も意地。直後の44分、左からのスローイン、市川が持ち込み、中央混戦から藤田が確実にプッシュ。最後の2分間で動いた前半は、双方に1ゴールずつを加えて終了しました。後半に入ると福岡は「今大会は途中から出て大きく流れを変える役割を果たしていた」(乾真寛監督)FWの高橋祐太郎(4年・三潴)をプラン通り投入。高橋のポストワークを生かした戦い方にシフトします。それでも、吉田と楠木啓介(2年・鹿児島実業)の両CBを中心に粘り強く対応する明治は、高橋とそのセカンドボールをシャットアウト。まったくチャンスを創らせません。そして59分、山田のパスを受けた山本が強引にエリア内を突破してシュート、こぼれ球を「すごくいい所に転がってきた」と久保裕一(3年・名古屋U-18)が右ポストを叩きながらねじ込みます。山本、久保と3年生2トップが揃い踏み。再び明治が1点のリードを奪いました。「攻めに重心が掛かった所ですかさず2点目を取られた」(乾監督)福岡も反攻。71分、藤田のFKを途中出場の前山恭平(4年・佐賀北)がニアで触るも、明治GK高木駿(2年・東京Vユース)がスーパーセーブ。そのCKを末吉隼也(4年・福岡内定・東海第五)が蹴ると、合わせた牟田雄祐(1年・筑陽学園)のヘディングはボール1個分だけ枠の右へ。83分、福井諒司(4年・C大阪U-18)の左クロスを、こちらも途中出場の石津大介(2年・福岡大附大濠)が左足ボレーをクリーンヒットさせながら、ボールはわずかにクロスバーの上。さらに88分、藤田のロングスローから、フリーで前山がシュートを放つと、これも高木が足でストップ。「GKの手がなぜあそこに伸びたんだと思った」と乾監督も苦笑いする程に当たっていた高木の好守連発。福岡、追い付けません。90分をわずかに回った所で迎えた、「だいたいいつもあそこで決まる必殺のFK」(乾監督)も藤田のキックはカベに阻まれ、万事休す。押し込まれた最後の20分余りも「危ないシーンもあったが、みんなで体を張って守れた」と山田が胸を張ったように、“割り切って守る”術を身に付けた“攻撃的な”明治が、51年ぶりの栄冠に輝きました。   AD土屋




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