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2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。

その他の試合 2010年01月01日

天皇杯決勝 G大阪×名古屋@国立

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2010年の開幕。日本サッカー界の開幕。1月1日、聖地国立で戦うことを許されるのはわずかに2チーム。ガンバ大阪、名古屋グランパス。2009年シーズン最後の、そして2010年最初の王座を争うファイナルは、水色と青、黄色と赤に両ゴール裏を彩られ、キックオフを迎えました。年初にいきなり輝くガンバスタイルは開始6分。安田理大のスローイン、遠藤保仁、ルーカス、遠藤とパス交換、受けた二川孝広はエリア内へ、山崎雅人がダイレクトで落とし、ルーカスはゴール右スミに最高のコントロール。スローインから5本のパスを繋ぎ、最後もゴールへ向けての優しいパス。文句なし。先制点はG大阪が奪います。まずビハインドを負わされた名古屋のシステムは4-3-3。ケネディを頂点に、右が玉田圭司、左がマギヌンという配置。1点こそ失いましたが、「ケネディという“超”ストロングポイント」(G大阪・西野朗監督)を多用せず、横幅をいっぱいに使った繋ぐスタイルは奏功。ポゼッションという観点からは名古屋の狙いが体現されます。ただ、ゴールを奪うという観点からはさほど効果的とは言えず。ストイコビッチ監督も「小川(佳純)がうまくいってない状況」に、20分過ぎからマギヌンと小川のポジションを入れ替え修正。そしてこの前後からは、ケネディへとシンプルにボールを入れる回数が格段に増え、結果そのケネディが競り勝ち、収めることで生まれるリズム。30分には吉村圭司が左ポスト直撃のシュートを放つなど、主導権を奪還します。すると41分、やはり“超”ストロングポイント発動。阿部翔平の左FK、ケネディが競り勝ち、右へ。玉田はドリブルからクロス、ケネディの折り返しを中村直志が懸命に頭で合わせると、ボールはゆっくりとゴールへ到達。「ケネディに入れるタイミングも早くなってきたし、周りの連動性も速くなってきた」と敵将も感じていた中での同点ゴール。「前半流れは悪くなかった」(名古屋・楢崎正剛)「入りも悪くなかったし、しっかり立て直せた」(名古屋・吉田麻也)と守備の中心2人が認めた通り、名古屋も十分に手応えを感じながら、ハーフタイムを迎えることになります。後半も一進一退ながら、やや名古屋が優勢に。49分、小川の左クロス、ケネディは飛び出したGKの遥か頭上からヘディングを打ち下ろしたものの、枠の右へ。60分はG大阪の反撃。加地亮の右クロスがファーへ抜けると、フリーの遠藤。シュート、田中隼磨が体でブロック。65分は名古屋。阿部のスルーパス、抜け出したマギヌンが折り返すも、入り過ぎたケネディはシュートまで持ち込めず。「逆転できるチャンスはあった」とストイコビッチ監督。2点目が入りそうな雰囲気は確かにありました。しかしG大阪もベースはカウンター中心ながら、3枚で守る相手中盤の隙間で、ルーカスや二川がボールを引き出しつつあったのは確か。73分に名古屋は玉田がシミュレーションでチャンスを潰すと、その時がやってきます。77分、明神智和からパスを隙間で受けた二川は縦へ。ここには3列目から上がっていた遠藤が。吉田をかわし、バヤリッツァもかわし、「いい感じでドリブルできていたので、そのままの流れでいこうかと」(遠藤)左に流れながら右スミへ豪快な一撃。「ああいう所で点を取れるのが代表選手の凄い所」と吉田も脱帽したゴラッソで、再びG大阪が突き放します。追い込まれた名古屋は80分に巻佑樹と三都主アレサンドロを同時投入。「攻撃的な選手を6人でも7人でも前に出し、リスクを冒してでも点を取らなければ」という指揮官の思いを遂げようとしますが、そこはG大阪。86分、左サイドで明神が粘って繋いだカウンター、二川が右へ、遠藤がGKとDFを引きつれてリターンすると、二川は確実に流し込み、3-1。さらに92分、加地と橋本英郎のパス交換から、中央で受けた遠藤がダメ押しの4点目。「天皇杯に懸ける想いも強かった」(西野監督)G大阪。シーズンを締め括り、新たな年を迎える上でも、最高の結果と言える連覇で、90分間ゴールマウスを守り続けた松代直樹の引退に華を添えました。結果は3点差が付きましたが、「私にとっては2-1も3-1も同じこと」とストイコビッチ監督も語ったように、2-1の後は名古屋が4-2-4に近い形で勝負に出たので、点差は仕方ない部分があったと思います。ただ、前述したようにある程度4-3-3での繋ぎが機能しながらもチャンスは創れず、シンプルなケネディへのボールがチャンスを生み出していたということは、逆に言うと「ジョシュア(ケネディ)の高さくらいしか怖さを与えられていない」(楢崎)ということ。「僕自身もチームとしても足りない部分がいっぱいある」と小川。期待の新戦力獲得も発表されている来シーズン。この悔しさがどう生かされていくのかに注目です。G大阪ではもちろん遠藤が目立ったんですけど、個人的に効いていたと思ったのは山崎。「FWがヤマに替わってからは、前からのプレスでどんどん追い込むことができた」と橋本も言及。本人も「スタートからぶっ飛ばして、それで動けなくなったら交替してもらえばいいと思っていた」とのこと。70分に交替するまで、ケネディを念頭に置いた「ラインを絶対に落とすな」(西野監督)というコンセプト遂行に大きな役割を果たしていたと思います。「1つタイトルが獲れてホッとしている」と本音も洩らした西野監督。非常に面白いゲームでした。皆さん、今年も番組ともどもホームページを宜しくお願いいたします。   AD土屋




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