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このブログについて
2000年の番組開始から15年以上に渡り、良質かつ多彩な企画で人気を博してきた、J SPORTSオリジナルサッカー番組「Foot!」。
2011年8月から、週5日放送のデイリーサッカーニュースとしてリニューアルし、世界のサッカー情報を余す ことなく紹介する。
東久留米総合を西が丘で破り、強豪・四日市中央工業も撃破。インターハイ準優勝に輝いた米子北を倒しての全国出場がフロックではなかったことを証明し続けている境。対するは、大会初戦となる昨日の中京大中京とのゲームで、大会史上34年ぶりとなる二桁の10ゴールをぶち込んだ神村学園。「ゴール前でより多く攻撃を演出する“サッカー”で勝ちたい」と語る竹元真樹監督に率いられた攻撃集団です。ゲームが始まると、おそらく会場中の大半が気付くレベルでの守備戦術を敷いてきた境。神村の2トップ、大山直哉(3年・神村学園中)と黄順旻(3年・韓国U-20代表・昌薫高)にそれぞれ岡崎克也(3年・FCカミノ)と山西理輝努(2年・米子福米中)が完全なマンツーマンマークを実行。そして後方には景山慎太郎(3年・長野FC)と浅田龍太郎(3年・法政二高)が2枚余って、最後尾をケアする形を選択します。境を初めて見た私は、すっかり初戦の神村を見ての対策かと思っていたのですが、実は1、2回戦共にマンツーマンを採用していたとのこと。なるほど、ここまで無失点だけのことはあり、廣川雄一監督も「ウチがアプローチに行けば十分やれるのではないかと思った」と話した通り、ボールアプローチへの意識は全員が高レベルで統一。これが奏功し、ドリブルやショートパス主体で無謀なシュートチャレンジはしないスタイルではあるものの、前半40分間で「うまく消されてイライラした状況」(竹元監督)の神村はシュートゼロ。境からすればプラン以上の成果を得たとも言える堅守を披露します。さらに、特筆すべきは1トップに入った1年生の松川智哉(米子後藤ヶ丘中)。23分にはフィードから裏へ抜け出すと、飛び出したGKより一瞬速くボールタッチ。DFのタックルに遭い、フィニッシュには至りませんでしたが、廣川監督も「孤立するんじゃないかと思っていたが、しっかり受けてターンしたりとよくやってくれた」と話す活躍が、相手の脅威になっていたのは間違いありません。チャンスシーンこそほとんどなかったものの、非常に見応えのある前半の攻防でした。後半は立ち上がりから神村が強める攻勢。43分、前半から積極性を打ち出していた左SBの松山周平(3年・神村学園中)が永江拓弥(2年・日置東市来中)とのワンツーから、利き足とは逆の右足ミドル。境GK倉凌太(2年・米子後藤ヶ丘中)ファンブル。ボールはコロコロとゴールへ転がり、ライン上でなんとかキャッチ。47分、大山、黄と繋いで、福野あさと(3年・都城西中)のラストパス、大山のシュートはGKファインセーブ。ただ、「攻撃の最終形であるシュート」(竹元監督)の本数が増えていきます。54分、竹元監督の決断。福野を下げて、村尾将平(3年・FC JUVENTUDE)を最前線に投入し、黄を中盤にシフト。これで山西のマーク対象が黄から村尾へ。黄に付くのは片岡義貴(3年・FCアミーゴ)。ここに生まれた隙を神村見逃さず。60分、松山のパスを黄は簡単に落とすと、走り込んだのは「途中から出場して、思い切りやろうと思った」村尾。シュートはゴールを突破。ややマークの徹底が薄れた境ディフェンスに一太刀を加えた神村が、ついに堅陣をこじ開けました。さて、1点を追い掛けざるを得なくなった境。62分、森山眞吾(3年・米子美保中)がGK吉満大介(2年・アミーゴス鹿児島U-15)とフィフティで正面からぶつかり合い、こぼれに素早く反応して無人のゴールにシュートもDFカバー。64分、浅田のアーリーを田中福彦(3年・SC鳥取ヴェルドール)が頭でゴール右上にコントロールするも、見切った吉満がキャッチ。これが境は結果的にゲーム最後のシュート。そして終了間際の少なくなった時間を、露骨なボールキープで消費させるような真似などせず、最後まで全力で攻め続けた神村にご褒美が。松山が黄とのワンツーからクロス、ファーで大山が折り返し、小谷健悟(2年・神村学園中)がシュートという、素晴らしい崩しから得たCK。永江のキックをファーで叩き込んだのはCBの田中祐太郎(3年・太陽SC U-15)。徹底した境の守備に苦しめられながら、最後は「気持ちの部分で勝った」とキャプテンの大山が胸を張った神村が、インターハイでは越えられなかったベスト16の壁を突破しました。敗れたものの、境のマンツーマンはある意味新鮮で、それに加えて全体のハードワークがあれば、神村のような個の強さを持つチームに対しても十分対抗し得ることを見せてくれました。色々な面で非常に面白いゲームだったと思います。 AD土屋
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