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サッカー フットサル コラム 2025年5月2日

ワールドカップ初戦を白星発進!ビーチサッカー日本代表が6ゴールの快勝|FIFA ビーチサッカー ワールドカップ セーシェル2025

サッカーニュース by J SPORTS 編集部
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2ゴールの活躍で初戦の勝利に貢献した坪谷キャプテン

アフリカ大陸の東岸から約1300km離れたインド洋に浮かぶ115の島々で構成されるセーシェル共和国。「地上最後の楽園」と呼ばれる風光明媚な場所で1日、FIFAビーチサッカーワールドカップ セーシェル2025の熱戦の火ぶたが切って落とされた。

セーシェル北部のマヘ島にある首都ビクトリアで行われた開幕戦(日本時間1日午後8時キックオフ)は、グループCの日本代表(世界ランキング8位)と中南米予選を2位で突破したグアテマラ(同29位)との顔合わせとなった。

試合の行方は、ワールドカップに13大会連続出場の日本が、初出場のグアテマラを相手に終始猛攻を仕掛け、最終的に大差を付けて完勝する――というのが大方の見立てだった。

ビーチサッカーは「12分間×3ピリオド(P)」制で行われる。

試合が始まって約2分が経過し、ピッチ脇に設置された時計の備わったスコアボードが、第1Pの残り時間「1009」を示した時だった。自陣左でボールをキープしていたDF茂怜羅オズが、相手選手を交わそうとして引っ掛かってしまい、ルーズボールを蹴り込まれてよもやの先制点を献上してしまった。

こんなミスを日本ビーチ界のレジェンドが犯すとは誰も思わず、高い位置を取っていたGK古里健は、がら空きのゴールに吸い込まれていくボールを呆然と見送るしかなかった。

◆ベテランの松田が不穏な空気を吹き飛ばした

日本のキックオフで仕切り直し。オズからMF大場崇晃に繋がり、最後は左腕にキャプテンマークを巻いたDF坪谷亮太が、目の覚めるようなオーバヘッドで同点弾を叩き込んだ。時計は「1003」と掲示されていた。

お次はグアテマラのキックオフ。ここでDFオズが2失点目にも関与してしまう。

相手のキックオフシュートが日本ゴール右を目掛け、砂の上を転がっていった。ゴール内のライン上に仁王立ちしていたオズが、右足のインサイドでクリアしようとした瞬間、手前で不規則なバウンドとなったボールが日本のゴールネットを揺らした。

イレギュラーバウンドを想定して空中で蹴り返さず、小手先ならぬ「小手足」(という言葉はないが――)に頼ったことで2失点目が生まれた。


時計の表示時間は「1000」だった。

わずか「9秒」の間に3ゴールが飛び交う乱打戦。格上の日本にとっては、精神的支柱でもある大黒柱の不用意なプレーでリードされるという波乱の立ち上がりとなった。

第1Pの終了間際に38歳のベテランMF松田康佑の右足が、日本代表に漂いかけた不穏な空気を吹き飛ばしてくれた。

足技上手で知られるGK古里が、リフティングしながらハーフラインまで攻め上がり、前方に浮き球パスを送るとオズがヘディングで右のスペースにボールをさばいた。そこに走り込んできたのがFW松田だった。

低い弾道のシュートを放つためにボールの落ち際を狙い、さらに右足を振り切らないようにしながらダイレクトボレーシュート。

ボールはゴール左に突き刺さり、日本は同点に追い付いて何とか第1Pのうちに帳尻を合わせることができた。

◆ゴールを決めたGK古里が指揮官と笑顔で抱擁

続く第2Pは、日本のシュートが相手ゴールのクロスバー、ポストにことごとく跳ね返されるシーンの連続だった。GK古里のシュートがクロスバーを直撃したと思ったら、FW大場のオーバーヘッドシュートは左ポストに弾かれてしまう。

互いに追加点を奪えない状況で第2Pの12分が過ぎていき、第3P早々にDFオズのオーバーヘッドシュートが左ポストを直撃した時は、やるせない気持ちになった日本選手も多かったことだろう。第3Pが始まって4分半が経過した時、GK古里のシュートが決まって日本選手、日本ベンチは「開幕戦独特」のレッシャーを跳ねのけることができた。

殊勲のGK古里はベンチに走り寄り、ワールドカップ初采配の田畑輝樹監督と抱擁を交わし、2人して素晴らしい笑顔を振りまくことで日本チームの肩に圧し掛かっていた重しを外すことができた。

1分後にFW赤熊卓弥がワールドカップ通算23点目となる得意のオーバーヘッドシュートを叩き込み、その3分後にはFWオズが失地回復となるFKをゴール右下隅に決め、点差を安全圏の3に広げた。

試合をきっちりと締めたのが、オズからキャプテンマークを引き継ぎ、この試合で1点目を決めたDF坪谷である。

◆超攻撃的サッカーを貫いて優勝を目指します

この坪谷のストロングポイントは「豊富な運動量」「並外れたプレー強度」「長い距離からのFK」「攻守の切り替えの速さ」。さらにもうひとつ、チームメートが口をそろえるのが「36分をフルに走り回れる無尽蔵のスタミナ」である。


試合残り1分29秒。選手の足は疲労のピークに達している。GK河合雄介がボールを持ち上がり、相手エリア左サイドのMF上里琢文に好パスを送った。

MF上里がヘディングで右サイドに流す。そこに猛然と走り込んだDF坪谷が、右足インサイドで合わせてゴールに押し込んだ。

大会前に田畑監督はこう話していた。
「攻守ともに超攻撃的なサッカーを貫き、一戦必勝で優勝を目指します。ゴールチャンスは、間違いなく増えています。後は決定力だけ。タラ・レバではありませんが、点さえ入れば、どの国と対戦しても勝つ自信はあります」

大会初戦のグアテマラ戦では、課題の決定力不足が解消したとは言えないが、田畑ジャパンの持ち味は「チームメート同士が互いの良さを引き出し合いながら、誰もがゴールを狙って決めていくところ」(DF坪谷)。

2戦目のベラルーシ戦(日本時間3日午後8時キックオフ)でゴールを量産する田畑ジャパンが見てみたい――。

文:J SPORTS編集部

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