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サッカー フットサル コラム 2023年6月17日

三笘薫を生かしきった旗手怜央こそMVP 評価の難しい試合ながら、内容は良かった日本代表

後藤健生コラム by 後藤 健生
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上田綺世

上田綺世

GKの大迫敬介からのボールを胸で収めた上田がターンして左サイドの三笘につなぎ、三笘がドリブルシュートしてから強烈なシュートを放ち、GKに当たってそのままゴールに転がり込もうとするところを堂安が蹴り込んだものだった。くさびのボールを受けるターゲットがしっかりしていれば、チームとしての攻撃に幅を持たせることができる。

古橋亨梧は、65分からのプレーだったが、何度かゴールゲッターらしい動きを見せ、得点場面でもうまく相手のマークをはずして右の相馬勇紀からのクロスをヘディングで決めた。

相馬勇紀、古橋亨梧

相馬勇紀、古橋亨梧

こうして、ゴールを決めた選手たちの動きを個々に振り返ってみると、得点場面以外では十分なパフォーマンスを発揮したとは言えない。そこで、僕は安定して右サイドで攻撃を作っていた三笘や旗手の方を高く評価したいのだ。

とくに、旗手はボールタッチ数も多く、攻撃の組み立てに参加した。また、前半の途中からスリーバックで守りに入っていたエルサルバドルが後半の立ち上がりからフォーバックに戻してパスをつないで攻撃を仕掛けてきたのに対して、ポジションを下げて守田とのツーボランチの形にして試合を落ち着かせた旗手の判断も評価すべきだ。

フロンターレもワンボランチとツーボランチを使い分けるチームだから、旗手と守田との連携で形を変えたのだろう。

元フロンターレ所属の選手たちは、それぞれ各国のクラブに散ってから時間が経過していてもフロンターレ時代のラインは生き続けているようだ。

旗手怜央

旗手怜央

クラブでのコンビネーションを生かすという強化法は、いつの時代でも有効だ。1974年の西ドイツ・ワールドカップ決勝戦はミュンヘンで行われ、地元のバイエルンの選手が半数を占める西ドイツがヨハン・クライフのオランダを制して優勝した。今も、ドイツ代表はバイエルンのコンビを生かしながら戦っている。従って、日本代表でも“フロンターレ・ライン”は今後も重要な役割を果たせそうだ。

旗手は、“セルティック・ライン”の一員でもある。来週火曜日に行われるペルー戦では、エルサルバドル戦では25分程度のプレー時間に終わった古橋や前田大善の出場が予想される。それなら、エルサルバドル戦でフル出場しているものの、旗手も一定時間出場させて、古橋、前田とともにプレーする機会を与えたい。

旗手は“フロンターレ・ライン”と“セルティック・ライン”をつなぐ選手なので、今後の日本代表の中核になりうる存在なのである。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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