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サッカー フットサル コラム 2023年4月4日

11年越しのプレミア初勝利を掴んだ旭川実業を貫く「楽しいか、楽しくないか」という大事な信念 【高円宮杯プレミアリーグEAST 横浜F・マリノスユース×旭川実業高校マッチレビュー】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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タイムアップの瞬間。指揮官は笑顔を浮かべるでもなく、大きくガッツポーズをするでもなく、1つ小さく息を吐いて、すぐに選手たちに整列へ向かうように促した。11年越しでようやくこのステージでの初勝利を手にしたにもかかわらず、だ。

「まあ、試合はまだ続くので。これで手を抜いてもらえなくなりますよね(笑)」。2012年のプレミアリーグ初参戦時には1分け17敗という結果を突き付けられ、一度の勝利も得ることなく降格を強いられた旭川実業高校。当時からチームを率いている富居徹雄監督が、初めて引き寄せたプレミアでの白星の余韻を必要以上に味わうこともなく、もう次へと視線を向けている姿が印象的だった。

「コンディションなのか、疲れなのか、開幕戦の緊張なのかわからないですけど、最初の20分くらいは流れが悪かったですよね」。横浜F・マリノスユースとアウェイで対峙した開幕戦。まだ雪の残る旭川を3月16日に発ち、トレーニングと試合を繰り返すこと2週間あまり。その遠征の最後に当たるのがこの日の試合だったが、指揮官が口にしたように、立ち上がりの旭川実業はなかなかリズムを掴めなかった。

相手のスムーズなビルドアップで左右に動かされ、力のあるアタッカーを前にどうしても重心が下がりそうになるが、彼らは引き過ぎることなく、ボールへとアグレッシブにアクションする姿勢を打ち出していく。

「個人的には11年前の話も聞いていましたけど、そのことがどうこうではなくて、『ベタ引きはしたくない』とは監督も言ってくれていて、自分たちも相手に対してそういう形で勝ちに行くということで話はしていました」。右サイドバックを務める庄子羽琉の言葉には、監督が得た“11年前の反省”が色濃く反映されていた。

「北海道でやる時と、北海道以外でやる時では、サッカーの“表情”が変わるんです。実際にサッカーも変えなきゃいけないんですけど、そう思ってリトリートしたのが前回で、それでも1勝もできなかったのが前回でした。もう教えたくないことを教えていて、僕もそういうのは好きじゃなかったので、『教えたいことを教えて、チームを強くしたいな』というのは前回が終わって思ったことだったんです」(富居監督)。

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