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由井航太(川崎フロンターレU-18)
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023は4月1日、EASTが横浜F・マリノスユース×旭川実業高校、WESTがサガン鳥栖U-18×神村学園高校のオープニングマッチで、12月まで続く長いシーズンの幕を開けることになる。まだプレシーズンの段階ではチームの全貌も見えてこないところが実状ではあるが、昨シーズンの戦いぶりも参考にしながらEAST、WESTの今季をそれぞれ展望していきたい。
EAST連覇を狙う川崎フロンターレU-18は、8人のプレミアリーグファイナル経験者が揃うなど、今季も充実の戦力を誇っている。とりわけセンターラインにはGK濱崎知康、MF由井航太、FW岡崎寅太郎とU-18日本代表候補がズラリ。「ファイナルでは何も成し遂げられていないので、まだチャレンジャーだという想いでやっていきたいと思います」とはキャプテンの濱崎だが、有力な優勝候補であることは間違いない。
2年ぶりの覇権奪還を目指す青森山田高校も、春の遠征では無敗と好調を維持している。キャプテンのDF山本虎とDF小泉佳絃で組むCBコンビは全国屈指の強固さ。さらに新10番のMF芝田玲が中盤を引き締めれば、DF菅澤凱、MF杉本英誉、DF小林拓斗など新戦力も台頭中。「もちろん三冠は目標ですけど、一度も負けないチームを目指しています」と山本も言い切るみちのくの強豪も要注目だ。
高体連の昇格組も興味深い顔ぶれが並ぶ。初昇格となる昌平高校は下部組織に当たるFC LAVIDAから一緒にプレーしている選手がレギュラーの大半を占め、DF石川穂高、MF長準喜、MF土谷飛雅、FW小田晄平と昨年からの主力が中央を貫く。チーム力は申し分なく、波に乗れば初昇格初優勝も決して夢ではない。
3度目のプレミア挑戦となる尚志高校もMF神田拓人、MF安斎悠人を筆頭に、全国大会も経験しているタレントを抱え、虎視眈々と上位進出を窺う。また、11年ぶりにプレミアへ帰ってきた旭川実業高校も、まずは前回の参加時に果たせなかった初勝利を手にしたい。
昨夏のインターハイ王者・前橋育英高校はレギュラーの大半が入れ替わり、その実力は未知数ではあるが、U-17日本代表候補のGK雨野颯真を中心に、組織的に粘り強く戦う構え。U-17日本高校選抜のDF塩川桜道を擁する流通経済大柏高校は、チームのベースにあるハードワークと切り替えで、相手を圧倒するスタイルに再チャレンジ。昨シーズンはプレーオフで残留を決めた市立船橋高校は、絶対的エースのFW郡司璃来の爆発がチームの勝利には不可欠だ。
Jユース勢ではNEXT GENERATION MATCHでも躍動した横浜F・マリノスユースの存在も見逃せない。新キャプテンのDF畑野優真、DF池田春汰、DF舩木大輔と最終ラインに年代別代表選手が居並ぶ守備陣は計算が立ち、攻撃では新10番の望月耕平に期待が懸かる。大熊裕司監督体制3年目で、悲願の初優勝へ機は熟したと言っていいだろう。
佐藤龍之介(FC東京U-18)
サニックス杯で準優勝に輝いた柏レイソルU-18はGKハーパー・タイガ・オリバー、MF田村心太郎、FW近野伸大とプレミアの経験も豊富な選手を中心に、幅のある戦い方も魅力的。こちらもJ-VILLAGE CUP準優勝の大宮アルディージャU18は、DF市原吏音にMF種田陽と攻守のキーマンが健在。FC東京U-18は既にルヴァンカップでトップチームデビューを飾ったMF佐藤龍之介を中盤に据え、6年ぶりの戴冠を目指す。
WESTでは昨年度のファイナル王者、鳥栖U-18が優勝争いを牽引しそうだ。国立競技場のピッチで歓喜を味わったMF堺屋佳介、FW増崎康清、DF林奏太朗はプレシーズンから違いを見せ、新キャプテンのMF先田颯成もリーダーシップを発揮。「ターゲットにされるのはもう自分たちもわかっているので、その状況を楽しめたらなと思います」とは先田。気負わず、チャレンジャー精神を貫く彼らの今季も大いに楽しみだ。
堺屋佳介(サガン鳥栖U-18)
タレントを揃えているのは、初昇格のシーズンを戦う神村学園高校だ。U-17日本代表候補のMF名和田我空とDF吉永夢希、U-17日本高校選抜のFW西丸道人とMF金城蓮央は、いずれも高体連屈指の好選手。キャプテンを託された西丸が「みんなで課題としっかり向き合って、勝てるチームを作っていければなと思います」と口にしたように、チームの一体感も武器に鹿児島の地から躍進を誓う。
WESTも高体連のチームは個性派が顔を並べている。静岡学園高校は持ち前の多彩な攻撃がベース。その中でエースのFW神田奏真の得点力が上位進出のカギを握る。履正社高校は大半の主力が卒業したものの、中盤で仕事のできるMF中鉢大翔を軸にスピーディーでテクニカルなアグレッシブさが持ち味。東福岡高校はMF榊原寛太、MF吉岡拓海といったアタッカーの攻撃力を、伝統のサイドアタックに繋げて勝利を手繰り寄せたい。
昨季の終盤は快進撃を続け、高校選手権でもベスト4に入った大津高校は、MF碇明日麻、DF田辺幸久とプロ注目の逸材に、MF古川大地、MF稲田翼と飛躍を期す主力候補の爆発に期待。5年ぶりのプレミア復帰となった米子北高校は、昨年もコンビを組んだMF仲田堅信とMF上原颯太のドイスボランチが、チームの核となる粘り強さに芯を通す。
昨年度は鳥栖U-18と勝ち点で並びながら、得失点差で2位になったヴィッセル神戸U-18は忘れ物を取りに行くシーズンに。右サイドバックのDF本間ジャスティン、ボランチのMF坂本翔偉、スピードスターのFW有末翔太とプレミアの舞台を十分に味わっている主軸が、チームをさらなる高みへ導けるか。
今季からWESTへの参戦となった横浜FCユースは、アウェイのハンデを抱えながらも、GK西方優太郎、MF永田滉太朗、MF加藤嵩寅など年代別代表経験者の活躍が勝利への必須条件。野田知監督体制となったサンフレッチェ広島ユースは、FW中川育やMF中島洋太朗といったセンスあふれるアタッカーの攻撃性が光る。昨季は優勝争いを繰り広げたジュビロ磐田U-18は、指揮官が前田遼一前監督から藤田義明監督へ。DF李京樹、DF伊藤稜介、FW舩橋京汰などプレミアの難しさをよく知る選手たちも、昨年の3位を超える結果を渇望する。
貴田遼河(名古屋グランパスU-18)
前評判が高いのは4年ぶりのWEST制覇を目指す名古屋グランパスU-18。エースのFW貴田遼河、MF鈴木陽人とプレミア屈指のアタッカーに加え、MF野田愛斗にDF大田湊真と経験豊富な実力者も中盤とDFラインに配備。「プレイヤーが主人公で主役ということで、それを徹底して、プレイヤーズファーストによる頂点奪取を目指しています」とは古賀聡監督。頂点を奪い得るだけの地力は十分に備えている。
12月10日のファイナルまで、約8か月に渡って激闘が繰り広げられるプレミアリーグ。今シーズンも高校生のいまが輝く最高のステージから、目が離せない。
文:土屋雅史
土屋 雅史
1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。
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