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アディショナルタイムの長さだけを見れば、J1リーグはもはや“ワールドカップ並み”のようである。
サッカーの魅力の一つはプレーが途切れずに続くことであり、ほぼ定刻通りに試合が終わることだった。だが、VARの導入によって数分間にわたってプレーが中断することは珍しくなくなり、試合時間はどんどん伸びてしまう。
これでいいのだろうか?
今シーズンに入ってJリーグでのVARの運用で大きく変わったのが、オフサイドの場面での3Dラインの採用だ。
攻撃側の選手の体の部位の中で最も前に出ていた位置に赤いラインを引き、守備側の選手には青いラインを引く。この技術によって、空中で腕や肩が前に出ていたかどうかが判定できるようになる。つまり、オフサイドをさらに正確に判定できるようになるのだ。
ヨーロッパの主要国リーグではすでに採用されていた技術なので、Jリーグが今年から3Dライン技術を採用したことは、一般に歓迎されているようだ。
だが、ボールがプレーされた瞬間の各選手の各部位の位置を決めてラインを引く作業はかなり複雑なものになるので、どうしても時間がかかってしまう。その結果、中断の時間が長くなってしまうのだ。
J1リーグの開幕節のサンフレッチェ広島対北海道コンサドーレ札幌の試合では、広島のゴールとなるべき場面でゴールが認められないという誤審が生じて、日本サッカー協会審判委員会が謝罪するという“事件”があった(この結果、横浜と川崎の牙城を崩すチームとして期待されていた広島は開幕戦での勝利を逃した)。
映像を見れば、ボールがゴールラインを越えているのは明らかだったのに、なぜVARはそれを見逃してしまったのか?
その本当の原因は分からないが、「3Dラインの作業」という大きな負担がVAR担当審判員にのしかかっていたことも原因の一つなのではないだろか。
しかし、審判員に大きな負担をかけてまで、腕や肩がほんの10センチ前に出ていたかどうかといった些細なオフサイドまで判定する必要が本当にあるのだろうか?
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