人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2023年2月24日

3バックの連携を高めつつある女子日本代表 カナダ戦完勝で見出だしたW杯に向けての光明

後藤健生コラム by 後藤 健生
  • Line

問題は、つまり点が取れないことだった。3バックからウィングバックを使ってボールを運び、フィニッシュの形を作ることがなかなかできなかったのだ。

しかし、「シービリーブスカップ」のアメリカ戦では、ランキング1位の「絶対女王」アメリカを相手に、相手の3倍の15本のシュートを放つところまで攻撃力は高まっていた。そして、カナダ戦では相手の攻撃をほとんど完封しながらついに3ゴールを奪うことに成功したのである。

ただ、ワールドカップに向けての準備に使える時間は少ない。

今後の予定としては、4月にヨーロッパ遠征があり(デンマークとの対戦が決定している)、その後は最終合宿と国内での親善試合(対戦相手未定)を経て、ワールドカップ本番に臨むことになる。この期間に、ようやく光明が見えてきた3バックでの戦いをなんとか完成させ、攻撃力を上げていきたいところだ。

一つのポイントはウィングバックの人選だろう。

左サイドでは、杉田妃和と遠藤純が起用されてどちらも安定したプレーをしている。一方、右サイドはまだ流動的。「シービリーブスカップ」ではブラジル戦、アメリカ戦では清水梨紗が先発。カナダ戦では清家貴子が先発して先制ゴールを決めたが、後半は清水が出場している。清水がファーストチョイスなのだろう。清水は4バックのサイドバックとしては日本最高の人材で、MFのダイナモである長谷川唯とのコンビネーションの良さも魅力的。だが、ドリブルでの推進力や得点力という面では、もともとFWで、浦和レッズレディースでは今もFWとしてプレーすることの多い清家の方が力強い。

また、今シーズン、INAC神戸レオネッサで右ウィングバックとして華々しい活躍を見せている守屋都弥は「シービリーブスカップ」で日本代表に初選出されたが、負傷のため離脱となってしまったが、もう一度はチャンスをもらえることだろう。

FWとしてはこのところ急成長し、WEリーグや皇后杯で大活躍している植木理子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)が国際試合でも通用できるように成長することを期待したい。

ワールドカップではグループCに入った日本。昨年のU-20ワールドカップ決勝で敗れるなど、最近、対戦機会の多いスペインと同居となった。おそらく、最終スペイン戦がグループ1位をかけた試合となるはずだ。そして、ラウンド16で対戦するのはグループAのチームなのだが、このグループには日本よりFIFAランキング上位のチームはいない。そして、準々決勝ではランキング1位のアメリカや前回の2019年ワールドカップのラウンド16で敗れた相手のオランダとの対戦が予想される。

ワールドカップ開幕まで、あと半年。女子代表に注目したい。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ