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サッカー フットサル コラム 2022年12月1日

『銀ちゃん』が踏み出すネクストステージ。横浜FCユース・池谷銀姿郎のいままでとこれから【NEXT TEENS FILE.|高円宮杯】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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実際にキャプテンに就任すると、シーズンが進んでいく中で、グループ全体の成長を感じることも少なくなかったという。「ジュニアユース時代は間違いなく自分が先頭に立って引っ張ってきたチームでしたけど、ユースになったらみんなが頼れる存在になってきましたし、このチームは一体感を持てれば本当に強いので、その矢印の方向を正していくのが自分の役目ですね」。仲間と勝利という目標に向かい、切磋琢磨する日々がとにかく楽しかった。

夏のクラブユース選手権で、クラブ最高成績のベスト4進出を成し遂げたことは、忘れられない大きな成果だ。「自分たちの1つ上の世代は中学の時に関東リーグで優勝していて、2つ上の世代もプレミア関東を優勝していて、僕たちも何かを残したいという話をずっとしていて、もちろん優勝はしたかったですけど、そこでクラブユースのベスト4まで進めたことは凄くポジティブに捉えています」。実際に中断明けからは、粘り強く勝点を重ねる試合が増えていったことも見逃せない。

ただ、個人としては悔しい現実を突き付けられる。ずっと目指してきたトップチームへの昇格は、叶わなかった。「本当に上がりたかったですし、少し上がれるだろうという気持ちも出てしまっていました。そこは詰めの甘さもあったと感じますけど、高卒でトップに上がれなかったとしても、サッカー人生が終わるわけではないですし、これからの道でしっかり前を向いて、本当に『逃がした魚は大きかったな』と思ってもらえるようにしたいですね。このクラブに戻ってくるかもしれないですけど、他のクラブで活躍するかもしれないですし(笑)、この経験をステップにして、これからも頑張っていきたいです」。大学での4年間は、プロサッカー選手になるために改めて自分を見つめ直す時間。もう気持ちはすっかり切り替えている。

キャプテンという重責を背負って戦ってきた1年間。きっと自分のことも、チームメイトのことも、今まで以上に深く考えながら、ピッチに立ち続けてきたに違いない。それでも、その苦労を感じさせない明るさと軽やかさが、“銀ちゃん”の最大の特徴だ。「あまりキャプテンとしての難しさはなかったです。普段も自分からいろいろなことを動かしていくタイプなので、そこを変えたりすることはなくて、これが当たり前のスタンスなので、みんなも付いてきやすいのかなって(笑)」。

「トップ昇格の選手が決まってからは反骨精神じゃないですけど、『やってやるぞ』みたいな感じで、逆に『自分には何が足りないか』とか、『もっとこういうストロングを伸ばしていこう』とか、自分を客観視することもできましたし、信義さん(小野監督)とも『相当成長できたね』という話もできたので、自分の選手としての価値をもっと上げていきたいなと思います」。

ここから踏み出していくのは、未来へと続くネクストステージ。池谷銀姿郎の新たなチャレンジも、きっと多くの笑顔の中で力強く前進していくことに、疑いの余地は微塵もない。

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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