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サッカー フットサル コラム 2022年10月26日

「期待されていないチーム」の大逆襲。南アフリカを駆けた青き勇者の記憶 【2010年南アフリカワールドカップ】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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あるいはワールドカップに臨む日本代表史上、最も期待されていなかったチームではないだろうか。大会3週間前に行われた壮行試合では、永遠のライバル・韓国になすすべなく0-2で完敗。埼玉スタジアム2002には落胆の色だけが広がる。前回のドイツで味わった屈辱を払拭してほしいという日本全体の想いは、ほとんど萎みかけていた。

監督を託されていたのは岡田武史だ。2006年のドイツワールドカップ後、当時ジェフユナイテッド千葉を率いていたイビチャ・オシムが日本代表の指揮官を務めていたものの、脳梗塞で倒れたため、2007年12月にその後任に指名され、急遽自身2度目の代表監督に就任。アジア予選は難なく勝ち抜いたが、以降はチームに停滞感が漂い、それはワールドカップ直前になってより顕著に現れていた。

だが、結果としてこのチームは日本代表が挑んだ過去6度のワールドカップの中で、最もベスト8へ近付くことになるのだから、サッカーというスポーツはわからない。ただ、その成果を導いたのは土壇場でそれまでのスタイルを覆し、勝利に徹することを決断した岡田の胆力によるものであったことは、やはり語り落とせない。

初戦のカメルーン戦。それまで不動のスタメンだった楢崎正剛と中村俊輔はベンチに座り、キャプテンは中澤佑二から長谷部誠に変わっていた。システムも4-2-3-1から4-3-3にシフトチェンジ。阿部勇樹を中盤のアンカーに据え、サイドでは松井大輔と大久保嘉人が守備に奔走する。唯一のゴールを挙げたのは1トップに入った本田圭佑。中澤と田中マルクス闘莉王を中心にした守備陣も、当時世界最高クラスのストライカーとして恐れられたサミュエル・エトーを抑え込む。1-0。岡田監督は、大きな賭けに勝ったのだ。

続くオランダ戦はよく日本も食い下がったものの、ウェズリー・スナイデルの一発に沈む。オレンジ軍団にはロビン・ファン・ペルシー、ディルク・カイト、ラファエル・ファン・デル・ファールトといったスーパースターが勢揃い。大会ファイナリストになったのも頷ける陣容だった。

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