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サッカー フットサル コラム 2022年8月4日

真夏の夜空に舞った相澤貴志“監督”。セレッソ大阪U-18の日本一を支えたコーチングスタッフのチャレンジ【クラブユース選手権決勝 セレッソ大阪U-18×横浜F・マリノスユースマッチレビュー】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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“相澤監督”が振るう采配の特徴としては、ここまでなかなか試合出場の叶わなかった3年生の起用も挙げられる。チームの絶対的なエース、木下慎之輔がブラジル留学で途中離脱する中、プレミアリーグでは1試合しか出場のなかった緒方夏暉が大会を通じて3ゴールを記録。「なかなか厳しい時期をずっと過ごしていて、その中でも回ってきたチャンスを掴むためにも、ずっと準備はしてきました」というアタッカーが、日本一の一翼を担ったことは間違いない。

また、決勝の延長戦ではケガによる長期離脱を強いられていた長野太亮、今大会もなかなか出場機会に恵まれなかった櫻本拓夢、チーム屈指のムードメーカーとして雰囲気を作り続けてきた若野来成と、相次いで3年生たちが交代でピッチへと解き放たれる。

もちろん勝利のための、選手の成長のための起用であることは言うまでもないが、「プロのクラブとしてプロ選手の育成を目指している中で、やっぱり可能性のある選手は若くてもどんどん使っていく世界だと思うんです。そうは言っても高校生ですし、最後までしっかりやり続けるとか、裏方でも支えているという選手は、しっかり評価してあげたいなとは常々思っていたので、試合で起用する凄く良いタイミングが訪れたなと思っています」と紡いだ“相澤監督”の言葉に、その持ち合わせている人間性も強く滲む。

表彰式では『カップを上げるのに、後ろの選手たちはノーリアクション』というお決まりの一連も担当。このあたりから、選手たちとの関係性の良さも窺える。そんな“相澤監督”に改めて監督として臨んだ今大会の感想と問うと、こういう答えが返ってきた。

「僕はアルビレックス新潟から指導者を始めたんですけど、育成のところで言ったら全部経験させてもらって、今はこういう形で日本のユース年代のトップレベルも経験できている中で、僕としてはクラブの求めるものとして『GKもフィールドプレーヤーと同じだよ』というイメージで育てたキーパーが、またトップチームで活躍できるようにしていくというところで、キーパーに関わる仕事はしていきたいですけど、一方で今回が凄く面白かったのも間違いないなと。とはいえ、まだまだ自分はいろいろな知識を付けないといけないなとも同時に思いましたし、いろいろなことを考えさせられた大会でしたね」。

短期間だからこそ、トーナメントだからこそ、そこには一気に成長する可能性が秘められている。それは選手にとっても、指導者にとっても。その両輪をしっかりと回しながら頂点まで駆け上がったからこそ、C大阪U-18の日本一には大きな価値がある。

優勝カップを掲げる相澤“監督”に後ろの選手はノーリアクション

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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