人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2022年5月6日

高体連最強を巡る名門対決!前橋育英高校×青森山田高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第6節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
  • Line

徳永涼

初めてのプレミアリーグに挑んでいる“上州のタイガー軍団”、前橋育英高校が好調だ。開幕戦の柏レイソルU-18戦が延期になり、実質の開幕戦となった市立船橋高校戦に5-1で快勝を収めると、第3節のFC東京U-18戦こそ撃ち合いの末に3-4で敗れたものの、続く大宮アルディージャU18戦とJFAアカデミー福島U-18戦に連勝。4試合を終えて3勝1敗と上々のスタートダッシュを切った。

そもそも初昇格とはいえ、前橋育英が常に高校年代トップクラスの実力を有してきたことは周知の通り。高校選手権でも2014年度は全国準優勝を経験し、2017年度はやはり決勝まで勝ち上がると、悲願の日本一を達成している。だが、不思議とプレミアとは縁がなく、5度目の挑戦となった昨年末のプレーオフでようやく昇格を勝ち獲り、国内最高峰のリーグへ辿り着いた。

昨シーズンも笠柳翼(V・ファーレン長崎)、岡本一真(ザスパクサツ群馬)と2人のJリーガーを筆頭にタレントが揃っていたが、今年のチームも国内有数の好素材を擁している。まず、前橋育英伝統のエースナンバー、14番を昨年から背負うのはボランチの徳永涼。既にJクラブの練習にも参加しており、その能力は折り紙付き。中盤でゲームをコントロールしつつ、機を見て繰り出す鋭いパスでチャンスも演出。初のプレミアの舞台にも「このレベルだったら自分が上回っていかないといけない」と強気な姿勢も頼もしい。

J SPORTS 放送情報

前線を牽引する2トップも強力だ。小池直矢はここまでチームトップの5ゴールを記録。本来は左サイドハーフが主戦場ながら、昨シーズンは右サイドハーフでプレーの幅を広げ、今年はここまで前線で躍動。FC東京U-18戦、大宮U18戦では2試合続けて2得点をマークするなど、持ち前のドリブル突破に加えて、得点感覚も開花し始めている。そのパートナーの高足善も4戦3発と好調をキープ。抜群のアジリティとゴールセンスを併せ持ち、158センチの小柄な身体でピッチをエネルギッシュに走り回る。この2人を完璧に抑え込むのは、プレミアレベルのディフェンス陣でも簡単なタスクではない。

対する昨シーズンのEAST王者、青森山田は苦しんでいると言っていいだろう。開幕から3連勝を飾り、その強さを早くも証明しつつあったが、第4節でJFAアカデミー福島に0-1で敗れると、前節も川崎フロンターレU-18に1-2で苦杯を嘗め、ホーム連敗。彼らがプレミアで連敗を喫するのは、実に6年ぶりのこととなる。

苦戦の要因として挙げられるのが得点パターンの少なさだ。5試合を終えて5ゴールという数字が残っている中で、チームトップスコアラーのDF小林康人が挙げた3得点と、右サイドバックを務める渡邊来依が奪ったゴールは、いずれもロングスローから。もう1点は小湊絆が沈めたPKと、ここまでの全得点はセットプレー絡み。それも彼らの持ち味ではあるものの、やはり流れの中から得点が生まれていないのは気になるところだ。

小湊絆

そこで注目したいのは、今シーズンの10番を託されているストライカーの小湊。高校三冠を獲得した昨年度のチームから出場機会を得ており、日本一に輝いた高校選手権でも3ゴール。足元の上手さと高いシュートセンス、ポストプレーの巧みさを兼ね備えた万能タイプで、今シーズンは得点源としてフル稼働が求められている。この男の爆発なくして、青森山田の躍進はないと言い切れるほどのタレントだけに、おそらく本人も抱えているであろうモヤモヤを吹き飛ばす活躍が期待される。

実は過去10年の高校選手権を紐解くと、3回以上決勝へ進出しているのは青森山田(5回)と前橋育英(3回)の2校のみ。この一戦が高体連最強クラスの対戦であることに疑いの余地はない。また、この日は会場のアースケア敷島サッカー・ラグビー場で桐生第一高校と大宮U18のゲームも“縦積み”で開催されるため、続けて高校年代トップクラスの2試合が見られるというお得感も。群馬県の高校サッカーにとって歴史的な1日という意味でも、看板に偽りのない好ゲームを望みたい。

J SPORTS オンデマンド番組情報

 

文 土屋雅史

『上州のタイガー軍団 プレミア初見参』前橋育英 vs. 青森山田 『上州のブルードラゴン 逆襲を期す』桐生第一 vs. 大宮 EAST第6節 土屋雅史の高円宮杯U-18プレミアリーグ 深掘りレポート!

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ