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サッカー フットサル コラム 2021年11月29日

柏レイソルU-18・真家英嵩はいくつもの“目標”を携えてプロの世界へ飛び込む 【NEXT TEENS FILE.|高円宮杯】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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真家英嵩

サイズも、能力も、申し分ない。ケガによる長期離脱を経験したことで、ボールを蹴ることができる喜びも、改めて心に刻み込んだ。ここからは自分次第。それでも、この男がどれだけ輝く未来を切り拓いていくのかという期待感は、とにかく大きいと言わざるを得ない。

「正直プロの世界は厳しいと思いますし、活躍するのが本当に難しいことだとは分かっていますけど、1つ1つのプレーに本当に死ぬ気でこだわって、少しでも早く日立台のピッチに立ってプレーしたいです」。柏レイソルU-18の大型ストライカー。真家英嵩の中でプロサッカー選手として憧れてきたピッチに立つイメージは、もうとっくに出来上がっている。

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1年生の頃からプレミアリーグでも出場機会を獲得し、ホームの青森山田高校戦ではゴールも記録。スケール感を漂わせる存在が当時から際立っていた真家は、昨年の夏に小さくない負傷で長期離脱を余儀なくされる。

「復帰した後にどう自分を示すかというところで、とにかく良いイメージだけをして、この先で暴れるために何をするかということを考えていたのと、とにかく身体を大きくすることを考えていて、ウエイトやバランストレーニングを中心に取り組んでいました。手応えはありましたね」。

1年近い雌伏の時を経て、復帰戦となったアウェイの青森山田戦でいきなり2ゴールを叩き出すと、ここまでのリーグでは6得点。それでも「自分の中で7、8割は身体のキレも戻ってきていると思いますけど、一瞬の反応だったり、ゴール前の抜け出しの連続性はまだまだです。特に後半に体力がなくなると、質がどんどん落ちてきてしまっているので、90分間の連続性をもっとやっていかないといけないと思います」と反省点を口にするあたりに、強い向上心が滲む。

重ねた6つのゴールのうち、ダイレクトで沈めたのが5つ。だが、そこにも真家はさらなる成長の余地を感じている。「ワンタッチゴールは結構増えてきているんですけど、前までできていた自分で裏へ抜けて、相手をかわしてのシュートだったり、身体を生かして打つゴールはまだないんです。正直ブランクは多少あると思うんですけど、言い訳はできないので、もっと自分で意識を持ってやっていくしかないと思います」。恵まれた体格を生かすダイナミックなプレーは、本来の持ち味。少しずつ自分の身体と以前の感覚を重ね合わせ、常に次のゴールを狙い続けている。

【Foot!THURSDAY】高円宮杯 プレミアリーグ2021 EAST 第7節 FC東京U-18 vs 柏レイソルU-18|柏レイソルU-18 真家 英嵩 選手インタビュー Part1

10月には念願のトップチーム昇格も発表された。「率直に嬉しいですね。正直自分も不安なところはあったんですけど、本当にいろいろな人のサポートを受けてやってこれたので、そこは一安心という感じです。ケガのリハビリ生活を思い出して、『小さなことを積み重ねてきて良かったな』と思いました」。

胸に秘めている“目標”に、これで一歩近付いたことも語り落とせない。「兄は自分がレイソルに入る前から、ずっとレイソルでやってきていて、自分とはポジションが違うんですけど、兄を超えられるようにというのはちゃんと思いながらやってきましたし、できればプロで対戦したい想いはあります」。3歳年上の兄・元彦は國學院大學でプレーするDF。Jリーグのステージでマッチアップする未来が待っていたら、それはもう最高だ。

参考にしているのはレバンドフスキとベンゼマ。聞けば納得。総合力の高いストライカーを理想に置いている。「これからはフォワードなので、ゴールを決めるところが特徴になってくると思いますし、ゴール前では相手のディフェンスどうこうは関係なく、賢く点を獲ることをやっていきたいと思います」。

187センチの大きな身体が纏う力強さと繊細さは魅力十分。日立台の黄色いサポーターが真家のゴールに熱狂する日は、そう遠くないかもしれない。

文 土屋雅史

【Foot!THURSDAY】高円宮杯 プレミアリーグ2021 EAST 第7節 FC東京U-18 vs 柏レイソルU-18柏|レイソルU-18 真家 英嵩 選手インタビュー Part2

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土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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