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サッカー フットサル コラム 2021年10月29日

浦和レッズユース・茂木柊哉は声と闘争心で全力勝負 【NEXT TEENS FILE.】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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全身から気持ちがほとばしるタイプだ。憧れの選手がセルヒオ・ラモスだというのにも納得がいく。ピンチを迎えれば、恐れずに、頭から、ボールに飛び込んでいく。

「チームを盛り上げて、全体としての士気を上げるのが特徴だと思いますし、自分は街クラブ出身なんですけど、そこで教わってきたチームで勝つために必要なこととして、声が一番大切だと思っているので、そこは絶対に切らさないようにしています」。浦和レッズユースのセンターバック。茂木柊哉の声と闘争心の迫力は、プレミアリーグの中でも際立っている。

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今シーズンのリーグ戦も開幕から3試合はベンチスタート。決して順風満帆な“出航”だったわけではない。「絶対にチャンスは巡ってくると思っていましたし、『ここで腐ったら負けだ』と考えていたので、自主練の時間をできるだけ取るようにしていて、自分の足りない部分を補ってきました」。

既にトップチームとプロ契約を結んでいる工藤孝太、「1年生の時からずっとバチバチやってきたので、それも良い刺激になっていると思います」と茂木も認めるライバルのアピッチ輝、2人の実力者と切磋琢磨しつつ、出場機会を得ようと努力した結果、5月以降は定位置を確保。ディフェンスラインで持ち前の大声を張り上げてきた。

なかなかリーグ戦では結果が出ず、開幕から8戦未勝利と苦しい時間を過ごしてきた中で、転機になったのは夏のクラブユース選手権。グループステージを何とか突破した浦和ユースは、ラウンド16で強豪のガンバ大阪ユースと対峙。劣勢が予想されていた一戦で、ともに年代別代表にも選出されている2トップを、茂木を中心とした守備陣がシャットアウト。2-0で快勝を収めてしまう。

さらに、準々決勝のFC東京U-18戦では、茂木の意外な“得意技”が披露される。先制しながら後半終了間際に追い付かれ、もつれ込んだPK戦。1人目のキッカーとして登場した背番号3のディフェンダーは、冷静にゴール左スミへキックを成功させた。

「PKの順番は決まっていなくて、『1番、誰だ?』って聞かれた時に、やっぱり自分が行くしかないと思いました。PKに自信はありましたし、意外とゴールが近く感じたので、外す気はしなかったです。心で決めました(笑)」

再び“得意技”が光ったのは、準決勝の名古屋グランパスU-18戦。1点をリードされた後半39分。浦和ユースにPKが与えられる。キッカーは茂木。決めれば延長、外せば敗退というシビアなシチュエーションにも関わらず、冷静に蹴り込んだキックがゴールネットを確実に揺らす。最後は延長戦で涙を飲んだものの、攻守に渡る茂木の奮闘は、間違いなくチームに大きなエネルギーをもたらしていた。

本人も語っていたように、中学時代は同じ埼玉県内のクラブチーム・坂戸ディプロマッツでプレーしており、ユースから浦和へと加入したが、今ではこの赤き血の情熱を、誰よりも身体の中にたぎらせている。

「自分たちができることというのは、後輩に何かを残すことだと思うので、自分が伝えられることを後輩に残していきたいですし、自分が戦う気持ちをチームに浸透させて、それが浦和ユースのスタイルになるようにやってもらいたいと思います」。

良く通る大声。前面に押し出す闘争心。そして、意外に上手いPK。いろいろな側面を持ち合わせ、不思議な魅力を放つナイスガイ。茂木柊哉。この男、ただの気合系センターバックではない。

文 土屋雅史

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土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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