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サッカー フットサル コラム 2021年6月28日

横浜FCユース、山崎太新は圧倒的なクオリティでチームを勝たせる10番に【NEXT TEENS FILE.|高円宮杯】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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山崎太新

高校年代における最高級の猛者が集う高円宮杯プレミアリーグのステージでも、この男の躍動を抑えることは容易ではない。その上、凄まじい切れ味を誇るドリブルでの突破のみならず、ゴールを決めることまでも覚えてきているのだから、手に負えない。「毎試合チームを救うようなゴールを獲りたいですし、自分がこのチームを勝たせるという部分を、常に求めてやっていければと思います」。横浜FCユースのナンバー10。山崎太新の放つ輝きの眩しさは、日々磨かれ続けている。

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その才能は、ユースに昇格してきた1年時から高く評価されていた。先輩たちに交じって、プレミアリーグへの昇格を経験。昨年はコロナ禍でその開催がなくなり、プレミアリーグ関東という限定的なコンペティションに参加する中で、全7試合にスタメン出場。さらに年末のクラブユース選手権では、2回戦の三菱養和SCユース戦で1ゴール2アシストと大暴れ。確かな手応えを掴んで、最終学年へと突入する。

1年間待って、ようやく実現した高円宮杯プレミアリーグへのチャレンジ。山崎は開幕戦の柏レイソルU-18戦から、待ちに待った舞台でそのポテンシャルを解き放つ。再三左サイドを縦へのドリブルで切り裂き、チャンスを演出し続けると、32分には一転して中へとカットインしながら右足一閃。ボールは右スミのゴールネットへ鮮やかに突き刺さる。

「あのエリアは得意なエリアでもありますし、『持ったら仕掛けよう』と常に思っていて、あそこは上手く抜けて良いシュートを打てたので、良かったかなと思います。行けるイメージがありましたし、あそこが“山崎太新”なので(笑)。あの位置はトレーニングからやっているので自信があります」。左45度からの得点は、いわゆる十八番。形を持っているアタッカーは、強い。結果的にこれが決勝ゴール。チームを勝たせる仕事を完遂してみせた。

さらに圧倒的な“結果”を示したのは、第5節の浦和レッズユース戦。この日は左サイドハーフに位置しつつ、インサイドハーフの前田柊と巧みにポジションを入れ替えながら、空いているスペースの有効活用を試みると、27分には左に出ていた前田のクロスに、きっちり中央にポジションを取ってフィニッシュ。同点弾を叩き出す。

【ハイライト】横浜FCユース vs. 浦和レッドダイヤモンズユース|高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2021 第5節

【ハイライト】横浜FCユース vs. 浦和レッドダイヤモンズユース|高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2021 第5節

これだけでは終わらない。1-2とリードされ、敗色濃厚だった90+4分。味方の獲得したPKに、すぐさまボールを掴むと、ペナルティスポットへ歩み出る。「自分はPKを外したことがないので、今日も外す気はしなかったですし、自信を持って蹴れて、入ったので良かったなと思います」。きっちりキックを成功させて、小さく吠えた姿も印象的。土壇場で勝ち点1をチームへもたらす活躍で、10番の価値をしっかりと誇示した。

5月にはU-18日本代表候補の合宿に参加。「自分だったら全然できると思うので、しっかり自分のプレーをアピールできれば」と事前に話していた通り、関東大学選抜との練習試合でも2ゴールを奪うなど、その得点感覚は益々研ぎ澄まされてきている。とりわけ、この合宿でもともにプレーした大宮アルディージャU18の山崎倫や、ジュニアユース時代の同期に当たり、現在は名門の前橋育英高校で10番を背負う笠柳翼も、意識する選手として山崎の名前を挙げるほど。同世代の中でも、その存在感は際立ち始めていると言っていいだろう。

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おなじプレミアリーグで戦う田中隼人(柏レイソルU-18)や工藤孝太(浦和レッズユース)がトップチームデビューを果たしている中で、当然山崎もそこを視野に入れている。「10番は注目もされますし、注目される中で結果も出し続けていかないといけないですし、プレミアで結果を出していけば、必然的にトップにも呼ばれると思っています。やっぱりトップで活躍したいという想いは常に持っているので、そこを目指してここで活躍していきたいですね」。

既にこの年代のアタッカーでは、屈指の実力を兼ね備えている。4月までユースの指揮を執っていた早川知伸監督が就任したものの、苦しい状況が続く横浜FC。あるいはチームに現れるべき救世主は、小学生時代からクラブのエンブレムを背負ってきた、この10番なのかもしれない。

■ 山崎太新
<プロフィール>
所属チーム:横浜FCユース
生年月日:2004年2月27日
出身地:神奈川県
身長/体重:174cm/68kg
学年:3年
ポジション:MF

<チーム歴>
2010年~2016年 東住吉SC(川崎市立苅宿小学校)
2016年~2019年横浜FCジュニアユース(川崎市立住吉中学校)
2019年~現在/横浜FCユース(神奈川県立保土ヶ谷高校)
※横浜FC U-12強化カテゴリー出身

<代表歴>
19年:U-15日本代表
19年:U-16日本代表
20年:U-16日本代表
21年:U-17日本代表候補
21年:U-18日本代表候補

文 土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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