U−24日本代表で2アシストの久保、所属チームの監督解任危機は変わらず

久保建英

ラ・リーガは28節を終了し、インターナショナルマッチウィークへ突入。ヘタフェ久保建英もU−24日本代表へ合流し、同アルゼンチン代表と2戦の親善試合をこなした。1戦目こそ0−1で敗れたものの、2戦目はその敗戦の鬱憤を払うかのように3−0と勝利を挙げている。

29日付電子版スペインマルカ紙は、「“クボのアシストショウでアルゼンチンを3−0で破る”、レアル・マドリードからレンタル移籍中のヘタフェのアタッカー・クボは自身のコーナーキック2本を完璧にイタクラに合わせた」と見出しを打ち、その注目度がうかがえる。

一方で、久保の所属するヘタフェは現在勝ち点29の14位。ここ10試合で2勝3分5敗と苦しい戦いが続く。4連敗中だった25節バレンシア戦に勝つ前まではボルダラース監督解任説も出ていたほど、今シーズンのヘタフェは不調の一途をたどる。

ボルダラース監督は2016−17シーズン当時2部だったヘタフェを1部へ復帰させ、17−18シーズンを8位、18−19シーズンではUEFAヨーロッパリーグ（EL）出場権を獲得している。それだけにアンヘル・トーレス会長からの信頼も厚い。

しかし、今シーズンは久保が招集メンバー入りする直前の17節終了時点で、暫定16位と下位に沈んでいた。その後、久保を含めた冬の移籍組の活躍もあり、エルチェ、ウエスカ相手に2連勝するも調子は上がらず、現在は14位。さらにその後には勝ち点で並ぶ15位カディス、16位勝ち点27バジャドリード、17位勝ち点25エルチェ、そして降格圏18位勝ち点23で乾、武藤所属のエイバル、19位勝ち点23アラベス、そして最下位岡崎所属のウエスカは勝ち点21となっている。

アス紙ハビエル・エルナンデス記者は、「現在、降格圏18位と勝ち点差6、この差が2、3試合連続で縮まるとボルダラース監督の解任にかかってくる。要するに、ヘタフェが引き分けても下位が勝ったら状況は悪化するからね。とすると、29節の13位で勝ち点30のオサスナ、その次の同勝ち点のカディスとの直接対決は非常に重要だよ。降格圏のチームも負けていれば勝ち点差は変わらないけど」と、引き続き警戒域にいることを訴えた。

残り10節の対戦相手は、オサスナ、カディス、バルサ、ウエスカ、レアル・マドリード、ビジャレアル、エイバル、セルタ、レバンテ、そして最終節グラナダとなる。これはボルダラース監督の進退に関わらず、ヘタフェの1部残留を占う。残留勝ち点ともいわれる41、42まで少なくともあと4勝か、3勝プラス3、4引き分けはこの10戦の中から勝ち取らなければならない。久保はチーム浮上の鍵となれるか。

文；J SPORTS編集部