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サッカー フットサル コラム 2021年1月13日

「絶対王者」青森山田が敗れる。一瞬の隙が勝負を分けるサッカーというスポーツの怖さ

後藤健生コラム by 後藤 健生
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攻撃陣がそうであったように、110分間の試合を通じて守備陣もしっかり守っており、山梨学院に決定機を作られた場面はほとんどなかった。だが、たった2回だが、集中を欠いてピンチを招き、そこでうまく決められてしまったのだ。

1点目は前半の12分。キックオフ直後に宇野禅斗がミドルシュートを放つなど、青森山田はいくつかのチャンスを作っていた。チームとして「このまま行ける」という気持ちが強かったのだろう。山梨学院のサイドハーフ新井爽太が蹴ったアバウトなボールを野田がうまくつないで、右サイドを谷口航大が持ち上がった瞬間、青森山田の守備陣は対応ができなくなっていた。守備陣はスライドして中央を固めることができず、山梨学院の広澤灯喜をフリーにしてクリーンシュートを決められてしまう。

そして、後半の失点はFKからだった。

中盤での接触プレーで主審の笛が鳴ったのだが、やや厳しい判定だったため、青森山田の選手たちは一瞬集中を欠いて足が止まってしまったのだ。そこを見逃さなかった谷口がFKを素早く蹴ってクイックスタート。後手に回った青森山田の守備が乱れたところを、野田に決められてしまった。

90分を通じて大きな問題もなく守っていたのに、たったの2回集中を欠いてしまったことによって欲しかったタイトルが逃げて行ってしまった……。「サッカーというのは、本当に恐ろしいものだ」ということを痛感させられた試合だった。

もちろん、その相手の一瞬のスキを見逃さずにきちんと得点につなげた山梨学院の選手たちは間違いなく素晴らしかったのだが……。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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