現地記者が語る久保建英「久保はまだまだ学ぶべきことがある」

久保建英

現地時間10月29日、UEFAヨーロッパリーグ（EL）グループステージ第2戦、ウナイ・エメリ監督率いるビジャレアルはアウェイでアゼルバイジャンのカラバフFKと対戦。EL1戦目に続き、久保建英はスタメン出場を果たす。

試合前半を0−0で折り返すと後半、攻撃へのスイッチを入れようと久保が右から左から真ん中からゴールへ迫る。しかし点に絡むことのないまま、後半29分ピッチを後にした。試合はその後、先制されるもイェレミ・ピノの初ゴール、パコ・アルカセルの2得点で、ビジャレアルがEL2勝目を挙げている。

ラ・リーガでも現在3勝3分1敗、バルサ戦での敗戦のみと悪くない。しかし、久保がEL1戦目でのスタメンを確保するまで、クラブは少し騒動に巻き込まれていた。ラディオ・ビジャレアルのエリック・オレフエラ記者は「クラブ外からの批判というか、記者からの質問もそうだけど、この状況は監督や選手に対する尊敬の念にちょっと欠けると思う。バレンシア戦あたりであったと思うが、毎日のように久保に関する質問はされていた。特にマドリード寄りの媒体からのものが多かった」と報道への姿勢を問う。

確かに、“久保はなぜベンチにいる？”といった類の質問は、メンバーは監督が決めるものであり、エメリ監督はスペイン語なので伝わりづらいかもしれないが、そうとう真摯に対応している。さらに理由も状況も明確に答えている。監督という立場を踏まえれば、前日会見でメンバーについては答えられない。さらに過去についての質問も同じく、戦術に関わることは答えづらいものがあると推測する。

さらにエリック記者は、「監督も言っているが、久保はまだまだ学ぶべきことがある。モイ・ゴメスを見て欲しい。彼はチーム1、2位を争うぐらい毎試合走っている。でも久保は若い時のモイにそっくりだ。モイはカンテラ出身、17歳でトップチームデビューしている。DFはお世辞にもいいとは言えなかった。もちろん勢いがあり、うまかったよ。今でもすごく光るところはないが、ミスは少ないし、右足も左足もうまい。モイからは学ぶべきことが多いんじゃないかな」と久保に期待を寄せた。

次のリーグ戦は月曜日のバジャドリード戦、エリック記者は「次スタメンかどうかはジェラール・モレーノのケガの具合による。でもジェラールをいきなりスタメンで使うことは考えづらい。そうなると、久保かなと思う。エメリ監督は補強選択肢の中から久保を欲しいと選んでいるんだ。期待しているに決まっている」と、久保の今後の活躍に太鼓判を押す。

文：J SPORTS編集部