ガブリエル氏「タケにオススメの移籍先はグラナダ」

7月16日、無情にもホイッスルは無観客のピッチに響き渡る。マジョルカの降格が決まった。

第37節マジョルカはホームにグラナダを迎え撃つ。36節終了時点でマジョルカはレガネスと順位を入れ替え、19位に転落していた。しかし、痛恨の敗戦。久保建英はピッチに立ち尽くしていた。

そして38節最終戦、降格の決定しているマジョルカはオサスナに引き分け、リーグを終了した。

今シーズン、リーガはコロナウィルスの影響で3ヶ月中断という前代未聞の事態に襲われる。そして久保マジョルカは6月13日ホームにバルサを迎え、再開。残留争いが幕を開けた。しかし、結果は思うようにはついてこず再開後、2勝2分7敗に終わる。

アス紙マジョルカ担当のガブリエル・フォルテサ記者に今シーズンのマジョルカを振り返ってもらった。「まず、冬の移籍市場でいい補強ができなかった。そこまでにいい結果が出ていなかったからね。ビセンテ・モレーノ監督は自分の意にかなっていなかった選手には、ほぼ出場機会を与えていない。これはある意味、クラブに対する証明だろう。信頼が厚く再開以降使い続けた、GKマノーロ・レイナ、センターバックヴァリイエン、ライージョ、右サイドバックポソ、MFババ、ダニ・ロドリゲス、タケ、FWブディミールはどこかに行くかもね。1部にいても遜色ない。来シーズン、メンバーは大幅に入れ替わるよ」と、久保にも納得の様子。現に久保はリーグ再開後、降格の決まっていた最終戦を除き、全試合にスタメン出場、大車輪の活躍を見せていた。

しかし、基本的にブロックを築いて守るビセンテ・モレーノの戦術はうまく機能せず、久保には足かせになっていたのかもしれない。そのビセンテ・モレーノもそうだが、久保もほとんどの選手も1部での経験がほぼない。これについてガブリエル・フォルテサ記者は、「勝利したセルタ戦以降は良かったんだけどね。でもキーポイントは再開後3戦目のレガネス戦。あの試合、1−0でリードしていた後半7分、後半7分にだよ、ダニに代えて守りの選手を入れたんだ。見事にやられたよ。ブロックはゴール前じゃなくてピッチの中盤で作らないといけない。結局、終盤に距離のあるフリーキックからやられた。あの引き分けがすべてだ」と残留争いのライバルに、順位を決定づけるホームアンドアウェイの直接対決で負けたことを悔やんだ。

そしてガブリエル氏は、「タケには、ヨーロッパリーグを戦うレアル・ソシエダか、グラナダがいいんじゃないかな。グラナダは合うと思うけど。R・ソシエダにはウーデゴールがいるからね」と、リーガの来季ヨーロッパリーグに参戦するチームを移籍先に推した。

文：J SPORTS編集部