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天皇杯以外にも、この数年のうちに第100回大会を迎えたとか、あるいは今後数年のうちに第100回大会を迎える大会はいくつもある。
正月恒例の「全国高等学校サッカー選手権」は2020年暮れから来年正月にかけての大会が第99回で、2021来年度大会が100回目だ。第1回大会が開かれたのは1917年。当時の旧制中学のチームを集めた「日本フートボール優勝大会」だった。ただし、「日本」という名前が付いているが、実際は関西地区だけの大会で、同様の大会は東京や名古屋でも行われていた。そして、面白いことにこのフートボール大会は「ア式蹴球の部」と「ラ式蹴球の部」が一つの大会として行われたのだ。「ア式」というのは「アソシエーション式」の略でサッカーのこと。「ラ式」はもちろんラグビーだ。従って、「全国高等学校ラグビー」も2020年度大会で第100回を迎えることになる(中止となった大会があったりしたためサッカーとラグビーで回数がズレている)。
他の競技でも陸上競技の全日本選手権大会は、今年6月に行われるはずだった2020年大会が第104回だったし(延期が決定)、箱根駅伝は今年の正月の大が第96回。全国高等学校野球大会(夏の甲子園)は一昨年の大会ですでに第100回を迎えており、今夏の大会は第102回ということになる(中止か強行か、注目を集めている)。
つまり、今から約100年前の1910年代後半から20年代の初めにかけて、多くのスポーツで日本選手権級の大会が始まっているのだ。
明治政府が新しく作った西洋式の学校では体育教育も取り入れられ、また明治政府に招かれて来日した外国人教師たちも日本の学生にスポーツを教えたため、全国の旧制中学校や旧制高等学校、専門学校でスポーツが盛んになった。だが、最初のうちは教育の一環として校内だけで行われていたもので、ルールも本来のものと比べてかなり簡略化したものだった。
だが、1910年代になると学生たちは物足りなさを感じ始めたようで、英語の指導書を翻訳したり、外国人教師にコーチを頼んだり、横浜などの外国人たちのクラブに挑戦したりしながら、次第に本格的にスポーツに取り組み始めた。最初に野球に取り組んだのが第一高等学校(一校=東京大学の前身)で、初めて本格的にサッカーに取り組んだのは東京高師。そして、日本で最初にラグビーを始めたのは慶應義塾だった。
そして、いくつかの学校にチームができると対外試合が行われるようになった。
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