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サッカー フットサル コラム 2019年8月12日

予想以上に成熟度が高かったU−18日本代表。期待されるのは、「1人で決めきる」突出した個性の出現

後藤健生コラム by 後藤 健生
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だが、U−18日本代表の影山監督は、「(この時期には)まとまっているよりも、もう少しラフでもいいから、1人で決め切るようなプレーが必要」と語っている。

今年のU−20ワールドカップのラウンド16の韓国戦では、日本がしっかりゲームをコントロールしていながら攻めきれず、最後に韓国の一発にやられた経験もあり、「決め切ること」の重要度を感じているのであろう。

サッカー知識が豊富で、試合運びがうまいというのは、もちろん素晴らしいことで、日本の強みなのだが、それをベースにした上で「1人で決め切れる」選手が現われた時、日本は世界の頂点を目指すことができるはずだ。

日本は、ベルギー戦の翌日には静岡ユースと戦った。

この大会の静岡戦は、日本代表にとって鬼門となっている。静岡側は代表チームが相手ということでモチベーション高く戦ってくるし、他の外国チームと違って暑さの中でも普通にプレーができるからで、日本代表が静岡ユースに苦杯を喫する場面を何度も見てきた。

しかし、今年の大会では静岡戦でも日本代表が3対1で完勝してみせた。しかも、2点リードで迎えた後半は、影山監督がハーフタイムにハッパをかけたようで、攻守ともにアグレッシブな姿勢を高めて戦った。

いずれにしても、まだ完成には程遠い状態ながら、これだけまとまった戦いができるというのは日本の選手たちの成熟度の高さを示している。そして、2年後のワールドカップまでにチーム全体がアグレッシブな姿勢を身に着け、そして「1人で決め切れる」ような選手が出現すれば、日本は今年のポーランドでの大会を超える成績を収めることができるだろう。

日本の最終戦はコロンビアとの対戦だ。コロンビアは初戦で静岡ユースに0対1で敗れているが、2戦目ではコンディションが大幅に回復し、ベルギー相手に高い位置からプレッシングをかけて相手のミスやファウルを誘って3本のPKを獲得し、5対1と圧勝した。最終日のU−18日本代表対U−18コロンビア代表の試合はかなりの好ゲームになることだろう。

U−18日本代表は、ワールドカップ予選を兼ねるAFC U−19選手権出場を目指して、11月に予選大会を戦う。成長著しいベトナムと同組で、しかもベトナム開催なので難しい試合になるだろうが、日本の将来のためにもU−20ワールドカップを目指してしっかりと成長していってほしい。

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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