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サッカー フットサル コラム 2019年7月25日

審判は外部からの情報に頼ってはいけないのか?なにも、そこまで“禁欲的”にならなくてもいいのではないか

後藤健生コラム by 後藤 健生
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「判定はあくまでも人間の目だけで行う」。これは建前だ。その建前にどこまでこだわるかという話だ。

VARが採用されている場合だったら、たとえばオフサイド判定などは完全にVARの側に権限を移してしまえばいい。ピッチ上にいる審判団は「ハンドが意図的だったかどうか」とか、選手が倒れた場面で、それが「シミュレーションだったのか、本当に反則だったのか」といった、より人間的な、心理的な部分の判定を担当すればいい。

VARの権限を拡大し、VARだけで最終決定ができることを増やしていけば、VARが発動されて主審がオンフィールド・レビューで長い時間を空費することも少なくできる。

2019/20シーズンから(Jリーグなど国内の試合では8月から)、いよいよ新ルールが適用される。ペナルティーエリア内でのFKは外に蹴りださなくてもいいとか、レフェリーに当たってそれがプレーに影響があった場合はドロップボールにするなど、より常識に沿った改正が多い。かつて、キックオフは前方に蹴らなければならなかったが、今は後方に戻してもよくなった。さらに昔、ゴールキックはボールが出た方のサイドから行わなければならなかったのだが、今ではゴールエリア内ならどこから蹴っても良くなった。

いずれも、1世紀半ほど前にサッカーができた頃の昔のルールの名残みたいな形式的な規則をなくして、現代のサッカーをスピードアップしようという趣旨の改正だ。

それなら、ピッチ上の判定はすべて審判団だけで行い、主審がすべてを決定するという、これも100年以上前に作られた原則になどこだわらずに、もっと柔軟に現代的なテクノロジーを取り入れていけばいいのではないのだろうか。

まあ、いまだにVARの導入に反対している人たちもいるようだから、「もっと気軽に映像を見ちゃえ!」なんていう僕の意見に耳を貸してくれる人はほとんどいないだろうけれど……。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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