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サッカー フットサル コラム 2018年7月19日

ロシアW杯総括 強豪の相次ぐ敗退と守備優位のトーナメント

後藤健生コラム by 後藤 健生
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一方のブラジルは、南米予選の途中でチッチ監督が就任後、規律の取れたチームに変貌していた。あのブラジルのテクニシャンたちが、守備にも走り、フリーランニングも厭わない。そんなチームで、やはり完成度の高さを誇っていた。

だが、「完成度」の高さは「熟成」につながることもあるが、同時に「マンネリ感」を生じさせる危険もあるのだ。 ドイツも、ブラジルも、完成された戦い方に意識が集中しすぎたように見えた。これまで何度も成功を収めてきたやり方に固執。パターンをなぞるために、スピードや迫力を失ってしまう……。僕はそんなドイツやブラジルを見ていて、「自分たちのサッカー」に固執して惨敗した4年前の日本代表の姿を思い起こした。あれほどの歴戦の強者たちをしても、やはり一度そういうスパイラルに陥ると、そこから逃れられなくなってしまうのだ。

ブラジルのネイマール、アルゼンチンのメッシ、そしてポルトガルのクリスティアーノ・ロナウド。大会前にスター候補と目された3人は早々に大会から姿を消した。クリスティアーノ・ロナウドこそ、初戦のスペイン戦でのハットトリックという見せ場を作ったものの、メッシとネイマールはほとんど良い印象を残すことができなかった。

アイスランド戦でPKを失敗したメッシは、その後はムキになって自らドリブルを仕掛けては人数をかけた守備につぶされる。その繰り返しになってしまった。ネイマールも苦しい展開になればなるほど、自分で仕掛けることに固執。そして、ファウルを受けると「演技過剰」と思える動作でレフェリーの顔を見た。

この3人のスター候補は、いずれもトップでの点取り屋である。当然、相手は対策を立てて集中してマークしてくる。自分で仕掛け続けることは、どう考えても得策ではない。自らの動きでスペースを作って味方を生かすとか、ゲームから消える時間を作るなどの工夫が必要だった(マラドーナは、それがうまかった)。

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